【宮城県】松島~塩釜チャーター船で蒸し牡蠣、寿司、塩釜汁を堪能!

寿司

こんにちは!たびこふれ編集部のシンジーノです。

宮城県の海沿いの町、松島~塩釜を結ぶ遊覧船をチャーターして船上で海の幸を堪能するというツアーイベントが行われると聞き、同乗取材して参りました。

目次

フィッシャーマンズ・フェスティバルとは?

復興庁の令和元年度 新しい東北交流拡大事業(宮城県沿岸部)の一環として「漁業の匠の技、輝くフィッシャーマンズ・フェスティバル」が開催されました。東日本大震災からはや9年。今だ復興の途にある地域を元気づけ、活性化する目的でさまざまな取組みが形になっており、このイベントもその中のひとつです。船上で蒸し牡蠣の食べ放題、まぐろ寿司三種の食べくらべ、塩釜汁を堪能するという企画で2020年の1月~4月にかけて4本、約1,200名の参加が予定されているイベントです。私は2月17日に乗船しました。

前日の現地天候はあいにくの雨模様。不安な気持ちを抱えながらイベント当日を迎えましたが・・・

松島

来たーっ!晴れました!松島の町に青空が広がりました。幸先よいスタートです。

フィッシャーマンズ・フェスティバルで乗る船は?

この日は往復で300名を超えるお客さんが参加される為、丸文松島汽船さん所有の遊覧船2隻(あすか、第三芭蕉丸)がチャーターされました。

船

遊覧船

松島といえば言わずと知れた"日本三景"のひとつです。太陽がキラキラ輝く海面の向こうには大小さまざまな島がぽっかり浮かんだ独特の風景が広がります。

松島

船尾では女性スタッフがなにかやっているようです。

遊覧船

のぞいてみると・・・大きな釜が湯気を上げていました。

塩釜汁

今回船上で共される料理のひとつ"塩釜(しおがま)汁"です。料理って大きな釜で作るとなおさら美味しくなるんですよね~

塩釜汁

乗船するお客さんは仙台近郊や首都圏エリアから集まってこられた方たちです。11時の出航に向け乗船開始です。

乗船

出航時には大漁旗でのお見送りです。漁船の船出っていう雰囲気で気持ちが高まります。

大量旗
<撮影:(株)新通>

塩釜港に向け、いざ出港です。

松島

フィッシャーマンズ・フェスティバルイベントの目玉企画とは?

今回、船上で提供される料理は蒸し牡蠣食べ放題、まぐろ寿司3種食べくらべ、塩釜汁です。すごいところは、あらかじめ出来た料理を船に積み込むのではなく、船内で調理して提供されるということです。まぐろ寿司は船内で寿司職人さんが握り、出来上がった端からお客さんに提供されます。

寿司 まぐろ
<撮影:(株)新通>

まぐろ

ところでご存じでしたか?塩釜は"生まぐろ漁獲量が日本一"なんだそうです。さらに"人口あたりのお寿司屋さんの数も日本一"だそうです。まさに"魚と寿司の町"なんですね。

マグロ 寿司

まぐろ寿司3種を食べくらべします。すべて中トロで本まぐろ、ミナミまぐろ、キハダまぐろの3種。生まれてこれまで多くのまぐろの寿司を食べてきましたが、ここまで舌にからみつくねっとりとしたコクのあるまぐろを食べたのは初めてです。いや本当に美味しいまぐろ寿司でした。

続いて蒸し牡蠣。同じく船内で蒸し挙げられた牡蠣が運ばれます。見てください、この立ち上る湯気を!(カメラが曇る(笑))

牡蠣

牡蠣は船内の真ん中のテーブルに置かれており、おかわりし放題、好きなだけ食べられます。

牡蠣

牡蠣
<撮影:(株)新通>

蒸すことによって牡蠣の身が縮んで少し小さくなりますが、その分旨みが凝縮して濃い味になるんです。

牡蠣

牡蠣といえば特有の苦みやエグみが少しありますが、この牡蠣はそれを感じませんでした。

船内の様子

牡蠣を取りに行く人で行列ができていました。みなさん一心不乱に牡蠣を開けることに集中されていました。カニと同じくほぼ無言です(笑)

