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いざ水芭蕉の楽園へ!初心者でも日帰りできる尾瀬ヶ原ハイキングコース
日本人なら誰もが聞き覚えのある童謡、『夏の思い出』。歌詞に登場する水芭蕉の花はまさに尾瀬のシンボル。そんな水芭蕉の楽園を求め、ハイカーたちから絶大な人気を誇る尾瀬ヶ原ハイキングコースにチャレンジしてきました。
※こちらの記事は2019年6月に取材、7月に作成した情報です。期間限定の情報もありますので、最新情報をご確認ください。
目次
- 1. 尾瀬ヶ原とは?
- 2. 往復6時間!初心者向けの尾瀬ヶ原ハイキングコースを歩いてみた
- 2.1 まずは鳩待峠まで乗り合いバス・タクシーで移動!
- 2.2 鳩待峠停留所~鳩待峠休憩所へ
- 2.3 鳩待峠~山ノ鼻(所要時間:60分、距離3.3km)
- 2.4 山ノ鼻:尾瀬山の鼻ビジターセンター
- 2.5 山ノ鼻:至仏休憩所/至仏山荘
- 2.6 山ノ鼻~研究見本園(所要時間:30分、大回り一周1.1km)
- 2.7 山ノ鼻~牛首分岐(所要時間:40分、距離2.2km)
- 2.8 牛首分岐~ヨッピ吊り橋(所要時間:50分、距離2.3km)
- 2.9 ヨッピ吊り橋~竜宮十字路(所要時間:30分、距離1.5km)
- 2.10 竜宮十字路~牛首分岐(所要時間:40分、距離2.0km)
- 2.11 牛首分岐~山ノ鼻~鳩待峠(所要時間:2時間10分、距離5.5km)
- 2.12 体力に余裕があれば「見晴」もおすすめ
- 3. 尾瀬ヶ原の混雑情報
- 4. 尾瀬のマナーと尾瀬ヶ原の基本情報
1. 尾瀬ヶ原とは?
群馬県、福島県、新潟県、そして栃木県の4県境にまたがる本州最大の湿原地帯、尾瀬国立公園。至仏山 (しぶつさん) 、燧ヶ岳 (ひうちがだけ) 、景鶴山 (けいづるやま) など、2,000m級の山々に囲まれた高層盆地のため、下界がポカポカ春の陽気を迎えても尾瀬はまだまだ冬仕様。水芭蕉が咲きはじめる5月下旬は残雪も多く、空気はヒンヤリしています。
年間約30万人のハイカーが訪れる尾瀬は、関東から比較的アクセスがしやすく、観光バスツアーも多く出ています。尾瀬ヶ原は日帰り旅行ができて、初心者でも気軽にチャレンジできるため、年齢問わず大人気。なんと尾瀬を訪れるハイカーの約6割以上が、尾瀬ヶ原を訪れているのです。
尾瀬ヶ原の標高は1,400m。入山口となる鳩待峠が標高1,591mですので、約200mの標高差を下っていくことになります。とはいえ、全体的には比較的なだらか。勾配のきつさは最初のうちだけで、ほとんどが平坦で木道が湿原全域に整備されています。休憩用のベンチも多く、初心者でも無理なく楽しめるコースです。
高山植物の宝庫としても知られる尾瀬では、四季折々の花々がハイカーを楽しませてくれます。また、ツキノワグマやオコジョをはじめ、カエルやイモリまで生息。湿原を取り巻く多種多様な野生動物が、尾瀬の大切な生態系を形成しています。尾瀬の自然をより深く体験しながら散策を楽しみたいなら、ぜひ尾瀬保護財団が主催する尾瀬自然解説ガイドを利用してみてくださいね。
尾瀬自然解説ガイドの案内の基本情報
- ガイド実施日:5月下旬~10月の三連休前まで (混雑期の土日祝日は除外)
- ガイド開始時間:原則7:30~11:00
- 定員:1グループ2名以上10名まで。10名を超える場合は複数グループ
- コース料金
- 山ノ鼻~牛首:片道800円/人(所要約1時間半)、往復1,200円/人(所要約3時間)
- 山ノ鼻~牛首~竜宮:片道1,000円/人(所要約2時間)、往復設定なし
- 山ノ鼻~牛首~ヨッピ吊り橋:片道1,000円/人(所要約2時間) 、往復設定なし
- 山ノ鼻~牛首~ヨッピ吊り橋~竜宮~牛首~山ノ鼻:片道設定なし、往復1,500円/人(所要約4時間半)
- 事前申込制 (ガイド希望日の20日前までに要申込)
- HP:https://www.oze-fnd.or.jp/ozb/b-gs/
2. 往復6時間!初心者向けの尾瀬ヶ原ハイキングコースを歩いてみた
ではさっそく、順を追って尾瀬ヶ原ハイキングコースをご紹介します。
2.1 まずは鳩待峠まで乗り合いバス・タクシーで移動!
