公開日:
最終更新日:
上海有名観光スポット!進化する田子坊2019年的歩き方
上海観光の定番スポットである、古い集合住宅をリノベーションして商業施設にした「田子坊」。上海を代表する伝統建築「石庫門」を改造して店舗にするも、建物同士の間隔が狭く、入り組んだ街並みはそのままになっているため、そこを歩けばさながら迷路の中で宝探しをしているかのような気分が味わえます。
田子坊はその時々のトレンドを敏感にキャッチしたお店が数多く居し、いつ行っても訪問客を飽きさせません。平日週末、朝晩を問わず大勢の人が訪れています。2019年秋の田子坊はどんな面白いお店があるのでしょう?今回は田子坊の最新の様子をたっぷりご紹介します。
目次
- 田子坊の歴史
- 上海老舗ブランドが熱い!みんな大好き「大白兎」
- これは一体どんな香り?「香り」芸術館
- 海外発送OK。未来の自分に手紙を送れる「三生有信」
- オリジナルの口紅が作れる「口紅学院」
- 小腹が減ったら...食べ歩きできる!カフェで一休みも
- 他にもある田子坊内のユニークショップ。まとめて紹介!
田子坊の歴史
田子坊の中をご紹介する前に、田子坊の歴史をおさらいしましょう。田子坊のあるエリアはかつて、昔の集合住宅の「天成里」等、1912年から1936年にかけて建てられた計3つの古い集合住宅から成っています。
1990年代後半、有名画家がこの地の敷地内にある古い工場を利用したアトリエを開設したのを機に、アーティストが集まり出し、アトリエ、写真スタジオなどがオープンしていきました。2001年「田子坊」と命名されました。名前の由来は古代中国の歴史書である「史記」。その中、古代中国で最も長生きした画家「田子方」が登場していること、中国語では「方」と、旧時の集合住宅の名前の結びによくある語、「坊」が同じ発音であることから、「田子坊」と名付けられたそうです。
2005年、「田子坊」は上海市より「創意産業集積エリア」の指定を受けました。それを追い風に田子坊はますます発展。これまで主流だった芸術関連の施設のみならず、カフェ、レストラン、雑貨店なども集まる一大観光スポットになりました。上海では他に古い住居のリノベーションスポットとして、「新天地」が有名ですが、田子坊は今でも住民が生活している場もあり、新天地とまた違った、飾らない生活の雰囲気が感じられるところが人気の秘密です。
それでは田子坊の中へ入りましょう。地下鉄駅・打浦橋駅1番出口を出ると、道を隔ててすぐに入り口があります。筆者が行った日は平日昼間ですがこの人出。田子坊は平日週末を問わず多くの人が訪れています。
上海老舗ブランドが熱い!みんな大好き「大白兎」
「大白兎」とは、上海で昔から愛されているミルクキャンディのこと。白いウサギがトレードマークです。中国になじみがある日本人の中には、中国お菓子の中で「大白兎」が一番好き!という声がよく聞かれます。販売60周年を迎えた「大白兎」は、最近積極的なコラボを展開しており、ミルクキャンディにとどまらず、化粧品メーカーとコラボしてのリップクリーム、ドリンクショップとコラボしたミルクティ、「ゴディバ」とのコラボしたチョコアイスクリームなど、コラボのたびに大きな話題になりました。
そんな「大白兎」のお店が今、田子坊にあります。
店先の看板にはお馴染み、白いウサギの姿が。
お店の中にはたくさんの「大白兎」グッズが並んでいます。
「大白兎」の包みをかたどったクッション、ミルクキャンディの甘い香りがするリップクリームやハンドクリーム、街中でちらほら見かける「大白兎」デザインの布バッグもありますね。写真には写っていませんが「大白兎」のコロンもありました。香りをお試ししましたが、ふんわりとした甘い香りでした。
大白兎(田子坊店)
- 住所:泰康路248弄44号(田子坊内)
これは一体どんな香り?「香り」芸術館
こちらも今田子坊で人気を集めているお店です。その名も「香り」芸術館。
交渉するも、残念ながら店内撮影NG。外から撮る写真は問題ないとのことで入り口から店内を伺った写真をご紹介します。
店内にはこのように、香水の便がたくさん並べられています。この香水の名前が特徴的で、「幸せ」、「寂しい」、「初めての出会い」等、一体どんな香り??と興味をひきたてられるネーミングになっています。パリ、ロンドン、ニューヨーク、東京など、世界の都市の香りシリーズも。「オールド上海」という名の香水には、上海の古いもの好きな筆者はとても心動かされました。
香りをお試しさせてもらったところ、香水の香りは全体的に軽めで、日常使いしやすい、という印象です。各星座の名前の香水もあり、プレゼントにもよさそうです。お店の人に好みの香りや欲しい香りのイメージを告げると、豊富なラインナップの中から選んでくれます。
「気味」芸術館
- 住所:泰康路248弄17号(田子坊内)
海外発送OK。未来の自分に手紙を送れる「三生有信」
こちらも今話題のお店です。
店内にはポストカードやレターセット、万年筆などが売られています。筆者が面白いなと感じたのは旅の思い出が記録できるノート。各ページにチケットが入れられるポケットがついていて、飛行機や列車のチケットがしっかり保管できます。
このお店では「未来の自分に手紙が送れる」サービスがあります。指定した時期までお店で手紙を保管し、後日投函してくれるのだそうです。日本をはじめ海外へも発送可能。お店の奥にはテーブルと椅子が置かれ、店内で手紙を書くことができます。上海旅行の思い出に、書いてみてはいかがでしょうか。
お値段は保管する期間により異なり、発送時期が年内の場合5元、翌年が10元、2年後が10元...と1年延長するごとに10元加算されます。最大10年まで保管が可能。郵送費用は中国国内送付で2元、中国国外送付で10元だそうです。
三生有信(田子坊店)
- 住所:泰康路260号后門(田子坊内)
※三生有信は他に上海の有名観光地である「豫園」にも支店があります。
三生有信(豫園商城)
- 住所:福佑路288号 豫園商城1階
オリジナルの口紅が作れる「口紅学院」
香水に引き続き、コスメ関連のお店です。こちらの「口紅学院」ではオリジナルの口紅が作れるということで人気です。日本でもインスタグラムで紹介されて話題になったことがあり、見たことがある方もいるのではないでしょうか。
お店の方に伺ったところ、オリジナル口紅の制作コースには2種類あり、
- 完成品の口紅(98元)と好きなデザインのケース(20~50元)を合わせられるコース
- 好きな色合いや仕上がりの口紅を作るコース(158元)
の2種類があるとのお話でした。口紅を材料から作るのは相当時間がかかるのでは?と思うも、所要時間は20分なんだそうです。
様々なデザインのケース。幾何学模様、中国の伝統的な柄など目移りしそうなほどの種類でした。
口紅の仕上がりの形まで自分好みに仕上げられます。自分だけのオリジナル口紅が作れるのは面白いですね。
田子坊口紅学院(田子坊本店)
- 住所:泰康路248弄18号后街(田子坊2号街)
- 電話番号:151-0217-7652
- 営業時間:10:00-22:00
小腹が減ったら...食べ歩きできる!カフェで一休みも
散策を続けていたら小腹が減ってきました...。田子坊は至る所に軽食のお店があり、食べ歩きメニューが豊富です。日本では見られないメニューがたくさん。田子坊ではぜひ食べ歩きを楽しみましょう!
