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オーストリアの『ゲルストナー』はエリザベートが愛したカフェハウス

記事投稿日:2018/12/28最終更新日:2018/12/28

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カフェ文化発祥の地として名高いウィーン。

今から約400年前、オスマン・トルコ軍が残していったコーヒー豆を使い一人の男がトルコ風のコーヒーを飲めるお店を開店させたのがウィーンのカフェ文化の始まりと言われています。ウィーンには王室御用達のカフェハウスから老舗のカフェハウス、そして人気チェーン店やモダンなカフェハウスなど、とにかくた~くさんのカフェハウスがあります。その数1700!!と言われています。

そのカフェハウスに欠かせないのがケーキ!カフェの種類もたくさんありますがケーキの種類もとにかく豊富!と言うのは、ウィーンは640年間にわたり君臨したかつての大帝国、ハプスブルク家の都と言うこともあり近隣諸国をはじめ、アジアやアラブ方面からも様々なお菓子がウィーンにもたらされました。特に砂糖は当時の最高の贅沢品だったそうです。また当時から酪農が盛んだったオーストリアでは新鮮な乳製品の調達も容易でした。そして王室の権力を土台にいくつかの好要素がか加わり、甘味をふんだんに使う贅沢で洗練されたスウィーツへと進化していきました。

美貌の皇妃として知られるエリザベート(通称:シシィ)は完璧なスタイルを維持するためにストイックなまでに食事制限をしていたことは有名ですが、実はゲルストナーのケーキをとても気にっていたらしく、頻繁に夫である皇帝フランツ・ヨーゼフとゲルストナーに通っていました。

皇妃エリザベートが通っていたカフェハウス

そんな美貌の皇妃エリザベートが通っていたカフェハウス、ゲルストナーのケーキとコーヒーをご紹介したいと思います。
ゲルストナーのドイツ語正式名称は『GESTNER K.u.K Hofzuckerbäckerei』と言います。読み方は『ゲルストナー・ケー・ウントゥ・ケー・ホーフツッカーベッカライ!!』このK.u.K Hofzuckerbäckereiと言うのが王室御用達であることを意味しています。

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<ゲルストナー正面入り口>

創業は1847年。アントンとバーバラ・ゲルストナー氏(Anton and Barbara Gerstner)によりオープンされました。1869年にはオペラ座で軽食を始め、1873年には皇室御用達の菓子店に認定されました。ウィーン市内にもゲルストナーの関連店舗はいくつかありますが、2014年12月にウィーン国立歌劇場の真横にショップ、バー、カフェ&レストランを併設した新しいお店が誕生!

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<洗練されたお土産を購入できる。ケーキの持ち帰り可能。>

1階のショップではお持ち帰りできるケーキや、洗練されたお土産が購入できます。エリザベートも大好きだったというゲルストナーのスミレの砂糖漬けもこのショップで購入できます。シシィが描かれた丸箱に入ったスミレの砂糖漬けは世界的に有名!そして同じく王室御用達であるシュルンベルガーのスパークリングもこちらのショップで購入できます。

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<1階のショップ内にも席が数席用意されていてカフェとケーキがいただける。>

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<ショーケースの中にあるプラリーネン。1個から注文可能。その場で頂くこともできる。>

このショップからエレガントな、らせん階段をあがると落ち着いたアンティーク調の家具で揃えられた、1階はバー&カフェが楽しめる空間になっています。

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<1階から2階へ続くらせん階段>

そして奥の壁には立派な額縁に入った、たくさんの絵が目に飛び込んできます。アンティークな作品とモダンな作品が組み合わさり、ひとつのアートのようです。この作品たちは定期的に変わるとのこと。

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<2階はバー&カフェ>

ソファーも一度と腰を下ろしたらしばらくは動きたくなくなること間違いなし。

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<シュルンベルガーのスパークリングワインカウンター>

まったり感たっぷりなレトロモダンなお部屋の窓から外を見ると、目に入ってきたのはウィーン国立歌劇場の大スクリーン!!!ゲルストナーは劇場の真横と言うこともあり、劇場の外壁には大スクリーンが設置されていています。そして、そのスクリーンでは中で行われているオペラをライブで見ることができるのです!!!

