美容と健康のためのハーブ!イタリアでの使い方をご紹介

「サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局」という名前をご存知ですか?

サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局とはイタリア、フィレンツェにある世界最古の薬局です。この薬局、元は修道院でした。修道院がハーブの研究と育成の中心になったヨーロッパ中世期、その修道院のひとつが今のサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局になります。

今でこそ簡単に取り入れる事が出来る様になったハーブ、今回は有名なハーブを一部ご紹介させて頂くと共に、イタリアではそれらのハーブをどの様に取り入れているか?を簡単にご紹介させて頂きます!

目次

ハーブの歴史

ハーブと人類の関係は大昔にさかのぼります。元々ハーブは祭祀や神宮の儀式で使われていました。それが日常生活の中に取り入れられる様になり、ハーブの楽しみ方も変化してきたと言われています。最初に多くのハーブを日常生活に取り入れ始めたのはミイラで有名な古代エジプトです。その後ギリシャ、ローマへと渡り、美容健康や料理により日常的に使われる様になり今に至ります。

ネトル

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ネトル(刺草)、イタリア語で「オルティカ/Ortica」。このネトルとは英語の「Needle(針)」が由来とされている様に、ネトルの茎や表面には産毛の様な棘がたくさんあります。触ると痛いというよりかは焼ける様な痒みがします。ですがこのネトル、とっても体に良いんです。イタリアの山々にはこのネトルがどこにでも生い茂っています。

美容健康効果

  • ビタミン、ミネラルなど体に必要な栄養素を豊富に含んでいます。
  • アトピーやリウマチなどのアレルギー疾患の体質改善に効果があります。
  • 貧血予防や利尿障害を緩和する効果があります。

イタリアでは?

ネトル自体癖のある香りや臭みなどはなく、やはり食の都イタリアはネトルを煮込み料理やリゾットにして食卓に取り入れています。またネトルを乾燥させてハーブティーとして楽しんだりしています。

ローリエ

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ローリエ(月桂樹の葉)、イタリア語で「アローロ/Alloro」。ローリエの葉はお肉の臭みを消す効果があるため、お肉料理や煮込み料理などに使われています。

美容健康効果

  • 胃液の分泌を活発にして消化を助ける効果があります。
  • 体を温める効果があり冷え性対策にもおすすめです。
  • 抗菌、抗ウイルス効果があり風邪などのウイルス感染を予防する効果があります。
  • 肌の新陳代謝を高める効果、抗酸化作用がありアンチエイジング効果が期待できます。
  • 香り成分に自律神経を整えリラックスさせてくれる効果があります。

イタリアでは?

キリキリとする胃腸の痛みがある時、このローリエの葉をお湯に煎じてゆっくり飲むと痛みを抑制、改善してくれます。淡いオレンジ色に色付いたローリエティーは優しい味で癖もなく、私も胃痛がある時に飲みますが、これがまたよく効くんです!

ミント

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ミント、イタリア語で「メンタ/Menta」。お菓子やカクテル、料理に使われる事が多く種類も様々なミント。例えばスペアミント(葉の先が少し尖っている)は優しい香りでお菓子作りに適しています。ペパーミント(葉が丸みを帯びた形をしている)は香りが強く殺菌効果も強力で料理などに使われたりします。

美容健康効果

  • 抗菌効果や清涼作用があり口臭予防などにもおすすめです。
  • 強い抗酸化作用があり細胞の老化防止効果が期待できます。
  • ミントもまた、アレルギー疾患の体質改善に効果があります。

イタリアでは?

ミントの効果を生かしたイタリア伝統料理トリッパがあります。牛の内臓など濃厚な料理には清涼感のあるミントが相性バッチリです。またミントも乾燥させミントティーにしたり、揚げ物の衣に少し加えたりと様々な使い方があります。

ローズマリー

ローズマリー、イタリア語で「ローズマリーノ/Rosmarino」。オーブン料理やお肉料理によく使われるローズマリー、またアロマやポプリなど幅広い用途で使用され愛されています。ハーブと言うとプランターで育てるイメージですが、ローズマリーは実は木なんです。

美容健康効果

  • 抗酸化作用があり細胞の老化防止効果があります。
  • 記憶力や集中力を高め、落ち込んだ気分を上昇させる効果が期待できます。
  • 毒素を排出するデトックス効果や新陳代謝を促し冷え性や貧血の改善におすすめです。
  • 防虫防臭効果があるので、クローゼットや部屋に吊るすと効果的です。

イタリアでは?

