北海道いきなりひとり旅!新千歳空港で宿泊して砕氷船おーろら号乗船体験

こんにちは、窓子でーす。

二月中旬、いきなり北海道に旅行に行く事にしました。しかし北海道の冬、何をしに行きますか?

目次

はじめに

窓子の旅はいつも理由が後付けです。
そして冬の北海道のイメージはなぜか映画「鉄道員」しかありません。
オットにもオレ、仕事が忙しいからとお断りされたという。イタリアといい北海道といい、奴はなかなか食指が動きません。

レンタカーを借りて雪道を走る!と北海道出身の同僚に言ったら自殺行為と止められました(笑)
そうです、九州人は雪道を走るなんて事は10年に一度もありません。だからやっぱり映画「鉄道員」から逃れる事が出来ません。

でも鉄道で寒い中どこに行く?
こういう時に旅行のパンフレットは役に立つ。パラパラめくるとヒントがありました!以前から気になっていた流氷を見るのはどうだろう?

ネットでポチッと検索。
あらま、おーろら号の予約はネットでオッケーです。
そしてほとんど土日は空いていない。とにかく平日の昼の時間に席をゲット。

次は新千歳空港からの足です。
今の世の中は便利でおーろら号までの行き方は全てネットに掲載されています。
女満別空港まで飛行機で後はバス。
おーろら号が運航している期間は空港から船着場まで行ってくれます。なんと素晴らしい。

朝イチで新千歳空港を出て夜戻り。
福岡⇔新千歳空港は昼便しかないも同じ。と、いうことは二泊は空港にすればいいじゃーん!!と決定。

映画「ターミナル」じゃないけれど空港に住むって楽しそう。
映画と違って空港から出れないわけじゃないし。福岡空港と比べると新千歳空港の設備は揃っていますから。
というわけで早速出発!

IMG_1082.jpg

北の方って上空の色が違いませんか?

大人が過ごす新千歳空港

福岡空港からは2時間くらいのフライトでしょうか。15時近くに着いたので、まずは腹ごしらえ。
空港のレストランでお寿司を頂きました。

それから前回来た時に時間がなくて心残りだったお土産品店巡り。
たくさん試食もしたせいで夕食は食べれませんでした。

②新千歳空港寿司.jpg

空港内のレストラン。
お味噌汁がとても美味しかったです。魚は九州と違って身が柔らかいような?

②新千歳クレープ.jpg

わーい!よつ葉の店がある~!九州でもよつ葉製品は人気です。
このクレープの生地がたまりませんっ!

ホテルは空港内にあるエアターミナルホテルにしたので到着後すぐにチェックインして荷物を預けての散策でした。スキー客などの外国人が多く宿泊していました。
ホテルは宿泊した日が一泊12,500円ですが、実は朝食無料、空港内温泉1,500円も無料となかなか特典が多いのです。

滞在中3回も温泉にスパバッグを持って通いました。ダウンや分厚いコートを着ている人々の間を(移動は空港内)半袖ワンピースでウロウロするのは旅行客には奇異に映った事でしょう。

③温泉.jpg

ネーミングはまんま新千歳空港温泉。

外国人観光客などがトランジットのためにゆっくり過ごせるように、まさに手ぶらで入館してもよい全ての備品あり。パーフェクトです!
ないモノはファンデーションからメイク全般だけ。ヘアケアのスタイリング剤まで完備。
露天風呂の庭に雪があるのを見てフェイクかと思った南国人(笑)ちっちゃな雪だるまを入浴するたびに作ったオトナ子供窓子。

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部屋から飛行機が見える空港サイドに宿泊。

④ビール.jpg

ホテルの期間限定企画でハッピーアワータイムが設けてあり、ドリンク一杯無料サービスが。
夕食を断念したので枝豆だけオーダーし、寝酒としました(オヤジか!)

実は窓子は究極の下戸。急性アルコール中毒の初期にはたまになりかかります。(機能停止状態)
しかしムボーにも地ビールのピリカワッカをオーダー。
ナニ、歩けなくなっても(よくそうなる)ホテルの部屋までは10メートル強。なんとかなるさ的な楽観主義。

正直40歳くらいまでビールは苦手でしたが、ピリカワッカはライトな飲みごごちで美味!
滞在中は毎晩ちゃっかり飲みに来ました。

すごいのは何も別に注文しなくてもタダのビールだけ飲みに来てもオッケーなのです!
そして枝豆が旨い。夏でもないのに旨い!ビールだけを注文する他の客を横目に枝豆食べていました。

エアターミナルホテル

■住所:北海道千歳市美々新千歳空港ターミナルビル内3階
■電話番号:0123-45-6677

雪景色を眺めながら網走へ

さていよいよ網走に向けて出発です。
始発といってもホテルの部屋から歩いて100メートル先が荷物検査場なので朝はラクラクです。
女満別空港までは意外にもジェット機でした。

⑤電光掲示板.jpg

保安検査場一番乗り!開いていないこの場所を見るのは初めてでした。出発ゲートってワクワクしませんか?