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<2階の窓際席から見えるのはウィーン国立歌劇場の大スクリーン。>

設置されたスクリーンと2階のバー&カフェのお部屋が同じ目線なので、美味しいケーキとカフェを頂きながら、もしくは高級スパークリングワインを飲みながらオペラのチケットなしでも世界一流の歌手たちの歌声を聴けるのです。しかもウィーン国立歌劇場のオーケーストラはウィーンフィルのメンバーたちで作られています!!

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<美味しいカフェとケーキ。2階の窓際席からはオペラ見放題!>

そして3階はカフェ&レストラン。このお店が入っている建物は以前はなんと宮殿だったと言うこともあり3階のカフェ&レストランはとにかくゴージャス!

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<3階はカフェ&レストラン。3階はam11:00~pm5:00まで。5時以降は貸し切り。>

ウィーン楽友協会の黄金のホールを彷彿させるような黄金の間が3つもあるのです!!!ゴールドな室内と天井から吊り下がったシャンデリアの空間でお食事やケーキがいただけます。

同じく第1の黄金の間。ピアノ演奏も聞ける
<同じく第1の黄金の間。ピアノ演奏も聞ける>

どの階で食べてもケーキとカフェの値段は同じです。もう気分はエリザベート!!3階からも劇場に設置されたスクリーンがよく見えますよ。

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<am11:00~pm5:00までお食事ができる。もちろんケーキとカフェもいただけます。>

それではコーヒーとケーキを味わいましょう!

さて、こんな最高なロケーションのゲルストナーはコーヒーもケーキも最高に美味しいのです。ガラスのケースにずらりと並べられたケーキ!そして生地を薄―く伸ばしてリンゴやチェリーなどを入れてクルクル巻きそしてオーブンで焼き上げたシュトゥーデル!プラリーネと呼ばれている芸術的なチョコレート。色鮮やかなカップケーキ。どのスウィーツもセンスがよくて上品に並べられています。

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<3階の黄金の間にもショーケースがあり毎日20種類以上のケーキが並ぶ。ケーキ、カフェの値段は1階、2階と同じなので是非3階の黄金の間で頂いてください!!>

全部食べたい!どれを注文したらいいのかホント迷います。上品な甘さのチョコレートクリームを何層にも重ねて仕上げたゲルストナーオリジナルの『ゲルストナートルテ』は看板ケーキと言ってもいいくらい有名。チョコレート好きにはたまらない濃厚ケーキです。

分離派を代表する画家、グスタフ・クリムトの誕生150年を祝い、クリムトの作品をイメージし作られた『クリムトトルテ』もお勧め。細かく砕いたクルミとビスケットそしてチョコレートクリームのハーモニーをとことん楽しめます。こちらはけっこう甘め。

そしてスポンジケーキの上にフルーツをふんだんに引きゼリーでコーティングした『オプストトルテ』は見た目も鮮やか。日本で言うショートケーキみたいな感じ。王室御用達のゲルストナーではケーキやシュトゥーデルだけではなくてチョコレートやカップケーキなども置いてあるので、どれにしようか迷いまくり!お友達と数人で行ってシャアするのもいいかもしれませんね。

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<シャンパンと黄金の間。この空間でお食事ができます。お食事のスタイルはモダンオーストリア・ヨーロッパ料理。洗練されたランチメニューもお手頃です。>

そうそう、ウィーンの老舗のカフェハウスの多くはケーキはもちろん手作りだけど、お店の回転をよくするためにコーヒーは機械で淹れている...というお店が残念なことに実は多いのですが、ここのゲルストナーは違います!!!コーヒーと温めたミルクを泡立てた『メランジュ』(イタリアで言うカプチーノ)は最高です!泡立てられたミルクはきめが細かくふわふわでした。レポーターお勧めのカフェは上記に書いた、『メランジュ』です。同じく濃いめのコーヒーの上に生クリームを山盛りにのせた『アインシュペナー』もお勧め。こちらは日本で言うウィーンナーコーヒーにあたります。

