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【知っているようで知らない地球のこと】北極と南極 Vol.1
大変生意気かもしれませんが、私は北極と南極に訪れたことがあります。
そうすると周りから言われるのは、
「何があるの?何をするの?」
答えは簡単です。
「何もないよ。地球を見るんだよ。」
「・・・・・。」
たいていの方は、求める答えではないため、その後は沈黙か、半笑いか、苦笑いしかおきません。
でも、本当です。
北極と南極、いわゆる極地に訪れると感じるのは、
地球って、こんなに綺麗だったのか、ということです。
それは、同時に我々人類の都合のいいように、地球の姿を変えてしまったことに気が付くのです。
住みやすい星にすればするほど地球は痛みつけられます。
貧困、紛争、災害、そして今、新型コロナウイルスの蔓延。
これらは他でもない我々人類が引き起こした問題なのです。
じゃぁ、地球に住むなってこと?
そうではないですね。
うまく共存しなければならないと思うのです。
どうすれば共存できるか???
それは人類の永遠のテーマであって、この記事で答えなんて見つかりません。
でも、せめて、せめて少しでも地球の本当の姿をこの記事で紹介できれば幸いに思います。
目次
1. 北極と南極のことを「極地」と呼ぶ!!??
1.1 極地とは
そもそも極地(きょくち)とはどこでしょうか??
極地とは一般的に、
緯度66.5度よりも高緯度の地域である北極圏と南極圏のことを呼んでおり、1年間で1日以上、「一日中陽が昇らない日(=極夜)」と、「一日中陽が沈まない日(=白夜)」がある地域
のことを言います。北極と南極のことですが、具体的に緯度66.5度というのがポイントになるわけです。
北極点付近では北半球の春分の日頃に太陽が現れ、秋分の日頃に沈みます。
南極ではその逆になります。
1.2 極地の訪問者は増加傾向
そんな北極と南極、つまり極地の訪問者は世界的に増加傾向にあります。
それはなぜでしょうか??
なぜ我々人類は、極地を目指すのでしょうか?
<perming / PIXTA(ピクスタ)>
それは、我々人類が営みを形成することが大変困難を強いられる地域だからではないでしょうか?
ちなみに人口は北極で約60万人、南極は0人です。
特に南極はあまりにも隔絶された地域のため科学の対象となり、今では各国の基地がたくさんありますが、それは0カウントとして・・・。
そこに心の奥底に広がる冒険心がくすぐられ、何があるのか見てみたい!という、旅人としての「ロマン」を感じるからではないかと思います。
2. 北極と南極の違いについて
2.1 北極の歴史
<北極 : pixelchaos / PIXTA(ピクスタ)>
北極には大陸がないため、北極圏以北全体を北極と呼んでいます。
つまり、全体的な地域を指しており、その地域はどこも海流でつながっています。
その海流を囲むようにして、ユーラシア大陸と北アメリカ大陸があります。
これらの大陸はアフリカや南米にもつながっているため、人類が行き来することが可能でした。
よって、北極は文明が発達した地域に近いということで、1,000年以上も前から人類が活動していました。
山肌が見える景色
陸上動物の足跡。南極には生息しません。
2.2 北極:ロングイェールビーエンの様子
ロングイェールビーエンとは、北緯78度(東京は北緯約35度)、ノルウェー領スヴァールバル諸島にある町で、スピッツベルゲン島西部のイース・フィヨルド南岸に面しています。
人口は2,000人ほどで、1,000人以上の人口を有する町の中では、世界で最も北にある町です。
<北極 / ロングイェールビーエン空港にてシロクマのお出迎え>
ここでは、実際に私が訪れたロングイェールビーエンの様子を写真でご紹介します。
お土産屋さんだってありますし、
猟銃屋さんまであります。
2.3 北極:スバルバード博物館の様子
こちらの「スバルバード博物館」は、スバルバード諸島の歴史がわかる博物館です。
この諸島はもとは炭鉱の町として栄えましたが、閉山後は観光業に力を入れており、その変遷をマネキン等を用いて表現しています。
2.4 南極の歴史
<南極 : pixelchaos / PIXTA(ピクスタ)>
一方、南極大陸は7億5千万年前の超大陸ロディニア分裂の際、南米大陸から切り離され、現在の位置に移動したと考えられております。
そして南極周曲流という南極を囲む海流が発生することで、隔絶された地域になってしまい、人類が居住できなくなりました。
また、あらゆる大陸から一番近いのは南米大陸で1,000km、オーストラリアやアフリカ大陸からですと3,500~4,000kmも離れており、物理的にも孤立していることがわかります。
そこから、人類が居住できなくなってしまったのが南極です。
また、陸上動物も同様です。南極は7億年以上も前から現在の位置に移動したことにより、その後に進化していった陸上動物は南極大陸へ渡ることができなくなってしまったのです。
ここです。大事なところはここなのです。
居住できないから、多くの冒険家がこの大陸を目指したのです!!
実際に大陸として発見されたのは1800年代初頭の出来事だそうです。
まさか、200年ちょっと前に発見されたばかりだなんて、驚きですよね!