筆者が今回食べたのは、ユニーク点心を売るお店にて、
スープたっぷり、ビッグサイズのショウロンポー(湯包:タンバオ)と、見た目がしいたけそっくりなチャーシューまんをオーダー。湯包にはストローが刺さり、中のスープを余すところなく味わえる親切設計。スープはあっつあつなので、できたてを食べる時は注意してくださいね!
老上海糕点(田子坊店)
- 住所:建国中路155弄23号(田子坊内)
- 電話番号:139-1557-8127
- 営業時間:9:00-21:00
脚がくたびれたので、カフェに寄って一休み。トレンドスポットということもあり、可愛らしいシロクマが乗ったラテメニューがありました!
Polar Cafe
- 住所:建国中路155弄14号后門(田子坊内)
- 電話番号:186-2126-8609
- 営業時間:10:30-20:30(金、土曜は21:30まで)
田子坊はカフェも多いのですが、夜になるときれいにライトアップされたバーも多く立ち並びます。筆者はまだ夜の田子坊へ行ったことはないのですが、行った人の話によると、とてもにぎやかな雰囲気だそうです。
他にもある田子坊内のユニークショップ。まとめて紹介!
田子坊の中はたくさんのお店がひしめきあっています。今話題のお店の他、今回筆者が散策していて「おやっ」と感じたお店をピックアップして紹介します。
耳かき文化体験館!?
「采耳」とは耳かきのこと。筆者、時々美容院に行って髪の毛を洗ってもらうことがある(中国では300円程度で洗髪とブローをしてもらえます)のですが、その時もオプションで耳かきがあるほど、割とポピュラーなサービスです。チャレンジしてみたい方は清潔そうなお店を選んでくださいね。
漢方の香りに癒される、香袋のお店
上海では初夏になり蚊が増えてくる時期になると、お守りサイズの布袋に蚊よけの香りがする薬草を入れた「香袋」を部屋に掛けて蚊よけにする風習があります。このお店では蚊よけの香袋の他、不眠や冷え性など、希望に合わせた数種類の効能の「香袋」を販売しています。薬草を入れる袋の種類は様々あって好みに合わせて選べ、オリジナルの香袋を作れます。
中国の伝統服=チャイナドレスはもう古い!今人気の漢服
今中国の若者の間で人気がある中国の伝統服として、漢服があります。チャイナドレスよりもゆったりとしたデザインが特徴。観光スポットや休日の公園ではこの漢服を着て撮影を楽しむ人に出会う事も珍しくありません。気に入ったデザインの漢服があれば、一着購入してみてはいかがでしょうか。
チャイナテイストな子供服
秋冬物のかわいらしいチャイナテイストの子供服のお店。こんなデザインなら普段使いもできそうですね。
フランスから逆上陸で再ブーム!上海老舗スニーカーブランド「Feiyue」
1970年代から80年代にかけて上海で流行したスニーカー「Feiyue」。海外ブランドに押されて一時期人気が下火になるも、2000年初めあるフランス人の目に留まり、フランスで販売したところ、ヨーロッパで一躍人気に。その人気が上海に逆輸入され、若者を中心に人気となっています、上海で販売されている「Feiyue」は100元台が中心価格帯。田子坊では何件か「Feiyue」ショップがありますので、探しやすいです。見かけたらぜひ入ってみてください。
以上、田子坊2019年秋の最新情報をお伝えしました。田子坊はお店の入れ替わりが激しく、1年行かないだけでもその変貌ぶりを実感します。今回紹介したお店もなくなってしまうかもしれません...。今回の記事を読んで気になるお店はありましたか?次回の旅行はぜひ上海へ!
田子坊アクセス
- 住所:上海市泰康路210弄
- 営業時間:年中無休
- アクセス:地下鉄9号線「打浦橋」駅下車 1番出口徒歩5分
Ranking中国記事ランキング
-
阿信(axin)
- 上海在住9年目に突入、奥深い上海の路地を隅々まで探検する「上海ほじくり」にハマった阿信が上海の観光情報をお届けします。どうぞお楽しみに!