「至福の時」を求めオランダの牡蠣小屋へ

生牡蠣を食する欧州の国はフランスだけでなく、オランダやベルギーもフランス以上に生牡蠣を食します。

今回はベネルクス地方の生牡蠣のメッカであるオランダ南西部、オランダ東インド会社の重要な拠点であったゼーラント(Zeeland)州、ミッデブルグ(Middelburg)に近い小さな漁村、イアーセーケ(Yerseke)を訪れました。

目次

ベルギーとの国境に近い小さな漁村

Yerseke1905_02.JPG
<小さな港町であるYerseke。ベルギーのアントワープから車で30分前後で来れるとあって、週末のランチ時にはベルギーナンバーの車も多く見かけます。>

ここは車でしかアクセスできないのが旅行者にとっては悩みどころですが、アントワープ(ベルギー)から車で30~40分、アムステルダムから1時間半/170km。ドイツのデュッセルドルフからですと2時間30分/240kmというどちらかといえば観光都市ではありません。しかし、週末となると、この周辺の駐車場はいろいろな国のナンバープレートを付けた車で一杯になります。

ここイアーセーケ(Yerseke)ではオランダとベルギーで消費されるムール貝と牡蠣の8割が養殖されており、直線で800m位の海岸線の細い通りには新鮮なシーフードを提供するレストランと牡蠣小屋が18軒ほど並んでいます。

牡蠣やムール貝の季節といえば一般的に"ER"の月(September/9月、October/10 月,November/11月 ,December/12月)と言われておりますが、この港では9月中旬から翌年の3月まで貝類が一番多く水揚げされ美味しい時期となります。

今回は、この漁村でも一番人気のOESTERIJという牡蠣小屋兼レストランを紹介いたします。

北海がもたらす深層海水の恵み、新鮮な牡蠣を堪能


<グラタン(写真手前/右)とボイル(写真奥/左)。注文は3個から6個と3の倍数でお好みの数で注文が可能です。グラタンは3個で7.5ユーロ、ボイルは3個で8ユーロ(※2019年4月)>

店内はさほど広くはなくベンチ型の大型のテープル(6人掛け)が10テーブルほど規則正しく配置されています。シンプルなメニューには、牡蠣、ムール貝、シーフードセット、オマールのスープなどで終了。リゾットや他の洋食、オランダ名物のフリッツ(フライドポテト)などはメニューにはなく、最初から最後までシーフード一辺倒で楽しんで頂くメニュー構成となっております。

さて、ここの牡蠣を楽しんでいただく調理方法には4種類から選ぶことから始まります。

  • ROW OYSTERS 生(フレッシュ)
  • GRATINATED OYSTER グラタン(チーズのオーブン焼)
  • BAKED OYSTER オーブン焼(パン粉で炊き上げ、オイルソース味付)
  • STEAMED OYSTER ボイル(オランダソースかアジアンテイストを選択)

初めて行かれた方への食べ方のオススメとしては、先ずは全種類をオーダーし、その中からもう一度食べたい牡蠣のみを注文していく事がより「至福の時」を深く感じていただく注文の仕方であり、満足度も120%となります。

生(フレッシュ)については好みもありますがメニューに記載されているゼーランド州で取れるIMPERIALがオススメです。ノルウエーからオランダまでの北海沿岸の冷たい海で育った小ぶりで平たい牡蠣ですが、味よし食感も申し分なく日本人が好む牡蠣の一つであることは間違いありません。

また、白ワインとの相性も素晴らしく牡蠣を何杯でも食べることが出来そうです。


<生牡蠣は1個から注文が可能です。写真下の牡蠣はLake Eastern Scheldt,写真左の牡蠣はLake Grevelingen, そして写真奥の3つの平たい牡蠣は一番のオススメImperialです。>

新鮮な魚介類を自宅で楽しむ


<テイクアウト用のショップも併設されており、調理器具、ワインの販売もしています。新鮮な牡蠣、ムール貝の量売りも可能ですので、ご自宅でも楽しんでいただけます。>

店内には持ち帰りショップが併設されており牡蠣やムール貝が量り売りで自宅に持ち帰りが可能です。また、ロブスターやそのソースもテイクアウト可能です、単なるレストランではなく様々な海鮮類を扱う水産業者であることが「新鮮」さの証明となり他のレストランより人気がある一つの理由であると思います。

1月から2月下旬の冬の時期は町全体が凍てつく寒さとなりますが、このレストランに来ただけで心が豊かになり美味しいワインも程よくまわり、幸を感じるひと時を過ごすことが出来ます。

OESTERIJ

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佐藤純治

オランダ在住。Photo Journalistとし欧州の情報を日本へ発信している。専門は航空関係であるが航空に関わる旅情報も目線を変えて各誌に発信している。

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