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シンガポール約700年の歴史と現代アートが一度に見られる、シンガポール国立博物館
マリーナ・ベイ・サンズやガーデン・バイ・ザ・ベイなど、近代的な建築物のイメージが強いシンガポール、元々はどんな街だったのでしょうか。
チャイナタウンやリトル・インディアはどうして出来たのか?日本との関わりは?シンガポール国立博物館に行くとその謎が解き明かされます。
目次
一度は絶対に行って欲しい、シンガポール国立博物館
初めてのシンガポール旅行で、マリーナ・ベイ・サンズやガーデン・バイ・ザ・ベイなどのメジャーな観光名所と併せてぜひ行って欲しいのが、シンガポール国立博物館(ナショナル・ミュージアム・オブ・シンガポール)。
最寄り駅はMRTのドビー・ゴート駅(Dhoby Ghaut駅)でCircle Line(黄色)、North East Line(紫色)、North South Line(赤色)の三路線が乗り入れる、駅から徒歩5分の大変便利なところにあります。ちなみにシティー・ホール駅(City Hall駅)からは徒歩15分弱です。
建物の中に入り、天井を見上げるとドームの内側のステンドグラスが!
シンガポール国立博物館は旧館と新館が並んで建てられていて、ネオ・パラディアン様式の旧館は1849年に建てられた、シンガポールのナショナル・モニュメントに指定されている建物です。
旧館は2階建てです。1階にチケット売り場が有り、チケットを購入します。その際におすすめなのは、無料の日本語ガイドツアーが開催される時間に合わせた来館!
ガイドを聞くと何倍も展示物への理解が深まり、とってもお得です。
◼︎無料の日本語ガイドツアー(いずれも所要時間約1時間)
・常設展「ヒストリーギャラリー(シンガポール約700年の歴史)」:月曜〜金曜、毎月第1土曜10:30より
・国立博物館内アートツアー(チームラボの作品も見学):月・火・木曜 13:00より
この他に特別展のツアーガイドなども行われています。詳細は「シンガポール ミュージアム 日本語ガイド」の公式サイトをご確認ください。
見どころ1 シンガポール約700年の歴史
シンガポールの約700年の歴史が紹介されている常設展「ヒストリー・ギャラリー」。展示は4つのセクションに分けられています。
まずは、1299-1818年のSingapuraの時代について。ここでは当時の人々がどんな暮らしをしていたのか、映像なども交えて紹介しています。
博物館があるフォート・カニングの丘は昔はどんな場所だったのか?フラトン・ホテルやクラーク・キーのあるシンガポール・リバーはどんなところだったのか?思いを馳せて見ましょう。
次はこちら、1819-1941年の「Modern Colony(モダン・コロニー)」。大航海時代を経てシンガポールがどのように発展していったかについてです。
シンガポールと大英帝国との関わりなど、学校の世界史の授業で学んだ内容がより鮮明に理解出来て、シンガポールの近代化のキーパーソン「ラッフルズ卿」についても理解が深められます。
そしてこちら。1942-1945年の「Syonan-To(昭南島)」時代。このセクションのみ約3年間と短いのですが、連合国軍と大日本帝国軍との戦闘、その後の大日本帝国軍によるシンガポール統治の歴史が展示されています。
実際に見てみると、この3年間がどれほど大きなインパクトを残しているか、そしてそれに私たち日本人が関わっていたことに驚き、何らかの気づきが得られるでしょう。
最後はこちら。第二次世界大戦後1945年から現在までのSingapore時代についてです。シンガポール建国の父、リー・クアンユー首相(Lee Kuan Yew)が泣く泣くマレー連邦からの独立を宣言し、その後「アジアのハブ」と呼ばれるほど大きな経済成長を遂げた近代史が紹介されています。
一度は支配下にあった日本との関係について、リー・クアンユー氏は次のように述べながらも、日本とのパートナーシップを強化してきました。
「However painful the past, we have to live and plan for the future, without being hobbled by the past experiences. We cannot altogether forget, nor completely forgive. (過去にどんな辛いことがあっても、私たちシンガポール人は未来を描き、しっかりとした足取りで生きて行かなければならない。私たちは過去の全てを完全に忘れることも、完全に許すこともできない)」
日本人にも親切な人が多いシンガポールですが、歴史を知るとより深く国を見ることができます。
見どころ2 チームラボの作品も楽しめる現代アート
建物の中や外には現代アートが展示されています。
中でもおすすめはこちら。新館2階にある、日本のチームラボ(teamLab)による「Story of the Forest」。69ものウィリアム・ファーカーの絵をチームラボらしいデジタルアートに変貌させた作品です。
ウィリアム・ファーカーは、「シンガポールの建設者」として知られるラッフルズ卿の下で実務を担当していた人物なんですよ。まさにシンガポールと日本が融合した作品は必見です!
その他にもチャイナタウンを始め、シンガポール国内で多数の壁画を描いている人気の壁画師、イップ・ユーチョン氏(Yip Yew Chong)の壁画を動画にした作品も、シンガポールの昔の様子を生き生きと今に伝える、人気の展示です。
天気の良い日は新館2階から外に出て、フォート・カニングの丘(フォート・カニング公園)を散策するのもおすすめですよ。
カフェ、レストランや売店も充実
国立博物館の旧館と新館の間はガラス天井で日差しが差し込み、開放的な空間になっています。館内散策に疲れたら、カフェ「Food For Thought」で休憩するのもおすすめです。
この他、「Flutes」という高級レストランが旧館にあります。
カフェの横にはミュージアムショップ(売店)があり、オリジナルグッズの他、シンガポール土産など充実した品揃えです。
まとめ
今回ご紹介した展示以外にも新館2階にはシンガポールの文化をより掘り下げて紹介する「Growing Up」という展示や、昭南島時代をより掘り下げて紹介する「Surving Syonan」など、いくつもの常設展と期間限定の特別展があり、見どころ満載のシンガポール国立博物館。
ぜひ足を運んで、シンガポールの深い魅力を感じてみてくださいね。
National Museum of Singapore 基本情報
- 住所:93, Stamford Road, Singapore 178897
- 電話番号:+65 6332 3659 / +65 6332 5642
- 営業時間:10:00~19:00
- 最終入館:「Story of the Forest」と 「Very Old Tree」は18:15、それ以外は18:30
- 公式サイト:シンガポール国立博物館
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ゆりさん
- 旅好きな30代。過去30か国以上を訪問。これまでに出会った人、景色やモノたちを皆さんに繋いでいけたら嬉しいです。現在、シンガポール在住。