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<はぁ~豪華すぎる...気分はエリザベート!!>

ゲルトナーのメニュー

お店によりネーミングがちょっと違っていたりしますが、ゲルストナーのカフェメニューは以下のような感じでした。注文するときの参考にしてください。

  • Espresso...エスプレッソ
  • Kleiner Brauner(Espresso mit Milch)...エスプレッソ+ミルク
  • Großer Schwarzer(doppelter Espresso)...ダブルエスプレッソ
  • Verlängerter Schwarz...日本で言う普通のコーヒー
  • Verlängerter braun(Espresso mit Kännchen heißenwasser und Milch)...エスプレッソ+お湯+ミルク
  • Melange mit Milchschaum...日本で言うカプチーノ
  • Cappuccino mit Schlagobers...カプチーノの上にクリームがのっている
  • Macchiato(Espresso mit Milchhaum)...エスプレッソ+泡立てたミルク
  • Ein Spänner(Espresso mit Schlagobers)...エスプレッソ+山盛りのクリーム

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<お土産を買うなら絶対にゲルストナーがお勧めです!>

カフェハウスのマナー、チップの渡し方

では最後にカフェハウスのマナーと使えるドイツ語会話をご紹介します。

店に入ったらGrüß Gott(グリュースゴット!)挨拶しましょうね。空いている席を見つけましょう。ウェーターさんが案内してくれるお店もありますが空いている席があったら自由に座ってOK。ただし、"Resevieren"とか"Reservation"と書かれた札が置いてある席は、すでに予約されているので座ってはいけません。

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<第3の黄金の間から見た第2の黄金の間。>

注文が決まったらアイコンタクトでウェーターさんを呼ぶか、軽く手を挙げて『すみません:Entschudigen(エントゥシューディゲン)』とか『注文お願いします:Ich möchte bestellen.(イッヒモヒテベシュテーレン)』とドイツ語で言ってみましょう!もちろん英語も通じますのでご安心を。

ケーキはショーケースの中から選び、カフェはカフェメニューの中から選びます。ウィーン市内のカフェハウスはたいてい英語のメニューもありますのでドイツ語のメニューがちんぷんかんぷんでしたら、『英語のメニューはありますか?Haben Sie Englichkarte?(ハーベンジーイングリッシュカルテ)』と聞きましょうね。そしてお支払いはテーブルでします。お世話をしてくれた担当のウェーターさんと目が合ったら、『お支払いお願いします。Zahlen Bitte.(ツァーレン・ビッテ)』と言います。

ウェーターさんはチップ抜きのレシートを持ってきてくれますので、その金額にチップ分を足してウェーターさんにお金を渡すのがヨーロッパ式。例えば、9.00ユーロの請求なら10ユーロくらい渡してあげましょう。1ユーロがウェーターさんのチップになります。『10ユーロどうぞ:zehn euro bitte.(ツェーンオイロビッテ)』と言って10ユーロ札を渡してあげてもいいですし、20ユーロ札しかなかったら20ユーロ渡たし、Zehn euro bitteと言えば、10ユーロお釣りが返ってきます。支払いが済んだら『さようなら:Auf Wiedersehen!(アウフヴィーダーゼーエン)』と言ってお店を出ましょう!

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皇帝フランツ・ヨーゼフとエリザベートは大のゲルストナーケーキのファンで頻繁にゲルストナー通っていたそうです。こちらは彼らの領収書。皇帝とエリザベートの領収書がたくさん見つかり一部を特別見せてくれました!!赤で書かれた『Bezalt』とは"支払った"と言う意味。

カフェハウスはもう一つの居間と言われるほど市民の生活に溶け込んでいます。窓際の席に座り外を見ながら物思いにふける人、新聞を読む人、カフェハウスのインスピレーションを感じそこで仕事をする人...今も昔もカフェハウスには多くの芸術家や文学者が集まり交流をしてきました。芸術家たちにとってカフェハウスは刺激を受ける場であり、また芸術を生み出す場でもあったのです。歴史も芸術も恋も何もかもすべてはそこから始まったそんな伝統あるウィーンのカフェハウスに皆さんもぜひ足を運んでみてくださいね。

GERSTNER K. u. K. Hofzuckerbäcker /ゲルストナー

■住所:1010 Vienna Kärntner Straße 51
■電話番号:43(1)526 1361
■営業時間:am10:00~pm11:00
■定休日:なし

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