タイ北部でファームステイはいかが?体験方法教えます。

「ファームステイ」という言葉を聞いたことがありますか?数日から数週間、農場に滞在してお手伝いをし、3食と泊まるところを提供してもらう。ヨーロッパの若い人たちの間ではとてもメジャーな旅の仕方です。私は南米チリの田舎に住んでいますが、一緒に住んでいる友人たちがファームステイを受け入れているので、ボランティアの旅人たちと関わる機会がたくさんあります。

今回、自分が旅人になり、タイ北部のチェンマイの近くにあるマインドフルファームという農場で、ファームステイを体験させてもらったのでレポートしたいと思います。

目次

マインドフルファームって?

マインドフルファームはタイ人のもとお坊さんと、奥さんである日本人女性がやっている農場で、タイ北部の街チェンマイから約70km離れた、Samoengというところにあります。チェンマイのワローロット市場の一角から出ているミニバスにのっていざ出発。

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距離は大したことありませんが、くねくね道なのと途中で乗客やその荷物を降ろしながらいくので、チェンマイから約3時間かかります。「マインドフルファーム」と言って降ろされたのはお寺の前。そこから奥に続くあぜ道を超えて、ようやく到着しました。

ちょうどお昼の休憩時間で、気持ちが良い風が吹く中、ファームステイの旅人たちがゆっくりしていました。日本語でスケジュールについて説明していただきました。

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希望者は毎朝7時に瞑想やヨガを各自で行います。その後朝ご飯を食べて、午前中の作業、そして昼食・昼休憩の後に午後の作業があり、夕食後に瞑想や仏教についての話、その後22時に就寝となっています。

リラックスしつつ刺激的な毎日

一見、厳しいかのように見えたスケジュールはすごく心地良いものでした。朝、日の出を待ちながらの瞑想やヨガは、清々しい気持ちで一日を始めるのにぴったりです。この美しい朝を迎えられることに感謝の気持ちでいっぱいになります。

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美味しくヘルシーな朝ご飯を沈黙の中でいただいた後は、午前の作業。畑の作業や果物の収穫、土木作業、昼食づくりなど日によって作業内容は変わりますが、ノルマなどはなく自分のペースでゆっくり行うことができます。

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マインドフルファームは、労働も瞑想の一つというような位置づけなので、他のファームステイに比べ、仕事も穏やかなことが多いようです。また、サイレンス・デーと言って、その日は一日誰とも話さず、一人で瞑想をして過ごす(食事は置いてくれます)という選択肢もあります。こういう機会に自分を見つめ直してみるのも良いと思います。

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昼食と夕食は作業の一環としてボランティアの誰かがスタッフと一緒に作ります。燃料は薪!
薪を割ったり火をつけるのも仕事のうち。慣れない仕事は大変ですが、普段どれだけ便利に暮らしているのかを思い知ることができます。

こうしてできたある日の昼食がこちら!獲れたての野菜や果物を使ってのビーガン料理(完全菜食)ですが、大豆の肉もどきや豆腐、きのこなども入り飽きることも、物足りなさを感じることもありませんでした。

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その後は、休憩が2時間くらい。自由時間ですが、私のお気に入りは、なんといってもホールでの昼寝。涼しい風がやさしく吹き抜けるので本当に気持ちが良いです。また目の前に広がる日本のような田園風景にもとても癒されます。

夕食の後は、瞑想や仏教についての話がありました。私が行った時は乾季で夜は冷えるので、たき火を囲んで瞑想をしたり、仏教の話を聞いたりできたのも格別でした。その後、旅人の誰かがギターを弾き始め、歌い出した夜も楽しい思い出です。

すべてが一期一会。「今・ここ」が大切であり、その瞬間をそこにいる人たちと楽しむというのも教えの一つなのかもしれません。

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就寝は22時。虫やカエルの合唱の中眠りにつきます。乾季の夜は冷えるので、持ってきた寝袋とトラベルシーツが役に立ちました。

ファームでの時間はリラックスしつつとても刺激的でした。普段やったことのないことをするのは新鮮ですし、色々な国から来た旅人たちと一緒に作業をしたり、ご飯を食べたりするのも面白かったです。

現代日本の快適さから離れられない方にはおすすめできませんが、自然が好きな人や静かな環境で日常から離れ自分を見つめ直したい人にはとってもおすすめです。

英語を恐れることなかれ

マインドフルファームでの共通語は英語。タイ人の元お坊さんの奥様である日本人女性とのコミュニケーションだけが日本語で、元お坊さんや、他の旅人たちとのコミュニケーションはどうしても英語になります。

私が行った時、他の旅人たちの国籍は、ドイツ、フランス、スイス、オーストリア、スペイン、アメリカと多岐にわたっていました。でもアメリカ人以外の人は英語が母国語ではありません。

彼らの英語力は一般的な日本人と比べたら天と地の差ですが、ネイティブが話すように流暢な英語ではないので、ずいぶん分かりやすく、文法に間違いの多い、私のブロークン英語もなんとか分かろうと努力してくれました。やみくもに英語を恐れる必要もないし、知っている単語や、昔習ったような表現を思い出して使ってみると、なんとなく通じるものなのだなあと思いました。

他のほとんどのファームステイも共通語は英語ですが、学生時代に苦しんで勉強した英語学習より、実際に日常の中で英語を使うコミュニケーションはもっと伸び伸びとしています。苦手意識を取っ払って、積極的に英語を使ってみるのも旅の良い経験になることでしょう。

どうやってファームステイを探せるか 

海外の旅人たちにメジャーなサイトはworkawayというサイトです。(こちらのHPでworkawayの使い方を日本語で丁寧に解説してくれていました。)

HPでは会員登録していなくても、農場や旅人ボランティア受け入れ施設一覧を見ることができるので、自分が旅したい国や地域にどんなところがあるかを探すことができます。また、受け入れ施設とボランティアどちらも評価やコメントが見られるようになっているので、自分に合いそうなところを探すことができます。滞在費は無料なところと食費や研修費など有料なところがあります。

そのほかWWOOFというサイトもあります。こちらの方が歴史は古くオーガニックの農場に特化しているようです。

どちらも、長期でのバックパック旅行者や世界一周旅行者の間では多く使われていますが、そんなに長期旅行じゃなくても、ツアー旅行では行けない場所に滞在し、その土地の人の仕事を手伝って過ごすことは、忘れることのできない異文化体験になると思います。

今回はタイ北部にあるマインドフルファームでのファームステイについて紹介させていただきました。グルメや買い物とはちょっと違う旅の醍醐味が味わえるので、みなさんもぜひ体験してみませんか。

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IZUKAWAUSO

日本青年海外協力隊員。チリ南部の田舎暮らしも8年半になります。趣味は旅行(特に屋台めぐりと温泉)と料理。地元の週末フリーマーケットでおにぎりと味噌汁売ってます。

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