国境の街オランダ・マーストリヒトを散策する「ラテン気質の陽気な人々」

目次

アムステルダムから列車の旅

アムステルダムから南、直線距離で200km、列車で約2時間半。ドイツとベルギーに接しているマーストリヒト(Maastricht)は他のオランダの町とはどこか異なっています。

古くはフランスやスペインもこの地にやってきた歴史もあり、独特な文化を育んできました。なだらかな土地ながら起伏もあり、中世の城壁が残るオランダ最古の町でもあります。

今回は、マーストリヒトの郊外の山合いの村ファルケンブルグ(Valkenburg)も紹介いたします。

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<土曜日の朝は、ドイツ、ベルギーから焼きたてのパンを買い求めるお客でいっぱいになる「Bisschopsmolen Bakkerij」

地元の味を堪能

オランダ人はあまり食にこだわりがないと言われておりますが、初夏のホワイトアスパラガス、水車で粉を引いて作るパン屋や地ビールなど、美味しい食材にも巡り会う魅力的な町でもあります。その中でこの町一番人気のパン屋さんにクローズアップしてみます。

まず、マーストリヒトの街の周りには、国境を接しているが故に他国からの攻撃や侵入を防ぐ為に作られた3重の市壁が今もいたるところに残っています。そのため、市壁周辺では、壁内の街に水を引いた時の運河や水車が今も使われております。その水車の力を利用して引いた粉でパンを焼いているお店Bisschopsmolen Bakkerijは朝9時からのオープンですが、開店前から焼きたてのパンを買い求める人で列ができます。カフェも併用されており、朝食やブランチなど、ここで焼かれた出来立てのパンと濃い目のコーヒーで1日が始まります。  

Bisschopsmolen Bakkerij

  • 住所:Stenenbrug 3, 6211 HP Maastricht
  • HP:http://www.bisschopsmolen.nl/
  • 営業時間:火〜土曜日:9:00~18:00/日曜日:9:00~17:00/月曜:定休

世界一美しい本屋さん

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<ステンドグラスを透して淡い光が独特な雰囲気を作り出す、マーストリヒトの名物本屋>

700年以上前に建設された教会が本屋に変身。その名前はブックショップ「ドミニカネン」(Boekhandel Dominicanen)と言い、1294年に建造されたゴシック様式の修道院教会です。

1796年に教会として役目を終えると、その後は馬小屋や展示会会場として使われてきましたが、2005年から改修工事が施され、2006年から書店としてオープンしました。

天井までの広い空間をいかして2階と3階のフロアが作られ、多くの書籍が陳列されています。また奥のステンドグラスに囲まれた空間は一際天井が高く、人々が集うカフェ「Coffee Lovers」があります。コーヒーや紅茶に加えてケーキやサンドイッチなどの販売もあり、休息と軽食を取ることができます。観光に疲れた身体を休めることもできますので、訪れてみては如何でしょうか。

Boekhandel Dominicanen(ドミニカネン)

  • 住所:Dominicanerkerkstraat 1, 6211 CP mastricht
  • HP:https://www.libris.nl/dominicanen
  • 営業時間:月曜日:10:00~18:00/火・水・金曜日:9:00~18:00/木曜日:9:00~21:00/日曜日:12:00~18:00

オランダで金賞を受賞したレストラン

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<オランダのレストランの中で見事「金賞」を獲得したCafé de Bóbbel。シーフード系以外の肉料理にも定評がある。>

マーストリヒトの旧市街には、数多くのカフェやレストランが軒を連ねています。その中で注目されているカフェ・レストランが「Café de Bóbbel」です。

このお店は2012年にトップ100に選ばれたオランダのレストランの中で見事「金賞」を獲得したお店です。クラシック調の店内にバーカウンターを配置し、得意とするシーフード系メニューとそれに合う自家製白ワインを楽しむことができる大人の空間でもあります。

ランチ時はカジュアルに、デイナーはお洒落して出かけたいレストランです。

Café de Bóbbel

山あいの村で、テルメ(温泉)を満喫

マーストリヒトから約11km。山がないオランダでプチ・アルプスとでも呼びたいような小さな村ファルケンブルグ(Valkenburg)まで足を延ばしてみることをお薦めいたします。

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ファルケンブルグ(Valkenburg)のレストラン街。ところ狭しと各国の食を楽しめるレストランとカフェが立ち並ぶムント通り。>

12世紀の石作りの強固な砦が見下ろすカフェでは、オランダ人がベルギー産の「悪魔のビール」を飲んで短い夏の時期を楽しんでいます。ここはローマ時代に既に温泉が湧き小高い山の山頂にはテルメのセンターがあります。事前予約が必要ですが、半日ゆっくりと過ごすことができ、疲労回復など生活指導もしてくれる専門の指導員もおります。

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<マース川の遊覧船乗り場と遠目にSint Servaasburgの橋を望む。>

最後に

小さな村にはところ狭しと並ぶレストランとカフェ、そしてお土産屋産が立ち並び、日本では江ノ島の山道を思い起こします。マーストリヒトの隣町にこんな村があるのは地元の人しか知らないいわゆる「避暑地」と呼ばれている所でもあり。時間を見つけて訪れてみたい場所です。

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佐藤純治

オランダ在住。Photo Journalistとし欧州の情報を日本へ発信している。専門は航空関係であるが航空に関わる旅情報も目線を変えて各誌に発信している。

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