尾瀬ヶ原ハイキングコースの出発点となる鳩待峠(はとまちとうげ)へは、電車、バス、マイカーなどで行けますが、いずれにしても、まずは群馬県沼田方面から戸倉へアクセスしましょう。戸倉から鳩待峠までは、ハイシーズンの混雑期に限ってマイカー規制(バイク含む)が敷かれています。そのため、戸倉から先は専用の乗合バスか乗合タクシーを利用することになります。
まずは戸倉のバス停留所で乗車券を購入。この乗車券はバス・タクシー共通乗車券です。券売機は現金のみ、電子マネーやカードは使えないので注意しましょう。
おすすめは乗合タクシー。9人乗りなどの大型ワゴンがあり、ある程度人数が集まり次第、随時発車というスタイルです。満席にならなくても適宜発車してくれるので、待ち時間のタイムロスがなくストレスフリー。ハイシーズンは戸倉発4時40分~16時40分の間で常時運行、所要25分ほどです。「助手席」という特等席に当たったら、運転手さんから豆知識的なお話が聞けますよ。
一方、乗合バスの始発も4時40分、最終は16時40分です。発車スケジュールは下記の通り。
■発車スケジュール:4:40、6:30、7:50、8:55、9:40、10:10、11:10、11:55、13:00、13:50、14:35、15:45、16:40
料金はどちらも同じですので、戸倉に到着したタイミングでバス・タクシーどちらでも、都合の良い方に乗り込みましょう!
【参考】
関越交通の戸倉~鳩待峠乗合バス時刻表(2019年度):https://kan-etsu.net/publics/index/43/
2.2 鳩待峠停留所~鳩待峠休憩所へ
鳩待峠の停留所に到着したら、標識に沿って鳩待峠休憩所へ向かいます。
鳩待峠休憩所は尾瀬ヶ原入山口にある最初の休憩ポイント。ここで軽くウォーミングアップするもよし、早めの朝食にするもよし。裏手には整備が行き届いた公衆トイレ(チップ制)が設置されているので、ここで済ませていきましょう。尾瀬のトイレはチップ制のため、小銭を用意しておくと便利です。
ちなみに、鳩待峠休憩所の売店営業は朝8時半から。8時半より早くつきそうなら、朝食はあらかじめ用意しておくとよいでしょう。持参していない場合は次のポイント、山ノ鼻にある至仏休憩所まで我慢です!