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下界はどんより曇っていましたが、上空はこんなに美しい!例によって窓側席をゲットしています。窓子だけにー(笑)

空港到着。バスに乗り込みます。

⑥バス画像.jpg

着いたら待ってます、バス。時間はフライト時間に合わせているようです。

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きゃーワカサギ釣りだー!!窓に張り付いて見ていました。

わ~い雪道!南国生まれは内心はしゃぎまくり。あっという間にバスはオンタイムで着きました。普段使う通勤バスの方がよっぽど遅れるな。

⑦雪道.jpg

何度も言いたいけれど、九州人はこんな光景を生涯に両手で数えるくらいしか見れません。

砕氷船おーろら号に乗船

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バス停イコール船着場で写真撮影スポット。合理的な立地ですね。

⑧バス停.jpg

ちょっと寂しいビジュアルのバス停。船に合わせて運行しているようです。

予約した船の3時間前に到着したので受付で時間変更を申し出ます。
オッケーが取れたのでいざ乗船。が、まわりは外国人(主に中国人)ばかり。
国内旅行なのに海外に来たようです。席も英語で先客に相席して良いか聞く程に。

オホーツク海を見るのは南国生まれの夢の一つ。素晴らしいブルーです。

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出港してすぐに氷が流れているのを発見!

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何の島か知りませんが、なんと美しい光景。オホーツク海です!北の果て!

ちょっと哀しいブルーに見えるのは昔、子供の頃に観た樺太を描いた戦争映画のせいかもしれません。
しばらく走っていると水平線に白いラインが!

⑩水平線.jpg

白いラインが行く手に見え始めました。もしやこれは?というかちょこんと見える黒粒はおーろら号でした。

うわぁー来ました!流氷が!氷が波に乗ってやってくるだけなのになんと心が動かされるのでしょうか。

手袋を出すのを忘れた大間抜けは手の寒さに震えながらスマホを握りしめて録画。
リュックの中に入れていたのですが甲板が人だらけで出来なかったのです。という理由で画像はロクなものがありません。

あまりの寒さに船内に戻り一息ついていたら添乗員さんがいました。
ちょっと話しかけてみたら色々と教えて下さいました。だいたいこのようなお仕事をされる方はお話好きで世話好きですから、ツアーに参加していなくても話しかけてみてはいかがでしょうか。(ただし暇そうな時間を狙って下さいよ)ちなみに窓子もその昔、ナンチャンテ添乗員の経験あり。

添乗員さんの話しによれば、昨日は流氷が来なくて船が出なかったそうです。流氷は風に乗ってやってくるので午前に来ても午後は北方に戻ってしまうという事もあるそうです。

その後は和牛という触れ込みの肉まんを買って船外で立ち食いしながら頂きました。寒いところで食べる肉まんって本当に美味しいですね!(笑)撮る前に食べちゃったので画像ありません。悪しからず。

博物館 網走監獄

吹雪などの悪天候を想像していたので、おーろら号に乗る以外のオプションを特に考えてはいませんでした。なんせ出発する2週間前の北海道はマイナス30度地点も出る程の大寒波が来ていましたから。
所は網走...。昭和の人ならみんな知ってる網走番外地シリーズ。
すみません、見た事はありません。一応ジブン女子なんで。

でも温泉に入るよりは刑務所を見た方がよさそうな。現在の網走刑務所は建て替わって本当にただの刑務所なので、ここは移築して博物館となっている網走監獄へ行く事にしました。ひとり旅は気ままでいいね。行く先は風任せ(笑)

先程のバス停から天都山行きが出ています。
とりあえず前日に実は軽く調べていました。天都山には流氷博物館もあるそうですがせっかく本物を見たわけですし、今回は監獄へゴー。
ちょっと待って下さいよ、博物館なのに野外施設ですね。確かに野外ってサイトにも書いてありましたが着いてから本当に野外であることを思い知りました。北海道なのに!

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しかも雪道!除雪などされておりません。

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施設というか移築している建物同士は離れています。八甲田山か!(内心喜んでいる)

ここからは建物の写真はアップ致しません。ぜひ訪れてこの建物をご覧くださいませ。

博物館 網走監獄

■住所:北海道網走市字呼人1-1
■電話番号:0152-45-2411
■ウェブサイト:https://www.kangoku.jp/index.html

網走収監所の悲話

明治20年、時の政府はロシアの脅威を感じ北海道に防衛の意味も含めた開拓を囚人にやらせることにした。
網走という元は小さな漁師町に収監所(のちの刑務所)を創立。
約2,000人に及ぶ囚人と刑務官200人で一気にこの漁村は活気付いた。

単に寒いところにやられただけかと思いきやとんでもない重労働を囚人達は課せられたのだ。
どんな仕事かといえば収監所の建築(自分達の住む場所)から日々の賄いの為の農作物を育てる手前の、そもそもの開墾から始まるというまさに集落作りだったという。

当初は20~30歳の屈強な若者が収監された。政治犯なども入れられ、大半近くが終身刑だった。
当時の収監所は文明開化の煽りを受けて、網走地区では初めての電灯を灯したり、農業もアメリカの感化をいち早く受けて、大いに開墾が進んだという。
政府の狙いとしては刑期があけた後に永住してもらう事も目論みとしてあったとか。

