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シンガポーリアン国民食カヤトーストの3大チェーン店と独立店2店を食べ比べ!ドリンク注文方法まで徹底解説
シンガポールのガイドブックに必ず出てくる「カヤトースト」。一日三食の外食も珍しくないほど、外食文化が盛んなシンガポール人にとって定番の朝食であり、おやつでもあります。
今回はカヤトーストが有名な3大チェーン店と観光の際、立ち寄りやすい場所にある独立店2店をご紹介します!
目次
- カヤトーストの歴史
- コピ、テー早分かり
- チェーン店①:ヤ・クン・カヤトースト
- チェーン店②:キリニー・コピティアム
- チェーン店③:トースト・ボックス
- 独立店①:トン・ア・イーティング・ハウス
- 独立店②:喜園珈琲店 ワイワイ・カフェ・ディエン
- まとめ
カヤトーストの歴史
カヤトーストの起源はその昔、イギリス船の厨房で働いていた海南人(現在の中国・海南島出身の人々)がイギリス人に人気の朝食「ジャムとバターを塗ったサンドイッチ」を作ろうとしたところ、フルーツジャムを調達するのが高価で難しかった為、身近にある材料でサンドイッチ用のスプレッド「カヤジャム」を作り、提供したのが始まりと言われています。
その後、元船員達やそのレシピを聞いた人たちがマレー半島に移住するようになり、地元の人々に販売したそうです。これが人気を博し、独自の進化を遂げて「カヤトースト」として今でも華人が多く住むシンガポールやマレーシアを中心に広く親しまれています。
独自の進化を遂げたカヤトースト、今では蒸しパンやチャバタにカヤジャムが挟んであるものや、フレンチトースト風のものまでバラエティ豊かですが、伝統的なレシピはカリッと焼いた食パンに卵、ココナッツミルク、砂糖または蜂蜜をベースに作ったカヤジャムを塗って、塩分の入ったバター又はマーガリンと一緒に挟むスタイルです。
カヤジャムはパンダンリーフを入れるか入れないか、煮詰める際、どの程度キャラメル状にするかで味や色が変わってきます。(写真はお土産に人気のラッフルズホテル売店「ラッフルズショップ」で売られているカヤジャム/10.9SGD)
カヤトーストと半熟卵2個、コピまたはテーの3点セットになっているのが一般的。半熟卵に醤油を垂らし混ぜたところに、カリカリのカヤトーストを付けて食べるのが地元の人たちの基本の食べ方です。半熟卵は好みが分かれるので、NGな方はトーストとドリンクを単品で頼みましょう。
コピ、テー早分かり
コピ、テーって何?OとかCって何!?
カヤトーストと一緒にドリンクを注文する際、初めは戸惑うと思います。(私も戸惑いました)特にお店の混雑時はお店の人から無言のプレッシャーを受けることもあるので事前に注文内容を決めておくと便利です!
- コピ(Kopi/マレー語でコーヒーを指す)
- テー(Teh/福建語でお茶のこと、ここでは紅茶を指す)
※お店で注文する際は後ろに何も付けないと、甘いコンデンスミルク入りを指すので要注意。
コーヒー(Kopi/コピ)、紅茶(Teh/テー)注文方法
基本は以下の3つです。
- Kopi/Teh(コピ/テー)=コーヒー又は紅茶+コンデンスミルク
- Kopi/Teh 'O'(コピ・オー/テー・オー)=コーヒー又は紅茶+砂糖
- Kopi/Teh 'C'(コピ・シー/テー・シー)=コーヒー又は紅茶+砂糖+無糖エバミルク
無糖が良い場合
語尾にマレー語で「無し(Nothing)」を意味する「コソン(Kosong)」を付けます。
例)
Kopi、Teh O'Kosong'(コピ/テー・オー・コソン)=無糖コーヒー(ストレートコーヒー)又は無糖紅茶(ストレートティー)
Kopi、Teh C'Kosong' (コピ/テー・シー・コソン)=無糖エバミルクコーヒー又は無糖エバミルクティー
冷たい方が良い場合
冷たいコーヒー、紅茶が良い場合は語頭に英語の「アイス(Ice)」を付けます。
例)
'Ice'Kopi O Kosong(アイス・コピ・オー・コソン)=無糖アイスコーヒー(アイスコーヒーストレート)
ストレートのアイスコーヒーを頼むだけでも言語が入り混じって呪文のようですが、慣れるとスムーズです。また、氷少なめが良い場合は、「Less Ice(レス・アイス)」と念を押せば大丈夫です。
カヤトーストセットのドリンクを注文したい場合
例)
カヤトーストセット、ドリンクは氷少なめのアイスティー(ストレート)を1つ注文
One Kaya toast set, Ice Teh O Kosong, less ice please.
