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ゲーム好きと工場マニアの欲求を満たしてくれるドイツ・フェルクリンゲン製鉄所に行ってみよう!!
こんにちは!歴旅ライターのまえてぃーです。
突然ですが、まえてぃーは歴史の他にも好きなものがあります。
それは、、、"ゲーム"と"工場"
ゲームはRPGが大好きで、ファイナルファンタジーやドラゴンクエスト、テイルズシリーズなどのビッグタイトルはほぼ制覇しました。
主人公やその仲間たちが数々の困難を乗り越えていく姿には勇気をもらい、敵の心情を知っては涙し、自身の人生の教訓にしていったものです。
そして、ゲーム内に出てくる街やお城、ダンジョンを見ては"私も行ってみたい"とときめきました。
そして工場!
あの巨大な建物が醸し出す独特の雰囲気、至る所からそびえ立つ煙突、立ち込める煙、そして夜になると幻想的な光に包まれる空間。
まさしく、どれをとっても"ロマン"
日本でも工場夜景や軍艦島ツアーなどが最近人気ですよね!
そんなゲーム好きと工場好きの欲求をすべて満たしてくれる歴史ポイントが現実世界に存在しています。
目次
フェルクリンゲンを攻略せよ!
舞台はドイツ!フランスとの国境近くのフェルクリンゲンという街に、それはそれは大きな工場が君臨しています。
このフェルクリンゲン製鉄所は1870年初頭、ドイツの重工業を支えるため生まれました。1900年代に入るとその規模は世界最大級にまで拡大し、最新技術を駆使した性能でドイツの重工業を支えていました。
第二次世界大戦中は、女性の労働はもちろん、戦争捕虜たちが強制労働をさせられる場となり、長時間の労働、鉄鋼の採掘や重機械の操作などで手足はボロボロ、立ち込める煙で身体を悪くした人々も多い。。。そんな過酷な環境での労働を強いられ、多くの人々が苦労をしたという歴史も持ちます。
第二次大戦中は、空襲によりドイツ国内の多くの工場が壊滅しましたが、このフェルクリンゲン製鉄所は戦禍を免れたため、戦後、ドイツの復興を促進させることになります。
近代化の波にのまれ1986年に操業を停止しましたが、現在もその姿はそのまま残され、1994年には世界で初めて工場(産業遺産)が世界遺産として登録されました。
堂々と君臨し、かつ栄光と苦労の歴史を持つここフェルクリンゲン製鉄所は、まさにファイナルファンタジー7のミッドガル!?のようです!!現在は誰でも見学することができます。
それではゲームの世界!いやいや歴史ある工場の中を見学してみましょう。
まずはご覧ください。
人の大きさと比べるとその規模がヒシヒシと伝わると思います。
大きな煙突が、先が見えない通路が、上層部から見える景色が、今にも動き出しそうなマシンが、その全てが人間の生み出した力の象徴かのように思えます。
そして目をつぶると感じる当時の激しい蒸気、機械音、人々の熱気、騒々しく動く現場監督、、、。そんな光景が見えるかもしれません。
この約100年間稼働し続けた製鉄所。じつは操業開始からわずか6年で一度、閉鎖してしまうんです。
理由は、鉄にかけられる税金(関税)がとてつもなく高く、採算が取れなくなったからです。しかし、時代は石炭から鉄へ、重工業を重要視する国家政策も相まって2年後に復活します。
見学中は、工場ならではの遊び心もバッチリ!工場のあちこちには小さな現場監督が私たちを見つめています。
なんて想像するのも楽しい♪
時にはこんな大物現場監督も。
そしてなんと!このフェルクリンゲン製鉄所では、現在野外コンサートや各種展覧会や夜間ライトアップなど、普段は味わえない非日常を体験することも出来るんです。
最後に一言
日本の歴史好きのみなさん!工場好きのみなさん!ゲーム好きのみなさん!はたまた廃墟好きのみなさん!!これを機に興味を持っていただいたみなさん!ヨーロッパに出かけることはあるけれど、ついつい有名どころの教会や美術館で終わってしまう。。。そんなみなさん!!
ぜひこの人類のために尽くしてくれたフェルクリンゲン製鉄所に会いに来てください。きっと、ロマンあふれる感情を抱くことができますよ!
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まえてぃー
- 元ノリノリ世界史教師。教科書に載ってたり載ってなかったりする世界の歴史ポイントをご紹介。旅のついでにそのロマン溢れた世界をご堪能ください。