2.5 南極点を目指した2人の冒険家
そして南極点は、南極大陸が発見されたさらにあとです。
皆さんは2人の偉大な冒険家をご存知でしょうか。
まず一人目は、ノルウェーの冒険家「ロワール・アムンゼン」。
そしてもう一人は、イギリスの冒険家「ロバート・スコット」。
彼らは南極点到達争いを繰り広げていたのです!!!
実はアムンゼンは当初北極点を目指していましたが、1909年にロバート・ピアリが到達していたので突如方針変更し、南極へ向かったそうです。
結果として、1911年12月14日にアムンゼンが人類初到達という偉業を成し遂げました。
一方、スコットは自分が最初の南極点到達者だと思っておりましたが、
約1か月後の1912年1月17日に到達しました。
するとそこには風になびくノルウェーの国旗が掲げられていたのです・・・。
一番乗りを34日違いで先に取られてしまったのです・・・。
スコットの心境は彼の日記にも書かれています。
「おお神よ、ここはひどく恐ろしい場所だ。言語を絶する苦難の後、一番乗りの栄誉さえ報いられず、恐ろしさの極みである」
なんともロマンあふれる冒険家たちの偉業。このレースをあなたはどう見ますか?
2.6 北極と南極の居住可否や動物について
さて、話が変わってしまいましたが、極地を知る上で、人類の居住可否というのは大きなポイントです。つまり、人の手が加わっているかどうかということですが、これは特に観光していく中ではとても重要な要素だと感じます。
人類が居住することによって、「人 VS 動物」という図式が必然的に出来上がってしまうのです。
実際に北極に生息するシロクマは狩猟されているため、人を見ると警戒心を強めて逃げたり襲って来たりします。ガイドもライフルを携帯しながらの説明をしております。
いつ人を襲うシロクマが現れても決して不自然ではないからという、大変緊張感のある観光となります。
そのようなシロクマをはじめとする野生動物は、南極のようにどこに生息しているかというのがわからないため、自ら探しに行きます。そのため北極の旅行は、「北極サファリ」と表現することもできます。
- 南極・・・人類が居住しない
- 北極・・・人類と野生動物の共存
また、色はどうでしょう?南極は、青と白と茶色の三色しかないと言われています。一方北極は、何色でもあります。決定的な違いは緑があることです。
3. 北極と南極の動物
ここからは、実際に訪れて撮影したものと一緒に紹介します。
先の通り、人類が居住する北極と、居住しない南極でどのような違いがあるのでしょうか?
3.1 北極観光の動物の目玉
シロクマ、セイウチ、トナカイ、クジラ、パフィン(パフィンは暖かい地域を好む鳥であり、北半球ではスピッツベルゲンが最北の生息地です) が主にみられますが、一番の目玉はシロクマです。
シロクマは北半球にしか生息しません。進化のタイミングで既に北半球に生息しており、大陸分裂後も南半球へは行かなくなりました。諸説ありますが、わざわざ南半球にまで行かなくても生きていけるため、北半球にしか生息しなくなったと言われています。
シロクマはご存知の通り、食物連鎖の頂点に立つ地上に生きる哺乳類で最強です。なんでも食べてしまうので、シロクマには様々な害のある成分までもが含まれるため、決して猟をして肉を食べてはいけません。
いつ襲ってくるかわからないので十分な距離をとって観察をします。特にシロクマは危険です。
3.2 南極観光の動物の目玉
ペンギン、アザラシ、クジラが主に観察できます。氷で覆われた南極には陸上哺乳類は生息できないため、一番の目玉はペンギンです。
どなたでも動物園で見たことのあるペンギン。でも、実際に見てみると全く違うのです。
何とも愛くるしいその様には誰もが我を忘れて接してしまうことでしょう。
ちなみにですが、ペンギンの語源となった動物は北半球に生息したオオウミガラスという鳥です。
ラテン語名は"pinguinus impennis"と言い、南半球でペンギンに出くわした際にオオウミガラスに非常に似ていることから、"pinguinus"の部分が"Penguin"と変わり、ペンギンと呼ぶようになりました。
なお、ペンギンは「空を飛べなくなった」という「退化論」ばかりが世間一般的には言われていることですが、ダーウィンの進化論を考えると、本当は「海を泳げるようになった」と考える方が適切です。
南極の動物は、人類を天敵だと思っていませんので、安全です。
でも、もちろん動物ですから。いつ豹変するかなんてわかりません!
4. 最後に
いかがでしたしょうか?なんとなく、南極と北極の違いをご理解頂けましたか?
そして、類まれな美しさに少しは興味を示して頂けそうでしょうか?
Vol.2も追って投稿しますのでまた次回、お楽しみに(^^)
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どさん子
- 北海道出身のどさん子です。男です。普段は大都会東京でサラリーマン生活を送っております。大型連休は海外旅行へ行き、魅力に触れてきました。土日の休みは国内日帰り旅行をして、現地のお食事や歴史に触れることが好きです。国内は東北、北陸にまだ行ってないのでこれから制覇していきたいと思います!