グアテマラ 小さな村のセマナサンタ

グアテマラのkamomosiです。例年になく静かなサンペドロです。いよいよグアテマラも新型コロナウイルス感染者が出てしまいました。イタリアをはじめとする各国の観光地に人がいないビデオを観て胸が痛くなる思いです。世界中が混乱する今、折しもキリストの復活祭が始まったところです。人々の祈りが届いてほしいものです。

今日はそんなキリストの復活祭、イースターを紹介します。

目次

セマナサンタの静かな始まり

ガラガラガラガラと夜になると村のあちこちから聴こえてくる音。それは「セマナサンタ」が始まったことを意味します。村の子どもたちが手にカルカルと呼ばれる、ガラガラと音の出る玩具を持って通りに集まり、クルクルと回す音です。大小様々なカルカルは小さな子には少し重たいのですが、皆息を弾ませて回しています。

セマナサンタは、毎年3月の終わりから4月の頭にかけて行われるキリスト教の復活祭、グアテマラのイースターです。3週間程前から村のあちらこちらで各種イベントが開かれるのです。

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夜通し作られる花の絨毯アルホンブラ


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この時期、グアテマラではあちらこちらで大きなイベントがあります。普段は静かなサンペドロも、セマナサンタには村をあげて、アルホンブラと呼ばれる花や色を付けたオガクズで様々な宗教画やメッセージを道路に描き、人々の目を楽しませてくれます。

村の中心部を囲むように、金曜日の夜から夜通しで村人が丁寧に仕上げた、色とりどりのアルホンブラ。復活したキリストの通り道、もはや彼を誰も傷つけることが出来ないのだと村人は語ってくれました。

キリストの復活を再現する幻想的な行進

朝9時頃、村の教会を出発した各グループはお揃いの僧衣を纏い、アンダと呼ばれる神輿を担いでアルホンブラの上を行進します。アンダの上にはキリストやマリヤの像などが置かれ、右に左にユラユラと揺らしながらゆっくりと村を一周するのです。煙が漂い、辺りはとても幻視的になります。

祈りを捧げるグループ、賛美歌を歌うグループが次々と通り過ぎて行きます。彼らが通り過ぎた後、路面のアルホンブラはその役目を終え、大切に作られたキレイな姿は変わり果ててしまいます。村を周り終えたグループは再びアンダと共に教会へと入って行き、年に一度のお祝いを終えるのです。

セマナサンタに食べられる伝統料理

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この時期にだけ食べる、ツンカと呼ばれる干した魚の料理とひよこ豆のスープで祝いの席を設けます。

キリストの受難を自らもなぞるように肉を食べずに祈ってきた人々は、復活を祝い、家族で思う存分夕食を楽しむのです。あれほど賑やかだったメルカド(市場)もすっかり落ち着きを取り戻し、祭りの後の穏やかな時が流れていました。

新型コロナウイルス

今、世界中を混乱させているウイルス。パンデミックとなり、グアテマラも入国禁止の措置を始めました。政府は学校の休校、集会などを中止する要請を出しています。毎年、世界中から訪れる観光客で賑わうこの時期、残念ながら未だ開催の可否はわかりません。1日も早い終息が望まれます。

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日本を出発して5年、旅の途中で宿をやることになりグアテマラで3年。グアテマラの魅力にすっかりはまっています。

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