(ワン・カヤトーストセット、アイス・テー・オー・コソン、レス・アイス・プリーズ。)
その他
更に細かい注文をしたい場合は、語尾に福建省の方言を付けることでカスタマイズも可能です。
例)
- Siew Dai(シュウ・ダイ)=甘さ控え目(Less Condensed Milk)
- Ga Dai(ガ・ダイ)= 甘さ強め(Extra Condensed Milk)
- Gao(ガオ)=(コーヒー、紅茶)濃い目(Thick)
- Poh(ポ)=(コーヒー、紅茶)薄め目(Thin)
その他お店によってSusu(スス、牛乳入り)、Teh Tarik(テー・タリックまたはテー・タリク、内容はTeh Cと同じで淹れ方に特徴がある、タリックは引っ張るという意味)、Teh Halia(テー・ハリア、テー・タリックに生姜を加えたもの)などバリエーションがありますが、ここでは割愛します。
チェーン店①:ヤ・クン・カヤトースト
シンガポールでカヤトーストと言えば先ずはココ!シンガポール国内に60店鋪以上、東南アジアや中国本土にも支店がある、国民に広く愛されている有名店Ya Kun Kaya Toast(ヤ・クン・カヤトースト)。
本店はテロック・エア(Telok Ayer)駅から徒歩3分、チャイナ・タウン(China Town)駅、クラーク・キー(Clarke Quay)駅やラッフルズ・プレイス(Raffles Place)駅からも徒歩圏内のファー・イースト・スクエア(Far East Square)の飲食店街にあります。
ここは現在ヤ・クンの店舗で唯一、炭火でトーストしたカヤトーストが食べられ、観光客や地元民でいつも賑わっています。
一番人気はこちら!カヤトースト、温泉卵、コピ又はテーのセット/4.8SGD。(本店は5SGD以下、現金払いなのでご注意ください!)
薄いパン生地にはココアが練り込まれていて、茶色がかっています。バターの塩分が強く、カヤジャムと混ざると甘じょっぱく、パンは軽くサクサクしていて、日本人からすると朝食というよりおやつ感覚ですが、シンガポールに来たら、是非本店で食べてみて欲しい一品です!
平日の午後でもこの賑わい。会社員と思われる人が多く、皆さん、仕事してますか?と気になってしまいますが、シンガポールでは職場や取引先の人とランチに行く場合、ホーカーセンターやレストランでサクッと食事を取った後、喫茶店などオフサイトでコーヒーやお茶を飲みながら仕事の話や雑談をするケースが結構見られます。
その為、朝食時から午後3時頃までがピークタイムと言えるでしょう。
ばらまき用のお土産にも良さそうな、75周年記念で期間限定販売中のコラボポッキー(カヤトースト、コピ味/2SGD)や定番商品のハンドメイド・クッキー(特にピスタチオ味/3.4SGD)もオススメです♪
※コラボポッキーの最新在庫状況ならびに取扱店舗は公式Facebookページに掲載されています。
Ya Kun Kaya Toast, Far East Square 远东广场
- 住所:18 China St, #01-01 Singapore 049560
- 営業時間:月〜金/7:30-18:30、土/7:30-16:30、日/8:30-15:00、祝/休み
- 電話番号:+65 6438 3638
- HP:http://yakun.com/
- 公式Facebook:https://www.facebook.com/yakunkayatoastsg/
チェーン店②:キリニー・コピティアム
オーチャード界隈でカヤトーストが食べたい場合、キリニー・コピティアム(Killiney Kopitiam)が俄然オススメ!
