種類も豊富でどれも美味しい。ジョージア・トビリシのパン事情

日本人にとって世界一おいしい海外料理とも言われる、ジョージア料理。スパイスや香草をふんだんに使った深い味わいが特徴です。レストランでワインを飲みながら食べるジョージア料理もとってもおいしいのですが、ストリートフードも見逃せません。

ジョージアでストリートフードといえば、なんといってもパン。ジョージアのパンはとにかく種類が多くて、安くて、そしておいしい、市民の暮らしに欠かせない国民食です。

今回は、ジョージアの首都トビリシで出会ったおいしいパンを紹介します。

目次

トビリシの街中にはパン屋さんがいっぱい

ジョージアの首都トビリシの街を歩いた旅行者は、パン屋さんの多さに驚くことでしょう。片道3車線の大通りから歩きでもすれ違いにくいような小道まで、道という道には必ずパン屋さんがあります。多いときには、数メートル歩くと次のパン屋さんに出会えるほど。

食卓パンの専門店に菓子パンの専門店、惣菜パンばかりのお店とラインナップも様々で、知らないで歩いていると、一見全く異なるお店に見えることも。でも、入ってみると全部パン屋さんなんですから、日本人からするとちょっと不思議な光景です。

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ほとんどの場合、パン屋さんの店頭にはこのようなショーケースがあります。惣菜パンと菓子パンのショーケースが別になっているお店もあれば、全部ごちゃ混ぜで、焼けた順番においているようなところも。外からは中身が見えないことも多いですし、見えてもなんなのか分からないこともよくあります。そのため、並んでいるパンがどんな味なのか、甘いのかしょっぱいのかすら、お店の人に聞くか、実際に食べてみないとわからない、ということも日常茶飯事です。

ジョージアに来て最初のころは言葉もわからなかったので、とりあえず見た目が気に入ったパンを買ってみていましたが、かじってみて、びっくり!という体験ばかりでした。

揚げてあるパンも多いので、食べすぎ注意!

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パン屋さんでパンを購入すると、日本のパン屋さんと同じように透明なビニール袋にパンを入れてくれます。そして、それをスーパーの買い物袋のような袋に無造作にどさどさどさっと。こんな感じになります。傍目にはパンを買ったようには見えませんね。

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今回買ったパンはこんな感じです。しっとりとしたクッキーのような食感の、菓子パンでした。ほんのり甘くて優しい味わいでパクパク食べられそう...ですが、ジョージアのパンには注意が必要です。

甘い菓子パンでもしょっぱい惣菜パンでも、実は、パン屋さんで買うパンはほとんどが揚げパン。たまーに焼いて作っているパンもありますが、そちらの方が少数派です。

揚げパンなのに、脂っこさをまったく感じないさっぱりとした味わいのパンも多く、おいしいおいしいと食べ続けていると、気づいたときには胸焼け...なんていうことも。

食べ歩きも楽しくいろいろ試したくなってしまいますが、ジョージアのパンは食べすぎ注意です。

トビリシの国民食、トニスプリ

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ジョージアで食べられているのは、もちろん菓子パンや惣菜パンだけではありません。食卓で主食として食べられる、味のついていないパンもあります。

...いえ、訂正します。味はついています。塩味が、これでもか!というほど。

ジョージアにもパスタやお米は売っていますが、普段の食事でそれらを食べることはとても稀。お米に至ってはおかずの一部として目にすることの方が圧倒的に多いです。その代わりに、毎日の主食として食べられているのが、このトニスプリです。

トニスプリは「トネ」と呼ばれる窯を使って焼いた「プリ」(ジョージア語でパンのこと)で、船のような形をした巨大なパンです。トニスプリは他のパンと違い、トニスプリだけを売る専門店で購入します。街中を歩いていると「თონე(トネ)」と書かれた看板を頻繁に目にしますが、これがトニスプリ屋さんです。

トニスプリ屋さんはとにかく町中にあります。多いときには、1つのトニスプリ屋さんから、道を挟んで反対側や、3軒あけた先に次のトニスプリ屋さんがあるほど。お店によって若干味が違うので、お気に入りのお店で買うのが一般的です。これをジョージア人は毎日1枚買い、食べています。翌日に持ち越すととても硬くなってしまうので、当日中に食べ切るのが鉄則です。

巨大なマフィン!?ずっしり「ケクシ」のお味は?

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これは、お惣菜やさんのショーケースの写真です。ショーケースの上に並べられているもの...わかりますか?一見平たいマフィンのように見えますが、下のショーケースに並べられているのがお惣菜ですから、その大きさに驚くことでしょう。

ジョージアでは、「ケクシ」と呼ばれるマフィンのようなお菓子をよく目にします。日本や欧米で食べるマフィンに比べるとやや甘さは控えめですが、とてもおいしいです。ちなみに、一般的には掌サイズよりやや小さいサイズで、こんなふうに籠やショーケースに入っていられています。

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それに比べて、先ほどのケクシの大きさは異常です。

実は、ジョージアでは家族やパーティーで切り分けて食べるため、大きなケクシがよく売られています。チョコレートがかかっていたり、フルーツが入っていたり、お味も様々。折角なので、先日購入して食べてみました。

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かじりつこうかとも思ったのですが、口がそこまで開かず、結局上品にカットして食べました。

普通のケクシよりしっとりしていて、パウンドケーキのような食感。外側はサクサクしていて甘さもほんのりだったので、おいしくてどんどん食べ進めてしまいます。なんと、この日だけで4分の1程度食べてしまいました。ですが、しっとりしている分バターがたっぷり使われていたようで、翌日ちょっと胸焼けしてしまいました。大きいからついつい幸せな気持ちでたくさん食べてしまいますが、こちらも食べすぎ注意ですね。

トビリシを歩くなら、パンの食べ歩きも楽しんでみて

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トビリシの街を歩いていると、パンのいい香りがどこからともなく漂ってきます。

有名なチーズパン・ハチャプリや豆のパンであるロビアニの他、キノコのポタージュが入ったパンやジョージア風ハンバーガーなど、ラインナップもいろいろ。同じようなパンでもお店によって味が全然違うことも多く、食べ比べも楽しいです。

トビリシの町歩きの際には、気軽なストリートフードである、パンを楽しんでみてください。

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Mayu K.

東欧・ジョージア在住の新米ママ。縁もゆかりもない土地で家族3人楽しく暮らしています。学生時代から旅好きで、全大陸訪問経験あり(南極は上空を周遊しただけですが)。なかなか馴染みの少ないマイナー国のひとつですが、ジョージアの魅力がたくさん伝わればいいなと思っています!

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