尾瀬は物資をヘリコプターや人力で運んでいるため、奥へ行くほど山小屋のドリンク代が高くなる傾向にあるので、ここの自販機で調達しておくのがおすすめです。
鳩待峠休憩所/鳩待山荘の基本情報
- 住所:群馬県利根郡片品村戸倉字中原山898-25
- 営業期間:4月下旬~10月下旬
- 売店営業時間:8:30~17:00
- 軽食営業時間:8:30~15:00
- 日帰り入浴:11:00~14:00
- 山荘客室数:和室7部屋(個室対応有り/定員66名)
- 山荘設備:食堂、浴室(男女別)、トイレ、洗面所(ドライヤー有り)、売店、自販機
- 山荘チェックイン/アウト:13:00~16:00/8:00
- HP:https://www.tokyo-pt.co.jp/oze/mountain-villa/hatomachi
2.3 鳩待峠~山ノ鼻(所要時間:60分、距離3.3km)
さて、いよいよ入山スタートです!今回の尾瀬ヶ原日帰りハイキングコースは、鳩待峠~山ノ鼻~牛首分岐~ヨッピ吊り橋~竜宮~牛首分岐~山ノ鼻~鳩待峠を歩く全長約17km、約6時間の行程です。
スタート地点では移入植物の侵入を防ぐために、所定のマットの上で靴についた泥を落としてから入山するのがルール。また登山者数計測のため、右側から一人ずつ入ってくださいね。
しつこいですが、鳩待峠が本コースのピーク。つまり、次のポイントの山ノ鼻までひたすらなだらかに下っていくことになります。最初こそ岩場もありますが、ルートのほとんどは木道や階段が整備され、思ったほどアップダウンも少なく、非常に歩きやすいです。
ただし、5月下旬はまだ残雪が多く、木道に雪が覆いかぶさっている状態も少なくありません。スニーカーなどの滑りやすい靴は危険なので、底に凹凸のあるトレッキングシューズなどがおすすめです。
山ノ鼻まであと1km。このあたりでいよいよ水芭蕉の群生地にご対面!
でも、ちょっと落ち着いて。ここで無駄に時間をかけなくても大丈夫。この先にもっとすごい水芭蕉が待っていますよ!
2.4 山ノ鼻:尾瀬山の鼻ビジターセンター
山ノ鼻に到着すると、まず目に飛び込んでくるのは尾瀬山の鼻ビジターセンター。
入口からツキノワグマがお出迎え。続いてキツネ、タヌキ、キジ、ウサギなど尾瀬に生息する野生動物たちのはく製が並び、高山植物の紹介から尾瀬の詳しい関連情報が盛りだくさん。コンパクトながらも、尾瀬ヶ原の生態系が丸わかりの学習スポットです。
会えたらラッキー♪ なオコジョ。発見すると「オコジョ発見証明書」がセンターから発行されます!めったに出会えないオコジョや森の妖精ヤマネ、ぜひ探してみてください!
掲示板には、各ルート上で見られる高山植物の最新開花状況が案内されています。お花めぐりの参考に、メモか写メを撮っておくと便利ですよ!
2.5 山ノ鼻:至仏休憩所/至仏山荘
ビジターセンターのお隣は至仏山荘が営む至仏休憩所があります。売店は5時15分から、軽食コーナーは6時半からと早朝からオープンしているので、朝ごはんを逃した人はここで腹ごしらえができます。下山時にまた通りがかるので、そのときはキンキンに冷えたビールや日本酒、ソフトドリンク、花豆ソフトクリームや吟醸ソフトもおすすめ!
「忘れ物した!」という人も心配無用。売店には登山用のシューズから山用スティック、帽子に靴下、Tシャツ、手ぬぐい、日焼け止めから携帯トイレまで登山グッズが充実の品ぞろえです。
お土産の定番、記念バッジやステッカー、キーホルダーなどもそろっていますよ。
尾瀬エリアにある5つの山小屋(至仏山荘、東電小屋、鳩待山荘、元湯山荘、尾瀬沼山荘)と、アウトドアブランド「モンベル」がコラボしたオリジナルTシャツや、山小屋ごとのオリジナルデザインが施された尾瀬の手ぬぐいも人気商品。ぜひチェックしてみてください!
尾瀬の郷、群馬県片品村の特産品は大粒の花豆。その花豆を使用した「花まめ甘なっとう」もリピート率No.1の逸品です。一粒がとにかく大きく食べごたえがあり、ちょっと疲れたときの糖分補給に最適!
