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美味しいもののダンジョン?ジョージア・ローカルマーケット探索
海外旅行の楽しみはショッピング、という人も多いのではないでしょうか。実際、海外では見たことのないようなものや、日本ではなかなか手に入らないものに出会う機会も多く、知らない街でのショッピングは楽しいものです。
そんな旅人に、ジョージアに来たらぜひ体験していただきたい空間があります。それが、ローカルマーケット、現地語では「バザリ」と呼ばれている空間です。
今回は、日本ではなかなか経験のできない独特の空間、バザリについて紹介します。
目次
- ジョージア人の生活を支える、ローカルマーケット・バザリ
- バザリの中はまるで迷路
- 野菜もお菓子、日用品やおもちゃまで揃わないものはない!
- えっこんなものまで...?驚きの商品紹介
- 迷うのがこんなに楽しい迷路、他にはない!
- 最後に
ジョージア人の生活を支える、ローカルマーケット・バザリ
バザリとは、「バザール」という言葉からできたジョージア語の単語。多くの場合、屋外にある、露天が軒を連ねたようなローカルマーケットのことを指します。基本的には、大きな駅や長距離バス乗り場の近くなど、人が集まる場所にあります。
ジョージアには、近年ヨーロッパ系を中心に、の大手スーパーマーケットチェーンが複数進出してきています。街中を歩くと、オランダのスーパーマーケットSPARやフランスのCarrefour、ロシアのMagnitiなど、様々なスーパーマーケットを目にしますし、もちろんお客さんもたくさん入っています。
一方で、昔ながらのローカルマーケットは衰退傾向にあるかというと、全くそんなことはありません。むしろ、ローカルマーケットの方が常に人が溢れており、クリスマスやお正月のシーズンには人混みで前に進むのも大変なほどです。
輸入食品やパッケージングされた商品を購入したり、遅い時間に買い物をするのであれば24時間営業のスーパーマーケットが便利ですが、野菜や果物は産地直送、チーズやサワークリームは手作り、日用品は卸値レベルで購入できるバザリは、庶民の生活の強い味方として、ジョージアには欠かせない存在なのです。
バザリの中はまるで迷路
基本的に、どこのバザリも小さな露天が軒を連ねるようにして大きなバザリを形成しています。比較的新しくできたバザリでは碁盤の目状に道ができていたり、全体の案内図があったりと、買い回りしやすい工夫がされていることもありますが、多くの場合そんなことはありません。
バザリは人が集まるところにそれぞれの露天が集まり、自然発生的に大きな集まりを形成してできたものです。そのため、古くからあるバザリでは、多くの場合道は入り組み、商品が高く積み上げられて向こう側は見通せず、初めて来た人はどこに何が売っているのかも分からないような状態になることもままあります。
先日ジョージア北部のズグディディという街で初めてのバザリを訪れたのですが、同じ道を何度も通ってしまったり、たどり着きたかった出口の真逆に出てしまったり、挙げ句の果てには自分がどこにいるのか全く分からなくなり、路端で歩き売りのドーナツを食べながら途方に暮れてしまいました。
野菜もお菓子、日用品やおもちゃまで揃わないものはない!
バザリで取り扱っている商品は、食品から日用品まで大変多岐に渡ります。
どんなに小さなバザリでも必ずあるのが、野菜と果物類、そしてパンや菓子パン類を売るお店です。また、一口サイズの小さなお菓子をたくさん並べているお菓子屋さんや、コーヒー豆を売っているお店もよく見かけます。パンは1つ単位で買いますが、他のものはすべて1kgあたりの価格が決まっており、量り売りで購入します。
ジョージアの人たちは、野菜や果物はたくさんまとめ買いします。「りんご1つだけください」というと、「1つだけ?」と怪訝な顔をした後に、1つだけ測るのが面倒なようで、「いいよ、持っていきな」と無料でくれてしまうことも。
えっこんなものまで...?驚きの商品紹介
バザリで売っているものは、普段の生活で目にするものばかりではありません。
「えっ、こんなものまで!?」と我が目を疑ったことも一度や二度ではありません。
例えば、全長1mはあろうかという巨大な魚が生きたまま泳いでいたり、牛や豚の脚がそのまま吊り下げられていたり。
「どこから可愛い鳴き声が聞こえる...?」と思って歩いていくと、アヒルやヒヨコがたくさんカゴに入れられていたこともあります。
いずれも、ジョージア人の人たちにとっては当たり前の光景のようで、購入する人以外は誰も気にせず通り過ぎていきます。日本からきた旅行者であれば、ちょっとした異国情緒を感じられる体験なのではないでしょうか。
迷うのがこんなに楽しい迷路、他にはない!
広ければ広いほど、とにかく楽しいバザリ。しかも、地域密着であるが故に、街によって売っているものが違ったりもします。例えば、ジョージア南部はトルコやアルメニアなどと国境を接しているため、アルメニア産の民芸品やトルコ産の野菜が多く見られます。一方、北部の街ではロシア国境に近いため、ロシアから持ち込まれた商品がたくさん。北部の街ズグディディのバザリのおもちゃ屋さんには、ロシア語の書かれたおもちゃや絵本がたくさん並んでいました。
その他にも、その地域独特のスパイスやハーブ、チーズなど、そこでしか味わえない食べ物も豊富です。
最後に
初めて訪れるとなかなか方向感覚を失わずに歩き回るのは難しいのですが、迷っても迷っても、目の前には見たことのないような商品がどんどん出てきます。その結果、どんどん歩いていれば、いつかはどこかの出口から出られるので、心配はいりません。
海外でのショッピングや、知らない食べ物・商品を見るのが好きな人であれば、こんなに迷うのが楽しい迷路もなかなかないことでしょう。
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Mayu K.
- 東欧・ジョージア在住の新米ママ。縁もゆかりもない土地で家族3人楽しく暮らしています。学生時代から旅好きで、全大陸訪問経験あり(南極は上空を周遊しただけですが)。なかなか馴染みの少ないマイナー国のひとつですが、ジョージアの魅力がたくさん伝わればいいなと思っています!