~オランダ・アムステルダムからゆったり田舎町を巡る~蒸気機関車のプチ旅行を満喫

アムステルダムからNS鉄道(オランダの国鉄)に乗車して約40分、アイセル湖に面したホールン(Hoorn)の街を訪れてみませんか。

ここホールン(Hoorn)は17世紀オランダの黄金時代に栄えた港町であり、世界で初の株式会社組織「VOC(連合オランダ東インド会社)」の北の拠点として栄えた街です。NS鉄道ホールン(Hoorn)駅から出発しているミニSLは正式名をMuseum Stoomtram(英語名:Museum Steam Tram)と言われ、「保存鉄道」として多くのボランティアに支えられています。今回はこの保存鉄道のSLの旅の楽しみを紹介させていただきます。

オランダで1日自由な時間があれば、SLに乗車してオランダの田舎町を訪ねてみてはいかがでしょうか。

目次

春から夏にかけてSLの運行

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<ホールンの駅舎奥にある機関区には蒸気機関車や客車などが保管整備されています。出発の1時間前には、駅を訪れて機関区の見学などされてはいかがですか。時間が余れば駅舎中にはカフェもあり、ゆっくりと出発時間を待つことができます。>

NS鉄道ホールン(Hoorn)駅の横にちいさな駅舎を見つけることができます。この駅舎はオランダ保存鉄道に団体に属しており、NS鉄道とは改札では繋がっておりませんので注意が必要です。絵本の世界に出てくるような可愛い駅舎に入り口で切符を購入し構内へ入ります。

構内には簡単なこの鉄道の歴史を写真で陳列した資料館が併設されており、当時の様子を伺うことができます。運行期間は年によって異なりますので、ホームページで事前に調べてから行かれることをお薦めいたします。目安はチューリップの咲く時期(4月)から11月末日くらいまでとなっております。ホームページ(HP)で運行スケジュールを見ていただくと、ホールン(Hoorn)から終点駅のメーデム・ブリック(Medemblik)までの単純往復(所要時間2.5時間)から船にも乗船してエンクハウゼン(Enkhuizen)を周遊する(所要時間4時間)4つのコースを選ぶことができます。天気が良ければアイセル湖を眺めながら船での移動も、旅の好奇心をくすぐります。

運行スケジュール:
https://www.stoomtram.nl/sites/default/files/uploads/2160228_dienstregeling_poster_stoomtram_eng_lr.pdf
*SLの運行予定を必ずホームページ(英語)でしてからお出かけください。

整備地区エリアは必見の価値あり

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<ホールンの駅舎からNS鉄道のホールン駅を見ることが出来ます。アムステルダムから来られる場合は、NSホールン駅改札をでて、少し歩きますがSL鉄道の駅舎にアクセスすることになります。>

駅舎自体はさほど大きくはありませんが、売店や、待合室にはコーヒーや紅茶をサービスする場所も併設されております。できればSL出発ギリギリに行くよりは1時間くらい余裕を見て出かけられるのをお薦めいたします。その一番の理由は、駅舎奥に広がる整備地区エリアには、機関車や貨車、客車が展示されており、担当のボランティアの方が、親切に各機関の説明やオランダの鉄道の歴史について話しを聞かせてくれます。少し英語がわかれば理解できほどの簡単な単語を使って説明してくれますので、ちいさなお子様から大人まで誰でも楽しめる時間です。お子様をお連れの場合は、ボランティアの方が機関室に入れてくれますので、一緒に写真を撮ったりしながら、機関車の動かし方など習うことも可能です。

また、出発するホールンの駅には当時の服装をした車掌さんが乗車されるお客様一人一人に話しかけ、列車番号などを案内してくれます。決してマイクやスピーカー類を利用しないで、「生の声」で案内しているとこが良き古き時代を提供するボランティアの方々のおもてなしだそうです。

1時間のSLの旅を楽しむ

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<終着駅のメーデム・ブリック(Medemblik)の駅は小さな港町の駅です。船に乗船する時間まで時間がありますので、街の散策も可能です。かわいいカフェやアイスクリーム屋さんなどあり思い思いの時間を過ごすことが可能です。>

運行は1日4往復となっており、ホールンを出発するのは09:40、10:40、11:40、13:40(※2019年6月現在)となっています。ホールン(Hoorn)駅から終着駅のメーデム・ブリック(Medemblik)までは約1時間30分のSLの旅であり、終点駅までの間、列車の待ち合わせ時間など含め、3つの駅に停車します。ホールンの駅を出発するとしばらくは牧草地を走り、Wogniumnoを過ぎ2つ目の駅、Twiskの間は、チューリップ畑が広がるため、4月中旬から5月上旬までは、綺麗な花畑を眺めながらSLの汽笛を聞くのも旅の思い出の1ページとなります。

TwiskからOpperdoesの駅間では、沿道に昔ながらの車が走っていたり、民族衣装をまとったオランダの人が手を振ってくれたりします。これもこの保存鉄道のボランティアの一環で、乗車された方にSLの旅を楽しんでいただくための演出の一つでもあります。

足を伸ばしてエンクハウゼンへ

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<メーデム・ブリック(Medemblik)からエンク・ハウゼン(Enkhuizen)までを連絡している船に乗船して約1時間の船旅も如何でしょうか。簡単な昼食も船内でとることも可能です。>

終着駅メーデム・ブリック(Medemblik)では、次の折り返し列車に乗車してホールン駅に戻るのもよし、ここから船に乗船してアイセル湖を遊覧しながらエンクハウゼン(Enkhuizen)に行かれるのも、皆様のお時間次第です。時間があれば旅の思い出作りとして船への乗船はお薦めであります。

別途NS鉄道でエンクハウゼンへ直接行くことも可能ですが、かかる時間は同じくらいですから、天気が良ければ船でのアプローチは旅の良き思い出になること間違いなしです。船を利用される場合は一番列車09:40ホールン発のSLをお薦めです。それ以降になると待ち合わせの時間が空いてしまい、時間を有効に利用することができなくなりますのでご注意ください。

エンクハウゼンは13世紀に開かれた港町であり、当時の倉庫を改装したサイデル海洋博物館には、捕鯨の歴史や100年前の当時の漁村を再現した野外展示など見所も多い街です。

オランダでの滞在で、丸1日時間が取れるようであれば、「百聞は一見にしかず」でアムステルダムから訪問できるオランダの田舎町を訪れてみてはいかがでしょうか。

鉄道情報

Museum Stoomtram

料金表とSLの運行時間、船でエンクハウゼンへ行く接続時間などの記載もあります。
また、エンクハウゼンからNS鉄道にてアムステルダムへ戻る方法など図解入りで解説しており、非常にわかりやすく記載されております。

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佐藤純治

オランダ在住。Photo Journalistとし欧州の情報を日本へ発信している。専門は航空関係であるが航空に関わる旅情報も目線を変えて各誌に発信している。

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