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スワヒリ語を使って、人懐こいタンザニア人と触れ合ってみよう!
外国人と話してみたいな...。そう思って言語を勉強したことのある方、多いのではないでしょうか?でも中々習得するのは難しいですよね。筆者も英語を学ぼうとしてテキストを買っては、挫折してきた悲しい経験があります...。
そんなあなたにおススメなのが、主に東アフリカで話されているスワヒリ語です!特に東アフリカの中でも一番平和と言われているタンザニアは、異国文化に触れるのにとってもいい環境です。
今回は、つい学びたくなるスワヒリ語についてご紹介します。
目次
スワヒリ語とは?
「ジャンボ」や「サファリ」という言葉には、日本人にもなじみがあると思います。実はこれ、スワヒリ語から来ているんです。私たちは知らず知らずのうちに、スワヒリ語に接しているんですね。
<サファリカー>
ざっと5,000万人ほどが使っているというスワヒリ語は、バントゥー語群に属しています。大雑把に言うと、英語のように単語の後ろが変わる(child―children)のではなく、単語の前が変わる(mtoto―watoto)のが特徴です。
スワヒリ語を公用語としている国は、タンザニア・ケニア・ウガンダ・ルワンダの4か国です。さらにコンゴ民主共和国、ブルンジ、ソマリア、モザンビーク、マラウイ...と言ったアフリカ諸国でも話す人々がいます。
<楽しくおしゃべりするタンザニア人>
では、スワヒリ語が日本人にとって親しみやすいと言える理由をご紹介しましょう!
1. 発音
日本人にとって発音しやすいスワヒリ語。実は、日本語のように子音+母音で発音する言葉なのです。アルファベットを使っているのでそのまま読めばいいだけですし、初心者にもとっても学びやすい言語と言えます!
ちょっとスワヒリ語の文章を書いてみます。
- Watoto wanaenda dukani. :ワトト ワナエンダ ドゥカーニ
意味は分からなくても、そのまま読めるのではないでしょうか?(ちなみに意味は「子どもたちはお店に行きます」です)ローマ字読みをするだけでいいんですね。
また発音が日本語に似ているので、実際にネイティブが話していても、私たちはとても聞き取りやすいのです。英語のネイティブが話しているのをいくら聞いても聞き取れない...とがっかりしている方、スワヒリ語なら聞き取ることが可能です!
<お店に行っている子どもたち>
2. 似ている単語
意味は全く違うのですが、日本語と発音が似ている言葉が結構あります。そうすると日本語と結び付けられるので、覚えるのが比較的楽になります。
例えば次のような単語があります。
- akiba(アキバ):「貯める」
- benki(ベンキ):「銀行」
- kisu(キス):「ナイフ」
- uso(ウソ):「顔」
「貯蓄銀行」という銀行があるのですが、「アキバベンキ」と呼ぶんです。似ているのに違う...そんなスワヒリ語を見ているだけで、楽しくなってきませんか?
<日本語の発音に似ているスワヒリ語>
3. 外来語はそのまま
日本にも外来語をそのまま利用して、カタカナで発音する習慣がありますね。実はスワヒリ語にも、同じ特徴があるんです!
ちょっとだけ違いがあるのですが、それも覚えやすいのです。子音で終わっている単語に日本語は「o」や「u」を付けることが多いのですが、スワヒリ語はだいたい「i」を付けて発音します。例えば...
- passport
日本語:パスポート(passport+O)
スワヒリ:パスポティ(passport+I)
- hospital
日本語:ホスピタル(hospital+U)
スワヒリ:ホスピタリ(hospital+I)
- police
日本語:ポリス(polic+U)
スワヒリ:ポリスィ(polic+I)
なんだかスワヒリ語に親近感がわきませんか?きっと学ぶたびに、スワヒリ語の可愛らしさに顔がほころんでしまいますよ!
<タンザニアのポリスィたち>
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タンザニアってどんな国?
タンザニアは東アフリカに位置し、赤道を走っているケニアのすぐ南にあります。南半球になりますので、日本の夏には一番涼しく、冬には一番暑くなります。東アフリカ一の都会と呼ばれるナイロビを首都とするケニアに比べると、少し田舎の雰囲気になります。
<割とのんびりしているタンザニアの様子>
スワヒリ語を学ぶのに、タンザニアへ行くのがおススメな理由をピックアップします。
純粋なスワヒリ語を話している
日本の2.5倍の国土を有するタンザニアには、約125の部族が存在しています。それぞれ地方では部族語が話されており、タンザニア人同士でも分かり合えないほど違いがあります。その隔たりをつないでいるのが、このスワヒリ語です。
<タンザニアの部族の一つ、マサイ族>
タンザニアはイギリスの植民地でしたが、独立後に初代大統領ジュリアス・ニエレレが、学校教育としてスワヒリ語を全国で取り入れました。今では国民のほぼ100%がスワヒリ語を話せています。
他の言語が混じっていないので、英語の混ざったスワヒリ語を話すケニアや、フランス語が混ざったコンゴと違う、ピュアなスワヒリ語が未だに使われているのです。本来のスワヒリ語を学ぶには、一番適している国と言えるかもしれません。
<スワヒリ語が読める子どもたち>
人々がフレンドリー
タンザニアの人たちは、好奇心が旺盛です。何か事件が起こったら皆集まって来て見ようとしますし、外国人は珍しいのでじっと見つめたりします。それでいて、声をかけるのをためらうシャイな一面もあるのですが...本当は話しかけたくてうずうずしています。
<外国人によって来る好奇心旺盛な子どもたち>
フレンドリーなところは、あいさつの文化にも表れています。タンザニアではあいさつがとても重視されていて、歩いていようがバスに乗っていようが車を運転していようが、必ず声をかけ合います。
どんな風にあいさつするのか、ちょっと見てみましょう!
