歴史の町ベトナム「フエ」でのどかな観光をおくる

ベトナム最後の王朝があったフエは、中部都市ダナンからバスで3時間ほど北上したところにある人口35万人足らずの町。観光都市としても人気があり、阮朝王宮の建つ旧市街や観光客行きつけのレストランやホテルなど商業施設が散らばる新市街地が市内の要所。今回は他の町とはちょっと雰囲気が異なるフエを歩いてみたいと思います。

目次

歴代皇帝が鎮座した「阮朝王宮」を歩く

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阮朝王宮は旧市街及びフエ観光における最大の観光名所。フエは歴代13代阮朝皇帝が一貫して統治していて、阮朝王宮はその御膝元でした。広大な面積を誇りますが、その大半はベトナム戦争で大破し焼け野原に。現在は世界遺産に登録され、復旧工事が進んでいます。正門傍では当時をイメージした3D映像を見ることができます。

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阮朝王宮には博物館や美術館、雑貨店なども建ち、すべて回ると1日がかりとなってしまいますので、予め計画をもって歩くといいでしょう。こちらは阮朝王宮からタクシーですぐのところにあるティエンムー寺。天女伝説が残る由緒正しい仏教寺院で、いまもなお現地人に親しまれています。世界遺産ではありませんが、阮朝王宮から近いこともあり、外国人観光客も非常に多くいます。寺院の正面にはフォーン川が流れ、傍にある小型のボートに乗って対岸の旧市街に移ることもできます。

名物線香をお土産に

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フエはベトナム人なら誰もが知る線香の名産地。仏教大国であるベトナムでは、町のいたるところにお寺があり、仏教徒が足繫く参拝に通います。毎年旧正月近くになると、国営テレビがフエの線香村を特集し、そこで線香を作る職人の様子を見ることができます。旅行者でもこの線香村はツアーによく組み込まれていますし、お土産店に行けば必ずカラフルの線香が置いてあります。

食事のあとはお土産も

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フエはまだまだ都市として発展はしていませんので、現地人が普段食べる食事処はこのような食堂となります。あまりレストランはありませんので、せっかくならば旅行者も現地人と肩を並べて下町グルメを堪能してみてはいかがでしょうか。この手の食堂はメニューが少ないので、周りの客が食べている料理を指さして伝えるのが手っ取り早いです。

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フエ料理はもちろんベトナム料理ですが、ちょっと他とは一線を画している様子。同じ米粉を使う料理であっても、フエ料理の場合はこのように半透明の生地にして食べるのが特徴。かつて皇族が食べていた料理は、現在では宮廷料理と呼ばれ重宝されています。ガイドブックでもしばしば紹介されている「ブンボーフエ(Bun Bo Hue)」や「バインベオ(Banh Beo)」はフエの名物料理です。

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お菓子は中北部名物のメースン(Me Xung)を買いましょう。もっちりとした食感で、フエ土産の定番です。一袋にたくさん入っていて100円程度で買えるので、ばらまき土産としてもおすすめです。その他にもゴマ餅なども名物で、どこのお土産店にも売っていますので、いろいろ見てみてください。

夕暮れ時は阮朝王宮を散歩

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日が暮れたころ、阮朝王宮周辺は一面が橙に染まります。王宮外周を囲む堀や国旗を掲揚しているフラッグタワーも美しい日暮れの様子を鑑賞することができます。この時間は是非阮朝王宮をはじめとする旧市街を散歩してみてください。ちなみに気温も徐々にさがってきますので、過ごしやすい夜の時間が訪れます。

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旧市街のフォーン川周辺の一画では、夜になるとナイトマーケットが開催されます。地面に商品を並べた露天商がたくさん並び、ベトナムらしいのんびりとした時間がはじまります。食べ物ではチェーやおこわのソイなどを売る屋台が出没し、ここでお土産を調達するのも楽しみです。

ゆっくりとしたフエ時間を楽しもう

中部はダナンにしろホイアンにしろ、都会よりも時間が大分ゆっくりと流れているのが魅力ですが、フエは取り分けそれが顕著に実感することができ、人々は「フエ時間」などと呼んでいます。旅行者の皆さんも、フエにきたらすべての名所を周ろうとするよりは、2~3つほどに行くところを絞って、あとは旧市街の郷愁漂う町並みをあてもなく散歩してみてはいかがでしょうか。

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古川悠紀

ホーチミンに移住して自由気ままに生きています。ライター業と取材を生活の糧にしているためベトナム全土を駆け回っています。趣味はバドミントン!

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