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バスク最大都市・ビルバオのお散歩コースをご紹介
Kaixo! こんにちは、ビルバオ留学中のとしPです。前回バスクの魅力を紹介しました。今回は、バスク最大都市、そして、私が1年間留学で滞在したビルバオです。隅々まで歩いた私がおススメできるビルバオお散歩コースを紹介します。コンパクトな街で、徒歩でも十分楽しめます。
午前9時30分、散策のスタートは私の第二の母校であるデウスト大学です。この大学は、スペインで一番最初のビジネススクールとして開校されました。建物は学生のみならず近隣住民にも親しまれており、大学前にあるデザインが凝っている木の橋は、よく待ち合わせ場所になります。
目次
グッゲンハイム美術館
デウスト大学から徒歩5分の所に位置する、ビルバオで最大の美術館です。作品は現代アートを中心に大きいものから小さいものまで、様々です。また、特別展としての催しも開催されます。入館料は€13と安くはありませんが、入る価値はあります。美術館の外観も特徴的で、カナダ人のフランク・ゲーリーが設計しました。
館内の作品は、アートがあまり分からなくても楽しめるものが多いです。また、屋外で楽しめる作品もあります。ビルバオのシンボルと言っても過言ではない、Puppy(パピー)という大きな犬の像が印象的です。一年中緑で覆われ、花が咲いている時期はとても可愛らしいです。日本の六本木にある巨大なクモを見たことはあるでしょうか。ここバスクにも1匹いて、撮影スポットになっています。Maman(ママン)の愛称で親しまれています。美術館は10時営業開始です。開館前の人が少ない時間の方がパピーとママンと一緒にいい写真が撮れると思います。
さらに、10時や11時などの区切りの時間には霧が噴出されたり、炎の演出があったりします。この霧のアートは、日本人芸術家中谷芙二子さんの作品です。海外で活躍している日本人の作品は要チェックです。
現代アートを楽しんだ後は、散策再開です。ビルバオを流れるネルビオン川沿いを旧市街に向かって歩きます。歩道が広く、自転車専用道路も整備され、のびのびと歩くことが出来ます。ベンチも緑も多いので、座ってのんびり会話を楽しんだり、読書するのもおススメです。
このような時間の使い方は日本人はちょっと苦手かな。白い奇妙な形をした橋があります。これはスビスリ橋という橋で、床がガラスでできています。地元住民からは賛否両論ありますが、美しい橋であるのは確かです。夜になるとライトアップされ、きれいです。この橋の目の前にある2棟の高いビル、これは磯崎新の設計で、磯崎アテア(アテアはバスク語で門の意)と親しまれています。
迷路のような旧市街
旧市街(Casco Viejo/カスコビエホ)は、道が入り組んでおり、地図を見ながら歩いても迷子になってしまうほどです。バルやカフェが密集しているので、いつ行っても活気に満ちています。バル巡りも楽しいです。1品のみの注文もオッケーです。旧市街の中心部にあるヌエバ広場はとても賑わっています。
毎週日曜日にはマーケットが開催され、古書、切手、コイン、アクセサリーなどが出品されています。日本ではバスクチーズケーキが話題ですよね。本場バスクで是非。おススメはGure Toki(グレトキ)という広場の角にあるバルです。甘すぎず、けどとても濃厚でボリューム満点です。一応英語も通じます。昼食はバルで済ますもよし、近くのレストランに入るのもいいです。
おススメのレストランは、Restaurante la cuina de jaradinesやKovacです。Kovacは€15で簡単なコース料理を食べられ、味・値段と共に満足です。ただ1つ注意が必要で、一般的にランチは14時~です。スペイン人は朝7時に朝食、ピンチョスつまんでお昼は14時、シエスタ(お昼寝)して、夕食は21時。こんな生活を送っています。
バスクチーズケーキだけじゃない!!