至仏山荘の外壁には、5月下旬頃からイワツバメが巣作りをはじめるため、こんなかわいらしい姿を間近で見ることもできます。ただし、頭上から落ちてくるフンには気をつけて。
至仏休憩所/至仏山荘の基本情報
- 住所:群馬県利根郡片品村戸倉字中原山898-9
- 営業期間:4月下旬~10月下旬
- 売店営業時間:5:15~20:00
- 軽食営業時間:6:30~15:00
- BAR営業時間:18:00~21:00(不定期)
- 日帰り入浴:14:00~19:00
- 山荘客室数:和室9部屋 (個室対応有り)、洋室(2段ベッド)、1室(相部屋)/定員73名
- 山荘設備:食堂、浴室 (男女別) 、トイレ、洗面所(ドライヤー有り)、乾燥室、談話室、売店、自販機
- 山荘チェックイン/アウト:13:00~16:00/8:00
- HP:https://www.tokyo-pt.co.jp/oze/mountain-villa/shibutsu
2.6 山ノ鼻~研究見本園(所要時間:30分、大回り一周1.1km)
至仏休憩所に隣接する研究見本園。「見本園」といっても人工的なものではなく、さまざまな湿原の様子が、まるで見本市のように凝縮していることからこの名がついたそうです。
大回りの一周は30分ほど、小回りのコースは20分ほどのコンパクトな散策エリアです。
至仏山をバックに美しい湿原の姿が広がっていて、実にフォトジェニック!
時間に余裕があれば、ぜひ立ち寄ってみてください。
2.7 山ノ鼻~牛首分岐(所要時間:40分、距離2.2km)
さぁ、いよいよここから本格的な尾瀬ヶ原の湿原散策がはじまります。まずは牛首分岐を目指しましょう。
湿原に点在する大小様々な池。これらは「池塘(ちとう)」と呼ばれ、尾瀬ヶ原には約1,800も存在するそうです。風がない日は水鏡のように空を映し出し、実に美しいですね。
ほぼまっすぐな木道を40分ほど歩くと、牛首分岐に到着。ここからヨッピ吊り橋方面と竜宮方面に分かれます。分岐点にはベンチがたくさん用意され、ここでランチをとるハイカーも多いよう。
2.8 牛首分岐~ヨッピ吊り橋(所要時間:50分、距離2.3km)
次は尾瀬ヶ原唯一の吊り橋である、ヨッピ吊り橋を目指しましょう。
池塘の中にプカプカ浮かぶのは浮島。浮島とは、水草などの枯れた植物や泥炭が塊となって島のように浮かんでいる状態のこと。これも尾瀬ヶ原の名物といえます。
50分ほどでヨッピ吊り橋に到着。それほど大きくない吊り橋は、全長約25m、鋼鉄製で定員10名まで耐えれるそうです。
「ヨッピ」とはアイヌ語で「水の集まるところ」を意味する言葉。なぜこの地にアイヌ語由来の名前が存在するのかは謎だそうですが、山ノ鼻側から流れてくるヨッピ川と、尾瀬沼から流れてくる沼尻川がこの橋の下流で合流し、只見川となって新潟に流れ出ているそうです。
ここにもちょっとした休憩用のベンチが用意されているので、ぜひ景色を眺めながら足休めしてくださいね。
2.9 ヨッピ吊り橋~竜宮十字路(所要時間:30分、距離1.5km)
次は東に向かって、竜宮の十字路に向かいます。
ここでは拠水林(きょすいりん)が見られました。拠水林とは、湿原の中を流れる川に沿って、帯状に形成された林のこと。これも湿原の特徴ですね。
この木道は比較的人の流れも少なく、ゆったり散策できました。
2.10 竜宮十字路~牛首分岐(所要時間:40分、距離2.0km)
お疲れさまでした!ここまで来たらもう折返し地点です。ベンチで一休みしたら牛首分岐を目指しましょう。
5月下旬になると、このルートの木道には黄色のかわいらしいリュウキンカの花が咲きはじめます。水芭蕉とのコントラストが美しいですね。
しばらく歩くと、「竜宮現象」が見られるポイントに差し掛かります。竜宮現象とは、3方向から流れ込む水が地面に吸い込まれ、やがて木道を挟んだ反対側に伏流水となって湧き出している現象のこと。雪解けのシーズンには、勢いよく渦を巻いて吸い込まれていく様子が楽しめます。
さらに進んでいくと、尾瀬ヶ原の宣材ポスターでよく使われる絶景ポイントが見えてきます。おびただしい数の水芭蕉の群生地が見えてくるのですぐわかるハズ。ここは外せませんね!
