第15回「素人ちんどんフェスティバル」が埼玉県川越市で開催!

埼玉県の川越市は「小江戸」と呼ばれ「蔵造りの街」や「さつまいも」などで有名な街で、週末には県外からも多くの人たちが訪れる埼玉県屈指の一大観光地です。

そんな川越に年1回「素人ちんどんフェスティバル」というイベントが開催されていることをご存じでしたか?しかもこの「素人ちんどんフェスティバル」は今年でなんと第15回を迎えるほど長く続いているそうなんです。

「15年も続いているには何か理由があるに違いない。実際に行って自分の目で確かめてみよう」と一路、川越に向かいました。

目次

川越とはどんな街?

川越市は、埼玉県のほぼ中央部、武蔵野台地の東北端に位置し、109.13平方キロメートルの面積と人口約35万人の街です。古来より交通の要衝として発展してきた川越は、平安時代には桓武平氏の流れをくむ武蔵武士の河越氏が勢力を伸ばしました。室町時代には、太田道真・道灌父子の活躍により、扇谷上杉氏が関東での政治・経済・文化の一翼を担い、大変繁栄しました。その後江戸時代には江戸の北の守りとして、また船を利用した物流の要所として栄えました。川越市は現在も埼玉県南西部地域の中心として発展しています。(川越市公式サイトより引用)

「素人ちんどんフェスティバル」は「川越クレアモール新富町商店街」にある小江戸「蔵里(くらり)」という所で開催されます。

「クレアモール」とはどんな商店街?

川越観光の中心地「蔵造りの街並み」の南に位置する「大正浪漫夢通り」から東武東上線川越駅へ続くクレアモール新富町商店街。西武新宿線本川越駅や東武東上線川越市駅からも歩ける便利な場所です。「川越クレアモール新富町商店街」は埼玉県で一番人通りが多い商店街なんですって。川越は屈指の観光地であるため、地元だけでなく観光客も多く訪れます。
クレアモールとは「creative(創造的な)」と「mall(商店街)」を合わせた造語で、「新しい生活空間を創造する商店街」という意味だそうです。

素人ちんどんフェスティバル会場の小江戸「蔵里(くらり)」とは?

明治時代に創業した旧鏡山酒造に残る3つの酒造蔵の大空間を活用し、平成22年10月1日にオープンした施設。蔵里限定のお菓子や民工芸品等、地域を代表する老舗や有名店のお土産品や特産品が並ぶおみやげ処(明治蔵)、小江戸を代表する鏡山酒造の清酒やCOEDOビールと相性が良く、旬の新鮮野菜やお肉等の地域の特産品や加工品を使った美味しい料理を提供するまかない処(大正蔵)、地元生産者が朝収穫し、毎日直接蔵に運んでくる安心で安全な自慢の新鮮野菜や、作りたてのお弁当・お惣菜が並ぶ"くら市場(昭和蔵)"があり、この3つの蔵は、国の登録有形文化財に指定されています。(小江戸川越観光協会HPより引用)

今年で第15回を迎える「素人ちんどんフェスティバル」

2004年に行われた第1回素人ちんどんフェスティバルの参加チームは7組だったそうです。2018年の第15回では北は北海道から関東近県、西は富山県に至るまで13チームが集結して会場を盛り上げました。

参加チームは衣装から化粧から会場までの交通費など何から何まですべて参加者の手弁当でかけつけるという、ちんどんが好きでなければできない奇特なひとたち(笑)。参加者の年齢は全般的に高齢のちんどんさんが多く、動きが「大丈夫かな?」(笑)という方もいらっしゃいますが、それはご愛嬌。会場は終始和やかな笑いに包まれていました。

参加者の普段のお仕事は郵便局長さんだったり、お医者さんだったり、「え~っ! あの人が・・・」とその風貌からは想像もつかない人もいらして驚きの連続です。

11月17日(土)13:00から素人ちんどんフェスティバルは始まりました。参加チームがメインステージに一堂に集まりオープニングイベント。日本中からお祭が何個もまとまって押し寄せてきたような賑やかで華やかなステージです。

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写真だけではやはりわかりにくいですよね。どうぞ動画でご覧ください。

オープニングイベントに続いて各チームのステージが始まります。各チーム7分の持ち時間でちんどんを披露しますが、持ち時間をオーバーする(確信犯?)チームにはタイムキーパーが厳しく警告を発します。

