サンパウロの旧市街、セントロ地区を散策!ウォーキングツアーPart 2

Part 1ではレプブリカ広場からスタートして、サンパウロ市立劇場、ショッピングライト、サンパウロ市庁舎、パトリアルカ広場、サントアントニオ教会、セー広場、セー大聖堂、パテオ・ド・コレジオを回りました。

>サンパウロの旧市街、セントロ地区を散策!ウォーキングツアーPart 1

セントロ地区のウォーキングツアーPart 2は前回の最終地点、パテオ・ド・コレジオからスタートです。今回は市内を360度見渡せる展望台が有名なファロー・サンタンデール(Farol Santander)、修道士によるグレゴリオ聖歌、パイプオルガンと手作りパンが有名なサンベント教会(Mosteiro de São Bento)、サンパウロ庶民が通う商店街、ビンチシンコ・デ・マルソ通り(Rua 25 de Março)、そして市営市場メルカード・ムニシパル(Mercado Municipal)を巡ります。

目次

ファロー・サンタンデール

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パテオ・ド・コレジオ(Pátio do Colégio)の前にマヌエル・ダ・ノブレガ広場を横切り、キーンゼ・デ・ノベンブロ通り(Rua Quinze de Novembro)を北上すること約400メートル。ファロー・サンタンデールが姿を現します。ニューヨークのエンパイア・ステート・ビルディングの影響が色濃いこのビルは、バネスパオ(Banespão)の名でも親しまれています。1939年に建設工事が着手され、8年の歳月を経て1947年に完成しました。もともとはサンパウロ州立銀行(Banespa)の本社で、かつては市内で最も高い建造物でした。高さ161メートル、35階建てで、最上階には展望台があり、サンパウロ市内を360度、40キロの遠さまで見渡すことができます。2000年にサンタンデール・バネスパグループによって買収されてからは、ビルの一部がミュージアムとして一般公開されています。面白いのは21階に設けられたスケートパーク。ブラジルのスケボーチャンピオン、ボブ・バーンキストによる設計で、予約をすればスケボーレッスンを受けることもできます。

https://www.farolsantander.com.br/#/

サンベント修道院

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ファロー・サンタンデールから北上して約200メートル、徒歩にして3分ほどの場所に見えてくるのはサンベント修道院です。修道院の横には教会と、ブラジル最古の哲学大学・高校が併設されています。修道院は1910年に着工、1922年に完成しました。教会の扉の上にある大時計はドイツ製で、かつては州内で最も正確な時計として知られていたとか。教会のパイプオルガンもドイツ製で、パイプの数は6000本以上。毎週日曜日の朝のミサではパイプオルガンの音色と修道士たちが歌うグレゴリオ聖歌を聞きに、多くの人が教会に足を運びます。毎月、最終日曜日は朝のミサの後に、1902年に作られた歴史ある劇場にて演劇鑑賞、バロック美術の展覧会、そして豪華ブランチというコースが提供されています。すべて込みで140レアル(約4000円)。ブランチでも出されているパンや焼き菓子は修道士たちが焼いたもので、こちらは教会内の売店と市内にある店舗で購入することができます。

http://mosteiro.org.br

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教会内にあるパンと焼き菓子の売店。

ビンチシンコ・デ・マルソ通り

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サンベント修道院を後にして、ボアビスタ通り(Rua Boa Vista)を南東に下り最初の道を左折するとビンチシンコ・デ・マルソ通り(Rua 25 de Março)、セントロ地区で最も有名な商店街が始まります。ここに来れば何でも見つかる、と言われるだけあり、店が所狭しと並んでいます。商品の値段も他の場所と比べると格安です。ただ、とにかく店が多く、人混みもすごいので、どの店に何が売られているかをあらかじめ把握してから行かないと、お目当てのものにたどり着くのは至難の技。特に、イースターやクリスマス前になるとすごい人混みで、それもサンパウロの風物詩(?)になっています。ところで、この通りの名前は和訳すると「3月25日通り」。1824年のこの日にブラジル初の憲法が制定されたことを記念し、この通りの名前になったそうです。

メルカード・ムニシパル(市営市場)

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ビンチシンコ・デ・マルソ通りを北上し、コメンダドール・アフォンソ・ケルラキアン通り(Rua Comendador Afonso Kherlakian)で右折、直進すると薄茶色で丸屋根の大きな建物が見えてきます。サンパウロの市営市場です。1933年から運営されており、フルーツ、野菜、穀物、肉、魚介類、スパイスから乳製品まで、ブラジル中から集まる豊富な種類の食料品を提供しています。全体的に値段は普通のスーパーよりも高めですが、その品質はどれもトップクラス。市民にはメルカダン(Mercadão)、直訳すると「大きい市場」の名で親しまれており、土日になると観光客も多く訪れる市内の有名観光スポットの一つです。食料品店だけでなく、食事を出すスタンドもあるので、お昼時には多くの人で賑わっています。

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こちらは塩鱈やオリーブオイルなどのポルトガル食材店。

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カラフルなフルーツが高く積まれています。青果店ではすごい量の試食をさせてくれますよ。

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サラミやベーコン、香辛料などを売るお店。

ここで是非お勧めしたいのが、ホッカ・バー(Hocca Bar)の塩鱈のコロッケ(Bolinho de bacalhão)と海老クリーム入りパステウ(Pastel de camarrão)。どちらも揚げたてが最高に美味しく、生ビール(Choppe)とぴったりです!パステウとは長方形の大きな揚げ餃子のようなもので、中の具はチーズ、ミンチ肉、パウミート(ヤシの若芽の芯の部分)などいろいろありますが、ホッケ・バーの海老クリーム入りパステウは絶品です。お好みでチリソースをかけていただきます。塩鱈のコロッケはお好みでオリーブオイルをかけて。どちらもサイズが大きいので、二人以上で半分ずつ分けて食べても、充分満腹になりますよ!

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こちらは塩鱈のコロッケ。ライムかオリーブオイルをかけて召し上がれ。

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エビクリーム入りパステウ。すごい量のエビが入っています。

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店構えはこんな感じ。Hのロゴマークが目印。

http://www.oportaldomercadao.com.br

セントロ地区のウォーキングツアー、いかがだったでしょうか。セントロ地区はかつてのサンパウロの栄光を窺い知れる建造物がたくさんあります。1950年代にはモダンな建造物や高層ビルがすでに建てられていました。多くの建物は保存状態が良くなく、劣化が進んでしまっていますが、見所はたくさんあります。治安が心配なところもありますが、日中は人通りも多いので、サンパウロの歴史を知ることができるウォーキングツアーにぜひ出かけられてはいかかでしょうか?

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織田典子

パリで6年半過ごした後、結婚を機に2011年からサンパウロで暮らしています。二女の母。夫と共に立ち上げたEbisu Filmesの映像製作プロジェクトに関わりながら、10年以上続けているヨガを広める活動をしています。

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