バスクにはチーズケーキのみならず、美味しいお菓子、変わった食べ物があります。まず最初は、Carolina(カロリーナ)とPastel de arroz(パステル・デ・アロス)。カロリーナはソフトクリームの形をしている人気のお菓子です。メレンゲで出来ていて、チョコレートがかかっています。パン屋やカフェ、ケーキ屋など、街中いたるところで見かけます。パステル・デ・アロスは直訳すると米のケーキ。作る時にコメを使っているらしいです。ただ、食感や味はお米感が全くないので、違和感なく食べられます。
Bollo de mantequilla(ボヨ・デ・マンテキーヤ)は、パンに甘いバターのようなクリームを挟んだお菓子。とってもシンプルでおやつに最適です。写真左はPastel Vasco(パステル・バスコ)。バスク十字が描かれています。マドレーヌの中にクリームが入っている感じ。甘党の皆さん、そうでない方々も是非試してみてください。Bertizはチェーン店でビルバオの至る所にありますが、美味しいですよ。
Vamosビルバオ中心街に行こう
さて、昼食やスイーツでお腹を満たしたら、散策再開です。メインストリートであるグランヴィアの方へ向かいます。ここにはスペインを代表するファッションブランドZARAをはじめとする店が軒を連ねています。ここも歩道が広く、木もたくさんあるので、木陰でゆっくりすることもできます。中心のMoyua(モユア)広場には噴水があり、本を読む人、家族連れでにぎわっています。
お土産を買いたいという方もこのエリアがおススメです。El corte inglés(コルテ イングレス)というデパートには何でも揃っています。最上階にはスーパーとワインコーナーがあります。ポルボロンというお菓子は、アーモンドのほろほろのクッキーです。口に入れた瞬間崩れ始め、香ばしいアーモンドの香りが広がります。元々はクリスマスのお菓子ですが、ワインコーナーでは年中売られています。また、バスク地方の起業家が数年前に開発したgik wine(ジックワイン)という青いワインも珍しく、話題になると思います。
歩くペースにもよりますが、ここまででほぼ半日コースです。この後宿に戻ってゆっくりするのもいいですね。ここで1件おススメのホテルを紹介します。立地のとても良いCosmov Bilbao Hotelです。グッゲンハイム美術館まで徒歩5分。さらに空港と市内を結ぶ路線バスのバス停の目の前にあるので、重い荷物を運ぶ必要がありません。チェックイン前でも荷物を預かっていてくれるので、とても助かります。お部屋も清潔感がありました。
まだまだ元気があるよ!って方、是非ビルバオ美術館や海洋博物館に足を運んでみてください。20時まで営業しています。魅力的な展示にきっと出会えます。バスクの素晴らしさをもっと感じることが出来ると思います。
夕食、その後1杯
スペイン人の夕食は遅いです。日本にいる感覚で18時にレストランに行ったらピンチョスしか無かったなんてこともあります。多くのお店が20時頃からがディナーの本格的な営業です。パエリアやラザニアなどが美味しいLarruzzは磯崎ビルのすぐ近くです。美味しいお店のパエリアは注文してから出てくるまで30~50分かかります。Crocchetta(クロケッタ)というクリームコロッケのような揚げ物をつまみにワインを飲みながら、待つのもスペイン風です。
もう1件は、Basukiです。上品で落ち着いたお店です。洗練された料理は、見た目だけでなく、味も最高です。ワインの知識がなくても、味の好みと価格帯を伝えれば、ぴったりのワインをおススメしてくれます。このレストランに行かずしてビルバオを去るのはもったいないといえるくらいです。
2件目のクールダウンとして、バルでおしゃべりなんてどうですか?平日は24時、祝前日は26時まで等、夜遅くまで開いているバルも多々あります。夜更かしを楽しむのもいいかもしれません。
おわりに
私は歩くのが大好きで、多い日には4万歩に達することもあります。紹介したルートは2万歩程度ですが、歩くのって疲れますよね、初めての土地だと特に。そんな方にはトラム(路面電車)がおススメです。本数も多く、停車駅も多いのでとても便利です。長く滞在されるのであれば、Barik(バリック)という交通ICカードを購入すると安く簡単に公共交通を利用できます。
それと注意点として、日曜日にはスーパーやデパート等が定休日です。バル、カフェ、レストラン、博物館等はやっています。お土産を買うなら日曜日を避けた方が無難です。平日の昼間なのに何で店が閉まってるの?って時は、お昼寝タイム(シエスタ)です。15時~17時くらい。時間の流れがゆっくりだなって感じられると思います。
ゆったりと、美しく、美味しい街、ビルバオ。この街で過ごした時間は一生の宝物になると思います。是非いらしてください。
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としP
- スペインのビルバオに留学しています。長期休暇や週末を利用してスペイン・ヨーロッパ各地を旅行しています。毎日バルに通いつめ、地元の人との関わりも大切にしています。