2.11 牛首分岐~山ノ鼻~鳩待峠(所要時間:2時間10分、距離5.5km)
さて、ここからは来た道をひたすら戻ります。帰りは至仏山を正面に歩くので、行きとは違った景色が楽しめます。
出発からすでに5時間近く経過。いかに歩きやすいとはいえ、足の疲労感は否めないはず。山ノ鼻に到着したら、山ノ鼻小屋で花豆がトッピングされた花豆ソフトでも味わいながら最後の休息はいかが?
「行きはよいよい、帰りはこわい......」ではないですが、行きは比較的楽な下りだった分、帰りは一転、登るのみ!最後の最後に、最大の難所が待ち受けています。心してかかりましょう。
とはいっても、実際にはなだらかな傾斜が続き、想像していたほどきつくはありませんでした。クライマックスで長めの上り階段がありますが、それさえクリアしてしまえばもうゴールは目前です。
お疲れさまでした! 鳩待峠に到着です。戻る頃には鳩待峠休憩所も営業中、一日頑張った自分へのご褒美に、山小屋おすすめの「水芭蕉吟醸ソフトクリーム」はいかがでしょう。
群馬県川場村の蔵元が作った吟醸酒で風味付けしたこのソフトクリーム、日本酒の香りがフワッと鼻に抜け、舌触りなめらかでスッキリした甘さで癒やされました! お酒好きにはおすすめ!
もうあとは下山して帰るだけ。ここは気兼ねなく、尾瀬名物のお土産をいろいろ物色してみてくださいね。
2.12 体力に余裕があれば「見晴」もおすすめ
竜宮の十字路からさらに北へ約1.4km、約40分歩いたところに「見晴(みはらし)十字路」があります。このルートもなかなかユニークなので、体力に余裕があればおすすめです。
このルート上には、群馬県と福島県の県境があります。ぜひ、県をまたいでみてください!
もう一つ見逃せないのがザゼンソウ。
5月上旬から6月上旬の残雪のシーズンにしか見られない、貴重な高山植物です。襟の立った僧服を羽織り、座禅する僧侶の姿に似ていることからその名前が付けられたのだそう。かたちは水芭蕉に似ていますが、濃いエンジ色の姿が異様な存在感を放っています。
見晴十字路は大きな分岐点。尾瀬沼を抜けて沼山峠や大清水方面へ向かう道、燧ヶ岳登山、もしくは平滑(ひらなめ)の滝や三条ノ滝のある赤田代方面へ向かう道の交差する場所で、山小屋が多く立ち並んでいます。一番手前の弥四郎小屋には無料の湧き水があるので、渇いた喉を潤しましょう。「弥四郎清水」と呼ばれ、最高に美味しい尾瀬の伏流水です。
3. 尾瀬ヶ原の混雑情報
尾瀬ヶ原のハイシーズンは大きく分けて3つ。まずは水芭蕉が見頃を迎える5月下旬~梅雨入り前の6月中旬頃、次にニッコウキスゲが見頃を迎える7月の3連休あたりから下旬頃、最後に、草紅葉やブナの黄葉が色づく9月下旬から10月上旬です。
山小屋での1泊プランも人気があるため、特に水芭蕉のハイシーズンはとにかく人・人・人!もし混雑を避けたかったら、平日あるいはピーク時期にかかる前後をねらうと良さそうです。
4. 尾瀬のマナーと尾瀬ヶ原の基本情報
四季折々に移り変わる景色、そこに息づくさまざまな動植物など美しい尾瀬の自然や景観。その生態系を長きに渡って守るため、国立公園として、特別天然記念物として、さらにラムサール条約登録湿地として指定され、その環境を保護しています。
そんな尾瀬においてわたしたちハイカーや登山客が守るべきルールやマナーとは以下の通り。
