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ラオスの雨季とお祭り体験をしてきました!オーク・パンサーの時期には不思議な自然現象
目次
仏教と精霊信仰
ラオスは、お隣のタイと同じように上座部仏教徒が多い国。村ごとにお寺が建てられ、何かあればお寺へ参拝したり、不幸が続けば出家する仏教が身近な国です。
とはいえ、仏教のみというわけでもなく、昔からの精霊信仰(ピー信仰)もあり、節目節目のお祭りでは仏教と精霊信仰が入り混じっていっていることがよく分かります。
毎日熱心に托鉢(たくはつ)に参加したり、お寺に参拝しているかと思えば、精霊を祀る小さな祠や寺院内の植物にもお供え物をしていて、神道と仏教のある日本によく似ているのです。
雨季入り
ラオスは、東南アジア特有の雨季と乾季の二季制です。4月頃から各村々で、手作りのロケットを打ち上げで雨乞いをする「ブン・バン・ファイ」が行われ、雨乞いのお祭りが終わる5〜6月頃、ちょうど雨季に入ります。
雨季は、朝晩に2〜3時間集中的に雨が降るスコールで、大地に大きな恵みをもたらす大切な季節です。草木や小さな命を育むために、1カ所に定住した方が良いという考えから、僧侶は厳しい修行の期間に入り、一般の仏教徒も、僧侶が修行期間に入る「カオ・パンサー(雨安居入り)」の日から「オーク・パンサー(雨安居明け)」の日までは、結婚式などの大きいなお祝い事などを自粛します。
そんなことから、この3ヶ月間は静かな雨の季節という感じです。
お祭りを体験する
仏教行事は、毎年満月の日に行われます。
ほとんどの行事は、儀礼に失礼ないように気をつければ、外国人の私たちでも見学したり、参加することができます。
「カオ・パンサ(雨安居入り)」は7月の満月の日で、早朝にはいつもより大勢の人が托鉢に出かけます。ビエンチャンでは、地元の寺院に正装した人たちが集まり、托鉢、仏様にお供え物をし、僧侶がお経を読み上げます。他の地域では、寺院近くの道沿いで行列を作って歩く僧侶たちに托鉢を行うため、いつもより大勢の人たちが托鉢に参加している様子が見られます。
静かな雨季の季節に終わりを注げるように、10月の満月の日は僧侶の修行が開ける「オーク・パンサー(雨安居明け)」のイベントがあります。
早朝には托鉢が行われ、オーク・パンサーの日の夜は、バナナの幹にマリーゴールドなどのお花や、葉っぱで飾り付けをした灯篭に火を灯して、メコン川に流す「ロイ・カトーン」という行事が満月の下行われます。この日には、いたる所で手作りさまざまなカトーン(灯篭)が売られます。
そして、次の日は、熱気にあふれるビエンチャンのボートレースがあります。
手漕ぎボートで順位を競うというシンプルなものですが、1隻に約50人ほどの人が乗り込み、掛け声に合わせて力いっぱいボートを前に進める白熱のレース。誰でも間近で観られるので、一度は観ていただきたいお祭りです。
北部の世界遺産の街「ルアンパバーン」では、ボートレースはビエンチャンよりも早い時期に行われます。オーク・パンサーには、寺院を灯篭やろうそくの光でライトアップされて幻想的な雰囲気に包まれ、メインストリートではボートを模した様々な山車のパレードが行われ、多くの人が見物に訪れます。
カオパンサーと違い、「待っていました!」と言わんばかりの賑やかなオーク・パンサーのお祭り、この時期にラオスを訪れる方は、ぜひ参加していただきたいお祭りです。
また、オーク・パンサーの時期には、不思議な自然現象もあります。
メコン川の一部の地域で、川から火の玉が上がる「バン・ファイ・パヤナーク」が見られます。メコン川に住むとされる龍神ナガの火の玉とも言われていて、とっても神秘的です。
情報
- カオ・パンサー(雨安居入り)
7月の満月の日。2019年は7月16日(火) - オーク・パンサー(雨安居明け)
10月の満月の日。2019年は10月13日(日) - ボートレース(ビエンチャン)
オーク・パンサーの次の日。2019年は10月14日(月)
※急に予定が変更になることもございます。
●行事に参加される際は以下のことに気をつけましょう。
- 女性は僧侶に触れることができません。十分気をつけましょう。
- 肩や胸が大きく開いた服、ミニスカートなど肌の露出が多い服は避けましょう。
- 寺院参拝の際には、「シン」というラオスの伝統衣装(巻きスカート)が必要な場合があります。
- その他、儀礼参加の際には細かなルールなどありますので、ラオス人に倣って失礼のないように参加してください。
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Hyma
- 三重県出身。2013年より現在までラオス在住。ラオス各地の昔ながらの手仕事に魅せられて、ラオスの手工芸品を日本へ紹介・販売している。「毛糸だま特別編集 世界手芸紀行」に、タイ・ルー族の手仕事について寄稿。「ゆったり流れる旅時間 ラオスへ」(イカロス出版)著作。