塩釜汁

"塩釜汁"も出来上がりました。塩釜汁の中身は魚のつみれとタラの切り身、そして豆腐とねぎです。

塩釜汁

東北といえば味つけがしょっぱいというイメージを持っていましたが、塩釜汁はあっさり薄味で素材の出汁が感じられるとても上品な味でした。船上で海風に吹かれて冷えきった体をあっためてくれました。

塩釜汁

乗船されたみなさん、出来たてのまぐろ寿司、蒸し牡蠣、塩釜汁を思い思いに堪能されていた様子です。

参加者

船内のイベントとして"塩釜甚句(しおがまじんく)"という明るく賑やかな歌と踊りが披露されました(往路の松島→塩釜間、第三芭蕉丸のみ)

塩釜甚句 歌と踊り

このイベントで唯一残念だったのは、お客さんは食べることに一生懸命で船から見える風景をじっくり楽しまれるお客さんが少なかったことです。"日本三景 松島の多島美"もこの日だけは霞んでしまいました(笑)

眺め

食べ終わった牡蠣の殻がどんどん積み上げられていきます。この殻はゴミとして処理されるのではなく海に帰されるのだそうです。この日船にはなんと約1万個の牡蠣が積みこまれたそうです。

牡蠣の殻

船は約1時間でマリンゲート塩釜に到着します。

マリンゲート

塩釜サイドでも鮮やかなピンク色ののぼりと横断幕で熱烈歓迎ムードです。船から下りたお客さんが驚いて言いました。「どうしたの?今日はなんか特別な日なの?」「いえいえ、この船のみなさんを歓迎しているんですよ!」「えっ!そうなの、うれしいねえ~」

歓迎セレモニー

マリンゲートの施設内では和太鼓グループ「千賀」の演奏による歓迎セレモニーでお出迎えです。リズム感あるエネルギッシュでお腹に響く大迫力の演奏で、観客からの拍手が鳴りやみませんでした。

和太鼓

迫力の演奏を動画でご覧ください。

取材を終えて

あの東日本大震災からはや9年が過ぎました。松島も塩釜も町の様子は以前と変わらぬ平穏な様子に戻ったようにも見えました。しかし復興はまだ道半ばであることが、現地の人々から感じられました。丸文松島汽船さんを始めとし、笹かまやお酒を造られている会社の方、魚市場の方は多くのお客さんが来てくれたことがとても嬉しそうでした。

塩釜マリンゲートで和太鼓を披露してくれた「千賀(せんが)」の方がこう仰っていたそうです。「私たちはお祭や地元の学校や施設、街頭などで和太鼓をたたいていますが、今回こんなに多くのお客さんが私たちの演奏を最後までしっかり見てくれてとっても嬉しかった。やっていて張り合いがありました。」と。いやこの「千賀」さんの和太鼓は本当に素晴らしかったんです。聴いていて背筋がブルッと震えるほど心が揺さぶられる感動の演奏でした。時に静かに、時に腹にずんずん迫ってくるほど力強くダイナミックに、時にリズミカルで明るく軽やかに、そして曲の後半へ向けて迫ってくるドラマチックな展開と決めのポーズ。まるで歌舞伎かフラメンコを見ているかのように粋でいなせな本当にカッコいい太鼓でした。「いよっ千賀!」と思わずかけ声を掛けたくなるほどでした。

震災後、「東北にのんきに観光で訪れるなんて不謹慎ではないか」という風潮があったことを覚えています。でも東北の人は多くの人に来てほしい、そうしてくれた方がよほど嬉しいんだとわかりました。今の自分たちの姿を見てもらい、話をきいて笑ったりうなづいたり、肩をたたきあったり、そんな人と人とのやりとりが何よりの震災復興の応援になるのだと改めて思いました。

しかし、牡蠣とまぐろ寿司と塩釜汁、うまかったなぁ~

▼関連サイト:
>>>松島、塩釜エリアの遊覧船を運営している「丸文松島汽船」の公式サイトはこちら
>>>仙台名物笹かまぼこの「松島蒲鉾本舗」の公式サイトはこちら

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シンジーノ

3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。

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