旅行用品(バッグなど)で一番重視すべきなのは"機能性"です。

こんにちは!たびこふれ編集部のシンジーノです。

旅行する時「これは使いやすいなぁ」と感じるような旅バッグって、どんなバッグなんでしょう?普段使いのバッグとは重要視するポイントが違うように思うのですがいかがでしょうか。

"神は細部に宿る"

この方のお話を聞いているとそんな言葉が浮かびました。

この方とは・・・

レッドホースコーポレーション株式会社の永昌(ながまさ)優子さんです。

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レッドホースコーポレーション(株)とは通信販売をメインに旅行グッズ、お土産などを販売している会社で、永昌さんは商品企画(MD)兼バイヤーのお仕事をされています。

メーカーから持ち込まれる商品をそのまま自社で販売したり、オリジナルの商品を開発されたりしています。今回、その永昌さんにインタビューできる機会を頂きましたので、そのこだわりの秘密を伺いました。

目次

旅バッグは機能性が一番!

「商品を企画する時一番大事にしているポイントは?」と訊ねたところ、永昌さんはこう答えられました。

旅行バッグで一番大事なのは"機能性"だと思っています。カラーやデザインも重要ですがやはり"機能性"です。具体的には「軽さ」であり「丈夫さ」であり「安全」であり「品質」です。」永昌さんが機能性を重要視する理由はどこにあるのでしょうか。

旅行は"ハレの場"

「旅行はハレの場です。せっかく楽しい旅行に出かけるのですから旅行以外の事で不便や不具合を感じて余分なストレスをおかけしないようにしたいんです。例えばバッグが使いにくかったり、壊れやすかったり、盗まれたりしたらせっかくの旅行が台無しになってしまいます。お客さまが、旅行だけに集中してお楽しみいただけるように。そんなことを頭に描きながら私はバッグ作りをしています。」

旅行バッグは「旅行というイベント」という点では裏方かもしれませんが、旅行が楽しいものになるかどうかに影響を与えるとても大事な役割を担っているということですね。

メーカーと一緒に商品の改善を行うことも

メーカーから提案頂いた商品を見て「これカッコいいな」とか、トレンドとしては「今売れそうだな」と感じることもあるそうですが、そんな時でも他で販売実績のない商品をすぐに採用することはしないそうです。サイトや店舗で販売実績を最低でも1年間、そこでどれだけ不良品が出たか(不良率)、お客さまから苦情が寄せられたかというデータを取り、それを経て品質面で間違いないと自信を持って薦められる商品だけを「旅グッズ」カタログに載せるそうです。

「旅グッズ」カタログには一定以上の品質レベルの"選ばれた商品"だけが載っているということですね。

>>「旅グッズ」はこちらへ

メーカーから提案される商品に何度もダメ出しする、これも日常茶飯事のようです。

例えば、バッグに付帯している●リボン●紐●バンド●ポケット●ボタンなどについて、

そのパーツはあった方が良いのか、不要なのか、付けるとしたら位置は左右上下のどこが良いのか、強度は充分か(すぐ壊れたりしないか)ファスナーの位置、幅(可動域)などを細かくチェックし、そして改善の余地があると感じたものは率直にメーカーさんに修正をお願いするそうです。メーカーさんからしたら緊張の瞬間でしょうね(笑)

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商品をチェックする際、重視している点

「メーカーから新商品の提案を受ける時、重視している点は?」と訊ねたところ、永昌さんは即答されました。

「お客さま視点です。」

バッグならバッグを自分が実際に背負ってみて、不便、不具合はないか?縫製は粗くないか?などをきっちりと見ます。永昌さんは言います「作り手の視点に偏ってお客さま目線が弱いメーカーの担当者が想像以上に多いんです」永昌さんが不便な点を指摘したら「ああ、そこまで気がつきませんでした」というメーカーの担当者も多い。メーカーとのやりとりを何度か繰り返し、商品改良後に売れ行きが伸びることも多く、メーカーから感謝の声が届くこともしばしばだそうです。「細かい指摘や要請も多かったですが、永昌さんからアドバイスをもらってよかったです。ありがとうございました」と。プロの仕事師としての姿が浮かぶようですね。

1個でも不良品が出たら原因を徹底的に究明

不良品をゼロにすることは難しいですが、永昌さんは取り扱いしている商品に不良品が1個でも出たら徹底的に原因を究明するそうです。なぜならその事例を次に生かすためです。同じ不具合を再発させないためです。不良品や苦情が発生したら安易に返品や返金対応で処理しません。原因究明にはかなりの手間と時間を必要とします。また必ず不良品はメーカーへ返送をし社内の検品体制と生産の改善を依頼しています。

お客さまのレビューは宝の宝庫。その通りですが、、、

お客さまの商品レビューには品質改善へのヒントが詰まっていて正に宝の山ですが、お客さまの価値観もひとつではなく受け止め方やご要望は千差万別です。その不具合は商品そのものの品質に関わることなのか、お客さまの嗜好によるものなのか、お客さまの声を冷静に受け止めつつ商品の元々のコンセプトからブレないように意識しています。

旅バッグ機能性重視とはいいながらも。。。

冒頭で触れたように、旅バッグを制作する時、第一優先は「機能性」ですが、しかし旅グッズだからと言って旅行の時だけしか使わないのはもったいない。通勤や街歩きなど普段使いでも使えるようにデザイン、カラー、使い方、見栄えも意識しているそうです。例えば、海外旅行では防犯の為に肩に斜め掛けバンドのみ付いたバッグ。普段使いでは片肩ショルダーバッグにもできるよう短めのバンドを追加して改良しました。

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>>>3つのシーンに万能な使い方ができる3wayバッグをもっと知りたい方はこちらへ

取材を終えての感想

正直ここまでこだわっておられるのかとびっくりしました。きっとメーカーさんとも厳しいせめぎあいをされているのではないかと思いますが、それもお互いの信頼関係があるからこそ言い合えるのでしょう。その背景には「お客さんが気持ちよく旅行を楽しめるように」と徹底したユーザー目線があり、その眼で商品を見ているからこそ妥協せずブレない信念が永昌さんを支えているのだと思います。

永昌さんは商品をお母さまにプレゼントすることもあるそうです。自分の目で選び、開発し、自信をもって薦められる商品を作る。"プロ魂"を見たように思いました。

ちなみに私もこちらの商品を買いました。旅行の時だけでなく普段出かける時も手放せなくなっています。

>>旅のプロ"添乗員"の「こんなのあったらいいな」という声から生まれたショルダーバッグ

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シンジーノ

ローマと北京に駐在歴あり。海外渡航歴は36か国。日本は47都道府県踏破。「お客さんが”笑顔”で買いに来る商品」を扱う仕事がしたいと旅行会社に入って三十余年。今はその経験を基により多くの人に「旅の魅力」を伝えるべく“たびこふれ”にいます。モットーは「その土地の温度が伝わるような血の通った記事を書く。」旅はカタチには残りませんが生涯忘れられぬ宝物を心に残してくれます。たびこふれを通じて、人生を豊かに生きる力を秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきます。

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