① 湿原には入らない・・・足を踏み入れたり、三脚立てたりするのもNG
② 動植物の採集はしない・・・とっていいのは写真だけ
③ ゴミは持ち帰り・・・ゴミのポイ捨て、だめ、ゼッタイ
④ ペットは持ち込まない・・・伝染病予防などのため。ケージでの持ち込みもNG
⑤ 移入植物の侵入を防ぐ・・・入山口にあるマットでしっかり靴底の泥を落とすこと
⑥ 木道や登山道から外れない・・・譲り合うこと、また木道は右側通行
⑦ 公衆トイレを正しく利用・・・維持管理費の協力金 (チップ) 用に小銭用意
⑧ キャンプは指定された場所で・・・指定地以外での幕営はNG
⑨ 焚き火は禁止・・・携帯用コンロはOK、ただし安全第一で
⑩ 池にお金を投げ入れない・・・投げ入れるなら募金箱へ
⑪ 登山には携帯トイレを持参・・・至仏山、燧ヶ岳登山者は必携
⑫ ストックの先端にはキャップを・・・ついていいのはため息と優しいウソ
⑬ 登山向きの服装で・・・想像以上に冷えるため防寒具は必携。
そして滑りにくいシューズ。万一の天候の急変に備えレインウェアなどの雨具も必要
ルールやマナーを正しく守って、みんなで気持ちよく尾瀬を楽しみたいですよね!
尾瀬ヶ原の基本情報
- 住所:群馬県利根郡片品村戸倉字中原山
- シーズン:4月下旬~10月末(11月から4月下旬までは雪山シーズンで通行止めも)
- 駐車場
- 尾瀬第一駐車場:280台(マイカー)1,000円/24時間 ※二輪車無料
- 尾瀬第二駐車場:250台(マイカー)1,000円/24時間 ※二輪車無料
- スノーパーク尾瀬戸倉駐車場:500台(大型車、マイクロバス)1,000円/1時間以内、4,000円/日
- 鳩待峠駐車場:50台(マイカー、マイクロバス)、マイカーは2,500円/日、マイクロバスは3,500円/日、二輪車は500円/日
※ただし5月中旬から10月上旬までマイカー規制のため許可車両以外の進入禁止
- 車でのアクセス:関越自動車道沼田インターチェンジから国道120号線、401号線を経て戸倉の各駐車場へ。
※所要約50分 - 電車のアクセス:JR上毛高原駅あるいはJR上越線沼田駅下車。上毛高原駅からは2番乗り場から、沼田駅からは1番乗り場から鳩待峠行バス連絡所行に乗車。
※上毛高原駅からは約2時間、沼田駅からは約1時間半 - HP:https://www.oze-fnd.or.jp/(公益財団法人尾瀬保護財団)
【群馬一口メモ】
群馬には尾瀬ヶ原以外にもさまざまな観光スポットがあります。尾瀬ヶ原から近い吹割の滝や老神温泉など、さまざまな観光スポットがあります。下記でその観光スポットを効率よくまわれる格安ツアーからちょっとリッチなツアーまで、たくさんのツアーを紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。ひとりや恋人、友人、家族だけで旅行を楽しみたい方はお得かつ手続きがとっても楽なフリープランもおすすめです。
<日数と費用>(関東発目安)
●旅行日数:2~4日間
●ツアー費用:19,000円~118,000円
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かわいまゆみ
- 自称ミステリーハンターで絶景ハンター。訪れた国は80カ国以上。世界中の絶景を求めて地球を駆け回っています。