- A:Habari za asubuhi?(ハバリ ザ アスブヒ?)「今朝はどう?」
- B:Salama! Za kwako?(サラーマ!ザ クワコ?)「元気!そっちは?」
- A:Nzuri! Za nyumbani?(ンズーリ!ザ ニュンバーニ?)「いいよ!皆元気?)
- B:Wote hawa jambo!(ウォーテ ハワジャンボ!)「皆元気だよ!」
- A:Shuari kabisa?(シュアリ カビッサ?)「調子はいい?」
- B:Shuari kabisa!(シュアリ カビッサ!)「絶好調!」
- A:Haya, siku njema!(ハーヤ、シク ンジェーマ!)「オッケー、良い一日を!」
- B:Nawe pia!(ナウェ ピア!)「そっちも!」
これをすれ違いざまに、握手をしながら一気に言い合います。肌の色が違う私たちがこんな風にあいさつすれば、地元の人は大喜び間違いなし!です。
<道の真ん中でもあいさつを欠かさないタンザニアの人たち>
時間がゆったり流れている
時々腕時計をしている人を見かけるのですが、大体針が止まっています。ファッションとして腕にしているようです。バスの中にも時計があったりするのですが、大体くるっています。
そうなんです。大らかなタンザニアの人々は、ほとんど時間を気にしません。ここ商業都市ダルエスサラームですら、遅刻欠席は当たり前。「行く行くー」と言って、本当に来るのは半日後か翌日というのも珍しくありません。そんな彼らは、コミュニケーションに時間を惜しみません。知らない人とでもすぐに会話を始めますし、まるで友人か!というほど会ったばかりで大笑いしながら話していたりします。
<おしゃべりしながらゆっくり歩く主婦たち>
そんなタンザニアは、異文化体験するのにぴったりなのです!
実際に来て、異文化に触れてみよう!
タンザニアには、見どころがたくさんあります!観光の際に、スワヒリ語を使ってコミュニケーションを図ってみましょう。陽気で明るいタンザニア人と使いやすいスワヒリ語を、きっと好きになるはずです。ここに簡単なあいさつとフレーズを載せておきます。ぜひ使ってみてください!
あいさつ
- 年配の方に会ったら、もしくは子どもたちにあいさつされたら...
「Shikamoo(シカモー)」:敬意を表すあいさつ。年下から年上の人に言う。
「Marahaba(マラハバ)」:年上の人の受け答え。
- 誰にでも使える、一般的なあいさつ...
「Habari?(ハバーリ?)」:お元気ですか?
「Nzuri(ンズーリ)」:元気です。
- 同い年や若い人への気軽なあいさつ...
「Mambo?(マンボ?)」:どう?
「Poa!(ポア)」:最高!
<子どもから大人まで、皆あいさつが大好き!>
とっさの一言
- お礼を言いたい時、言われた時...
「Asante(アサンテ)」:ありがとう。
「Karibu(カリブ)」:どういたしまして。
- 同情を表したい時...
「Pole(ポーレ)」:お気の毒です、残念に思います。
「Asante(アサンテ)」:ありがとう。
- 謝りたい時、謝られた時...
「Samahani(サマハニ)」:すみません、ごめんなさい。
「Bila samahani(ビラ サマハニ)」:謝らないでください。
- 大丈夫と言いたい時...
「Hamna shida(ハムナ シーダ)」:問題ないです。
「Hakuna matata(ハクナ マタタ)」:何のことないです。
<道端にはのんびり過ごすタンザニア人がいっぱい!話しかけてみよう>
最後に
今回はコミュニケーションに欠かせない言語に、フォーカスを当ててみました。私たちは見た目から外国人だと分かるので、地元の人たちは私たちが話せないことをよく分かっています。それでも話そうと努力する時、忍耐強く耳を傾けて、理解しようとしてくれます。間違いを笑ったり、批判したりしない大らかなタンザニア人と、ぜひ触れ合ってみてください!
<コミュニケーションが大好きなタンザニア人>
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