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寅さん、大衆演劇役者風。昭和の香りがプンプンします。

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・・・コンセプトがよくわかりませんが(笑)、真ん中の方はコブラのようです。発想が自由ですね。

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「ちんどんは美しく」がモットーのチームだそうです。なるほどお座敷の芸者さんのようですね。

ステージ上で披露しているチーム以外のちんどんはクレアモール商店街を練り歩きます。賑やかな商店街がさらに活気づきます。

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参加チームはプロであるチンドン芸能社(東京浅草)さん以外はすべて素人のちんどんやさん。中には学芸会のような、「うむむ。。。」と思わず苦笑してしまうようなチームもありましたが、皆さん一様に楽しんでちんどんをされていることが感じられ、和やかに温かいムードでフェスティバルは13:00から16:30まで続いたようです。出演された方も会場でご覧になった方もおつかれさまでした。

>>川越クレアモール新富町商店街サイトはこちら

その他の川越の観光地菓子屋横丁、時の鐘、一番街)

川越といえばド定番の観光地も外せません。今回、素人ちんどんフェスティバルイベントに合わせて小江戸川越観光バスツアーが催行されましたので、その観光ルートに沿って川越の街を歩いて見ました。

菓子屋横丁

川越の中心街「蔵造りの街並み」からほど近い石畳の道に、約20軒の菓子屋がひしめく「菓子屋横丁」。
昔ながらの、素朴で懐かしい味を伝える菓子(芋菓子、ニッキやハッカ飴、団子など)を作る店が並んでいます。

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お祭の縁日みたいで楽しくなりますね。

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スイーツというよりは懐かしい「駄菓子」という親しみのある言葉が良い意味でしっくりきます。

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「菓子屋横丁」は明治の始め頃、鈴木藤左衛門が養寿院の門前町として栄えるこの町で菓子を製造したことが始まりといわれています。その後大正12年、関東大震災によって被害を受けた東京に代わって製造供給を担い、昭和初期には70軒以上のお菓子の店があったそうです。その後、戦争や生活の変化などの影響を受け、お店の数は減ったものの、情緒漂う懐かしく温かい空気は、いつ訪れてもほっとします。「菓子屋横丁」は平成13年環境省の"かおり風景100選"に選定されました。(小江戸川越観光協会HPより引用)
菓子屋横丁は今や日本人だけでなく、SNSから人気に火がつき、外国人観光客も多く訪れるようになっているそうです。

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時の鐘

蔵造りの町並みにひときわ高くそびえる川越のシンボル「時の鐘」。昔の面影を残す建造物で、江戸時代から城下の町に時を告げ、庶民に親しまれてきた鐘つき堂です。

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今から約400年前、当時の川越藩主だった酒井忠勝によって創建されたといわれています。
度重なる火災で鐘楼や銅鐘は焼失しましたがたびたび建て替えられてきました。
現在建っている鐘は4代目で、明治26年に起きた川越大火直後に再建されたものです。町の3分の1が焼失した中で、暮らしに欠かせない「時」を告げる時計台は、自らの店も再建していない川越の商人達によって、いち早く建て直されました。
時代が変わり鐘つきの方法が機械仕掛けへと変化しても、昔と変わらず今も蔵造りの町並みに時を告げています。また、その響きの良い音色は平成8年、環境省の「残したい"日本の音風景100選"」に認定されました。
木造で3層のやぐらで高さは約16メートルで奈良の大仏とほぼ同じ高さです。午前6時・正午・午後3時・午後6時の1日4回(1回に6回鳴らし1日合計24回)鳴る鐘の音は、その時間時間の空の色や街の風景、漂う香りなどによってそれぞれに趣が感じられ、小江戸川越の情緒をたっぷりと味合わせてくれます。(小江戸川越観光協会HPより引用)

一番街

大きな鬼瓦の屋根に黒しっくいの壁と分厚い観音開きの扉...。まるで当時にタイムスリップしてしまったかの様な感覚になる蔵造りの建物が立ち並ぶ町並み、それが川越の「一番街」です。同じように見えても一軒一軒違う造りをしており、堂々とした風格を漂わせています。