1919年の創業以来、同じ場所に本店を構えるシンガポールで一番歴史のあるコピティアム(コーヒーショップ、ティアムは福建語で「店」)です。ヤ・クンとしのぎを削る人気店で、こちらもシンガポール国内外に複数の店舗があります。
本店はサマセット(Somerset)駅から徒歩5分程度、オーチャード(Orchard)駅、ドビー・ゴート(Dhoby Ghaut)駅からも徒歩圏内。
お店の名前にもなっているキルニー・ロード(Killiney Road)は高層ビルが立ち並ぶエリアにありながら、昔ながらの景観を保っているノスタルジックな通りです。
名物のカヤトースト「Bread Toast(1切1.3SGD、写真は2切)」。こちらも本店は昔ながらの炭火焼トースト!程良く柔らかいパンに、カヤジャムはカスタードのようにまろやかな、全体的に優しい味が特徴です。
チキンカレーも有名で、カレーライス、カレー麺などがメニューに並びます。
Killiney Kopitiam, 67 KILLINEY ROAD
- 住所:67 Killiney Road, Singapore 239525
- 営業時間:月・水〜土/6:00-22:00、火・日・祝/6:00-18:00
- 電話番号:+65 6734 3910/6734 9648
- HP:http://www.killiney-kopitiam.com/
チェーン店③:トースト・ボックス
シンガポールの有名パンブランド「ブレッド・トーク(Bread Talk)」グループのコーヒーショップ、トースト・ボックス(Toast Box)でこちらも国内外に複数店舗を持つ有名チェーン。
角食パンを薄くスライスしたカヤトースト「KAYA(1.8SGD)」は全体的にバランスが取れていて食べやすいです。
同じブレッド・トークグループのフードコート、「フード・リパブリック(Food Republic)」にも入っていて、ショッピングモールでもよく見かけるので、観光やショッピングの合間に休憩するスポットとしてもオススメです。
Toast Box, ION Orchard
- 住所:2 Orchard Turn, #B4-03D Unit 23, Singapore 238801
- 営業時間:日〜木・祝/8:00-21:45、金・土・祝前日/8:00-10:45
- 電話番号:+65 6509 9603
- HP:https://www.toastbox.com.sg/
独立店①:トン・ア・イーティング・ハウス
アウトラム・パーク(Outram Park)駅から徒歩5分程度、人気のホーカーセンター、マックスウェル・フード・センター(Maxwell Food Center)からも徒歩圏内のトン・ア・イーティング・ハウス(Tong Ah Eating House)。午前11時以降は中華料理も提供しています。
ショップハウスが立ち並ぶ、昔ながらのフォトジェニックな通りにあり、早朝から営業しているので、朝の散歩時に立ち寄るお店としてもオススメです。
インスタグラムなどでもよく見かけるこちらの白い建物の正面向かって右通り沿いにあり、スカイブリッジも有名なThe Pinnacle Duxtonから徒歩5分程度です。
こちらのお店イチオシのカヤトースト「Crispy Thin Toast Kaya(右/2SGD)」はキリニー・コピティアムよりサクサクした、トースト具合が絶妙な山型食パンにあっさりとしたクセの少ないカヤジャム、塩分控えめのバターです。「Traditional Kaya(左/1.6SGD)」と食べ比べてみましたが、選ぶならCrispy Thin Toast Kayaの方がオススメ♪
Tong Ah Eating House
- 住所:35 Keong Saik Road, Singapore 089142
- 営業時間:7:00-22:00(中華料理の提供は11:00以降、朝はトーストやドリンクのみ)
- 電話番号:+65 6223 5083
- 公式Facebook:https://www.facebook.com/TongAhEatingHouse/
独立店②:喜園珈琲店 ワイワイ・カフェ・ディエン
パンダンリーフが入ったカヤジャムが苦手という方にはこちら。
ふかふかのパンにパンダンリーフが入っていない茶色いカヤジャムが特徴の喜園珈琲店 ワイワイ・カフェ・ディエン(YY Kafei Dian)のカヤトースト(1.2SGD)。自家製のパンはふかふかですが、表面はカリッとしていて何とも美味しいんです。
シティー・ホール(City Hall)駅、ブギス(Bugis)駅からそれぞれ徒歩10分弱、ラッフルズホテルのすぐそばとこちらも立地が良く、カヤトースト以外の食事も美味しくて観光客のみならず、地元の人にも愛されている名店です!
YY Kafei Dian
- 住所:37 Beach Rd, #01-01,Singapore 189678
- 営業時間:平日/7:30-21:30、土・日・祝/8:00-21:30
- 電話番号:+65 6336 8813
- HP:無
- 公式Facebook:https://www.facebook.com/yykafeidian/
まとめ
いかがでしたか。国土は東京23区より少し大きい程度のシンガポールですが、今回ご紹介したお店以外にもカヤトーストを提供するチェーン店や独立店があって、いかに人々の生活に根付いているかが分かります。
イギリス風のジャムサンドに中華、マレー文化が融合し独自の進化を遂げたカヤトースト。是非シンガポールに来たら一度食べてみて下さいね!
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ゆりさん
- 旅好きな30代。過去30か国以上を訪問。これまでに出会った人、景色やモノたちを皆さんに繋いでいけたら嬉しいです。現在、シンガポール在住。