フレッシュなローズマリーは料理やお菓子に使用される事が多く、乾燥させたローズマリーはハーブティーにしたり、衣服の消臭剤として使われたり、またエッセンシャルオイルやアロマオイルと様々な場面で大活躍しています。

バジル

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バジル、イタリア語で「バジリコ/Basilico」。イタリア料理には欠かせない存在バジル。ピッツァで代表的なマルゲリータもイタリア国旗カラーをイメージして緑(バジル)、白(モッツァレラチーズ)、赤(トマト)が使用されています。

美容健康効果

  • 消化不良や便秘の解消、胃炎や胃酸過多の緩和に期待できます。
  • 抗酸化作用、またβカロテンが豊富に含まれている為免疫力アップに効果があります。
  • 現代の私達に不足しがちなカルシウムも多く含み、またカルシウムの吸収を助けるビタミンKも含んでいる為、相乗効果で効率的にカルシウム摂取が出来ます。
  • 神経を落ち着かせる鎮静効果があり、また偏頭痛にも効果があります。

イタリアでは?

バジルのプランターは各家庭に必ずあると言って良いぐらい使用され愛されています。乾燥したものではなく、摘みたてのフレッシュなバジルを料理に使用する事が多くパスタのジャノベーゼをはじめ、バジルをメインに使用したイタリア料理も数多くあります。またハーブティーとして楽しむ場合、フレッシュバジルはお湯に煎じて、乾燥したものだと1年中楽しむ事が出来ますが、個人的には香りが高いフレッシュバジルをおすすめします。主に眠れない時やリラックスしたい時、食後に飲まれています。

セージ

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セージ、イタリア語で「サルビア/Salvia」。乾燥させると香りはさらに強くなります。お肉料理の臭み消しに適しておりソーセージを作る際には欠かせない存在のセージ。

美容健康効果

  • 優れた抗菌作用がありセージティーでうがいをすると風邪や感染症の予防になります。
  • 生理不順を改善し、更年期の諸症状を緩和します。
  • 脳機能を活発化させ記憶力を高める働きがあります。

イタリアでは?

肉の臭みを消し、脂をさっぱりとしてくれるセージはお肉料理によく使われています。また抗菌作用が強く歯を白くする効果もあるセージ、昔は歯ブラシがわりにも使われていました!私も試してみましたが、口の中がさっぱりしセージの葉で歯を擦ると歯もツルツルピカピカになりました!

まとめ(おまけ)

ここまでハーブの特質やイタリアだとどの様に使用しているかなどをご紹介させて頂きましたが、最後にハーブ以外のイタリアならではユニーク豆知識を少しだけご紹介させて頂きます。

オリーブオイル

ダニに噛まれた時は噛まれた箇所にオリーブオイルを塗ってダニをとるべし!

オリーブオイルを塗る事によって、傷口に残りがちなダニの歯をしっかりとる事が出来ます。

白ワイン

赤ワインを服の上にこぼしてしまったら、水ではなく白ワインを代わりに使うべし!

赤ワインをこぼしてしまったシミの上にすぐに白ワインを振りかけ、乾いたタオルで丁寧にポンポンと叩きながらシミ取りをすると綺麗にシミを取る事が出来ます。

最後に

いかがでしたでしょうか?ハーブひとつ取っても万能なものばかり、日本でもすぐに手に入るもの、もしくはイタリアでしか手に入らなものもあるかもしれません。まずは身近に簡単に手に入るハーブから日常生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?そしてまたイタリアに来られた際は、新しいハーブを見つけ出してみるのも楽しいかもしれません。

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Sachi

世界の自然に魅了され各国を転々としたのち、デザイン活動をしながら現在はイタリア在住です。

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