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スペイン・バレンシアの夏の楽しみ方を教えます
今年は夏の訪れが遅かったバレンシアですが、その後は暑い毎日が続いています。ここでは6月から9月にかけてのおよそ4か月が夏モード。この期間にいらっしゃる方のために、夏の楽しみ方をお話ししたいと思います。
目次
バレンシア発祥のドリンク、オルチャータ
夏の飲み物としてバレンシアっ子達に愛されているのがオルチャータ。年間を通して飲むことはできますが、やはりシーズンは夏。暑さが和らぐ夕方になると外に出て、「オルチャータでも飲もう」となるのです。これはバレンシア市のすぐ隣にあるアルボラヤ村でとれるカヤツリグサの地下茎を原料に、水でふやかした地下茎と砂糖をミキサーにかけた飲み物です。色は乳白色で、たとえようのない味わいがあります。
スーパーでも売っていますし、バルなどにも置いてはいますが、バレンシアには自家製のオルチャータを飲ませる専門店"オルチャテリア"があるので、できればそういったところで飲みたいもの。オルチャータのお供には、ファルトンと呼ばれる細長く甘いパンが定番です。夏の夕方はバレンシアっ子を真似てオルチャータとファルトンをお試しください。
バレンシアならではのおいしいカクテル
もうひとつ夏のドリンクをご紹介しましょう。但し、これはアルコール飲料になります。バレンシアの特産品オレンジを使ったカクテル、"アグア・デ・バレンシア"(バレンシアの水という意味)。搾り立てのオレンジジュースをスパークリングワインとホワイトリキュールで割った、とても飲み口のいいカクテルです。
市販品や市販のオレンジジュースを使ったものもありますが、やはり搾り立てがベスト。意外とアルコール度数は高いのでご注意くださいね。これは夏の夜にテラスで夜風を感じながら飲むことをオススメします。
夏の夜は開放的なテラス席に陣取ろう
ということで、次のご紹介する楽しみ方は夜のテラス席です。昼間はオススメしません。パラソルがあればまだしも、暑いです。パラソルもないテラス席に陣取り、肌を赤くしているのはスペイン人ではなく北ヨーロッパの人達に間違いないでしょう。地元の人は冷房の効いた店内を好みますから。日が暮れてからのテラス席は、夏の夜長を楽しむ人々で遅くまで賑わいます。
ビールを飲む人、食事をする人、アイスクリームを食べる人、みーんなテラス席が大好き。私も夏の夜にテラスでビールを飲みながらタパスをつまんでいると、スペインの夏を実感します。開放感があり、とても気持ちがいいのです。ぜひぜひお試しください。
夏といえばやっぱり海!!
続いてオススメするのは、夏の定番、海です。バレンシアには長~い海岸線を誇るビーチがあり、海水浴やビーチバレー、マリンスポーツを楽しむ人が外国からも押し寄せます。地中海ゆえ、海は比較的遠浅で穏やかなのが嬉しい。パラソルやデッキチェアを借りることもできるので、水着とタオル、日焼け止めさえあれば気軽にビーチタイムが過ごせます。但し、貴重品の管理だけは忘れずに。
バナナボードや水上バイク、ヨットでのクルーズ等のアクティビティに参加するのもいいですね。また、夕暮れ時にひと気が少なくなった海で泳ぐのも、月明かりのビーチを散歩するのもオツなもの。なお、ビーチにシャワーはありませんが、足を洗う水道はあちこちに設置されています。
アルブフェラ湖から見るサンセット
バレンシアから15kmほど南に行くと、アルブフェラ湖というスペインでもっとも大きな自然湖があります。夕焼け色に染まる湖がきれいなのが夏と言われており、サンセットタイムに合わせてやってくる人もいます。オススメは湖の遊覧ボートから眺めること。私も何度か夕暮れ時にボートに乗ったことがありますが、あの感動は忘れられません。
最後に
スペインで夏を過ごすにあたって大切なポイントをお聞きください。夏至の頃だと21時半~22時頃まで明るいので、1日がとても長いです。朝から暗くなるまで観光や買い物に精を出すと体が持ちません。地元の人を見習い、お昼ご飯の後はホテルに戻ってひと休みしましょう。ここでエネルギーチャージすることで、夜まで楽しむことができますよ。
【写真提供】
バレンシア市観光局:https://www.visitvalencia.com
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田川敬子(Keiko Tagawa)
- 1996年スペインにひとめぼれ。以後何度も渡西し、2002年春に夢がかなってスペインで日系企業に就職。その後現地企業を経て、現在はオリーブオイルソムリエ/テイスターやライターとして活動中。