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江戸時代、川越藩主松平信綱の町割りによって、通りに商店が向かい合う形の家並みができあがりましたが、度重なる大火のため幕府がかわらぶきを奨励し、火事に強い建物として江戸の町で土蔵造りが流行しました。これによって商業で江戸と結びつきが強かった川越でも、蔵造りの商家が建つようになりました。現在の蔵造りの建物の多くは、川越大火後に建てられたもので、今も30数棟が残っています。大正12年、関東大震災やその後の戦災によって東京の蔵造りが姿を消したこともあり、江戸の景観を受け継ぐ重要な歴史的遺産として、「時の鐘」をはじめとするこの一番街周辺は、平成11年12月1日に重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。近年では新しい建築物も、景観を壊さないように工夫され、川越は新しいものと古いものとが調和した街づくりが行われています。(小江戸川越観光協会HPより引用)

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川越一番街の中でも最も古く1792年(寛政4年)に建てられた大沢家住宅は国の重要文化財に指定されています。

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朝一は道も空いていましたがお昼前になると人通りがぐっと増えてきました。

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喜多院

慈覚大師が830年(天長7年)に創建した天台宗のお寺です。

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江戸時代初期、名僧天海大僧正が住職をつとめた寺として、また江戸城から移築された三代将軍徳川家光・春日局ゆかりの建物をはじめとする、多くの文化財を所蔵している喜多院の名は川越をというより、埼玉県を代表する寺院として全国的にも有名。徳川家康の信任を得ていた天海僧正が第27世住職になると、幕府からの厚い庇護を受け、江戸城から豪華な壁画や墨絵で装飾された「客殿」と呼ばれる3代将軍家光誕生の間や、家光の乳母として知られる春日局が使用していた「書院」と呼ばれる春日局化粧の間などが移築されました。江戸城ゆかりの建造物に加え、山門・鐘楼門・慈眼堂などが重要文化財に指定されており、また隣接して、駿府で没した徳川家康公の遺骸を日光山へ運ぶ途中で法要が行われたことから建設された日本三大東照宮の一つである仙波東照宮もあり、江戸時代の香りを色濃く残す徳川家とゆかりの深い寺です。 また、日本三大羅漢の一つに数えられる喜多院の五百羅漢は、人間の喜怒哀楽をよくとらえた様々な表情の石仏群でおよそ540体が境内に並び、観光客の人気を集めています。喜多院は正月はだるま市・2月は節分会・春は桜まつりなどの催し物が開催され、四季折々の寺の風景も楽しめます。(小江戸川越観光協会HPより引用)

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境内を子供が走り回ったりしていて懐かしく親しみやすい雰囲気が漂っていました。

川越の取材を終えて

今回、川越観光ルートを歩いてみて、川越の観光地としての奥深さを改めて感じました。さすが埼玉県屈指の観光地と言われるだけあってまるでテーマパークのようでした。そんな魅力の詰まった川越という街に「素人ちんどんフェスティバル」という強力なイベントが開催されたらそれは天下無敵でしょう。川越はこれからも観光地として更に進化していくと思います。ボランティアガイド、案内マップ、案内板など観光客の受け入れ態勢も整い、外国人観光客にもある程度対応できていたように思います。メインの観光地だけでなく、地元の人たちの生活拠点となる川越クレアモール新富町商店街なども元気で賑やかです。逆にそれだけ栄えているからこそだとも言えますが、特に週末の人出はそれはそれは多く、車の交通量も多いので、観光する際には注意が必要です。つい見とれてしまうような風情ある建物や絵になる路地裏が至るところに見られますので、車や自転車、歩行者にはくれぐれもご注意を。

川越までのアクセス

川越は池袋から東武東上線の急行で約30分。本川越は新宿から西武新宿線で約60分と都心からも大変便利なところにあります。素人ちんどんフェスティバルは年1回の開催ですが、川越は時の鐘、一番街、喜多院、クレアモールのグルメなどで1日たっぷり楽しむことができます。
今度の週末、出かけてみませんか?

<小江戸 蔵里>

■営業時間:
おみやげ処(明治蔵)...10:00~18:00
まかない処(大正蔵)...11:00~22:00
※平日15:00~17:00は仕度中
くら市場(昭和蔵)... 10:00~19:00
TEL:049-228-0855
■住所:〒350-0043 埼玉県川越市新富町1-10-1
■定休日:なし(臨時休館日あり)

>>小江戸「蔵里」サイトはこちら

時、薫るまち 小江戸川越観光協会サイトはこちら

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シンジーノ

3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。

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