しかしこの後、網走収監所の囚人はさらなる艱難辛苦を舐める事になる。政府が短期間で網走までの未開の地に道路を作る計画を立てたのだ。
その担い手は囚人であった。
220キロに及ぶ道を8カ月で完成させた。

これだけを書くと輝かしい偉業のようだが、実際は網走収監所から離れる事に食糧の調達が難しくなり、囚人は栄養失調に。
休む場所も移動する毎に一から囚人が建てた。囚人の住居は掘っ建て小屋にワラの布団、枕は切ったままの丸太であった。
いくら屈強な若者でも一人、二人と疲労の為に力尽き、その亡骸は埋葬される事もなく道沿いに延々と土をかぶせただけで放置された。

当時の政府の考えは囚人は使い捨て、死ねば官費で賄われている食事代が減って好都合という非人道的なものであった。
事情を知る地域の住民が70年後にその道沿いの遺骨を掘り起こし、祀ったという。
その数200人以上。囚人だけではなく一緒に移動した看守も多々犠牲になったそうだ。

網走には囚人と看守が合葬された石碑がある。囚人と看守が一緒に埋葬されるなど全国でも例がない。
中央道(現333号線)の完成で網走はさらに発展した。資料館の再現ドラマで看守が囚人を励ますシーンがあり、
「あと少しで完成だ。もうじき網走に帰れるぞ!」「生きて網走に帰ろう!」の絶叫も虚しく囚人は力尽きて斃れてしまう。

看守もまた人間だ。過酷な労働こそないが、環境はあまり囚人と変わらない。
このような人情味のある看守もいたに違いない。でなければ合葬という発想は生まれない。

網走というと映画で一躍有名になったが、この小さな寂れた町がまだ廃れずに残っているのは網走収監所という負の歴史が存在したからである。
物見遊山で見に行ったにしては辛い話しだったが、知って良かったと思う。
流氷を見に網走まで行く事があれば是非とも訪れて欲しい博物館である。

【参考資料:博物館 網走監獄】

監獄食堂の定食が美味!

博物館の中にある監獄食堂で定食を頂きました。フキが有り得ないくらいデカい。
北海道のお味噌汁は滋味深くて好きです。

⑫食堂.jpg

監獄だけど暖かいです(笑)

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なぜか麦飯がすごく美味しくてこの量なのに全て完食!

監獄食堂

■住所:北海道網走市字呼人1-1
■電話番号:0152-45-2411
■ウェブサイト:https://www.kangoku.jp/lunch.html
■営業時間:11:00~15:30まで(ラストオーダー 14:30)

吹雪の中で移動とコーヒータイム

網走駅まで一旦出る為バスを待っていたら吹雪に。待ってました~銀世界プラス吹雪!

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残念ながら吹雪は映りませんね。バス待合室に避難しました。4人くらいいてぎゅうぎゅう詰め。

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外で待つのはちょっと...ひとり旅は遭難したら誰も探してくれませんから。

網走駅までバスで行き、乗り換えます。乗り換え場所またも野外...。

⑭綱走駅.jpg

駅名が縦なのは、娑婆に出たら真っ直ぐに生きよ、との願いを込めてだそうです。

⑭.jpg

乗り換えのバス停。北海道なのにバス停は外。バスシェルターとかはないのですね。
北海道の方、見ていたらすみません。本音です。

女満別空港に着きました。
まだちょっと時間があるのでコーヒータイム!

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セブンとよつ葉のコラボ!!

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じゃがりこの親戚か?とうもりこ。

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今回の旅のお供に買ったダウンパンツとスノーロックとアイスロック付きのブーツ。両方合わせて旅費並みに高かっただけあってよい仕事をしてくれました。

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さよなら、女満別。
グーグルマップによるとこの景色は未幌町らしいです。

最後に土産話

窓子にとっては2度目の北海道(最初は一泊二日で海鮮丼を食べる弾丸旅)でしたが、今回ですごく好きになりました。今までは好きでも嫌いでもなく単に関心がなかったのです。
次回は網走湖沿いにあったホテルに泊まってワカサギ釣りなんかを見に行きたいです。

帰宅してオットに女満別空港やバスの窓に貼ってあった知らない女の子達のポスターの話をしたら前回の冬季オリンピックでブレイクしたカーリング女子の本拠地北見が近くにあった事を思い出したようで、
「しまったー行けばよかった!!!」(オット)
「そだねー」(ツマ)

窓子のひとり旅はまだまだ続きそうです。

⑰お土産.jpg

これはハマる美味しさ。

⑰.jpg

あまりの量にカート買いました(泣)
朝イチで噂のコーンパン、ゲットだぜー!空港宿泊最高~

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窓子

10年来の飛行機嫌いを克服して海外旅行が趣味になりつつある映画好きのSWオタクにしてトレッキー、さらに新撰組熱血ファン。勤務先は旅行会社 コールセンター。たまに不要な知識を暴走させてお客様と長話をしてしまう難癖あり。

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