サンパウロの旧市街、セントロ地区を散策!ウォーキングツアーPart 1

目次

サンパウロの街が誕生した場所

セントロ(Centro)と呼ばれるサンパウロの旧市街。ここは1554年にイエズス会の宣教師によって最初の教会が建てられた場所、いわばサンパウロの街が誕生した場所でもあります。かつては商業、経済、政治の全てがこの界隈に集中していましたが、20世紀中頃から商業と上流階級の住居がセントロから他の場所へと移行した結果、廃墟が増え、治安が悪化してしまいました。現在では廃墟を文化施設にするなど、治安の改善を狙った様々な取り組みが行われています。セントロ地区に保存されている多くの歴史的建造物を徒歩で辿ってみました。

レプブリカ広場からスタート

スタート地点はレプブリカ広場(Praça da Republica)。地下鉄の赤ライン(Linha Vermelha)と黄色ライン(Linha Amarela)のほか、市バスでもアクセスできます。広場の前を通るイピランガ大通り(Avenida Ipiranga)を横切って、ビンチクアトロ・デ・マイオ通り(Rua 24 de Maio)を直進すると、サンパウロ市立劇場(Teatro Municipal)の茶色い壁が見えてきます。

サンパウロ市立劇場

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1911年にイタリアのスカラ座をモデルに建てられたこの劇場はサンパウロで最も重要な劇場で、サンパウロ市立歌劇場交響楽団、合唱団、バレエ団の本拠地でもあります。

正面に向かって左側にチケット売り場があります。チケットは市営劇場のウェブサイトからも購入できます。正面に向かって右側にはレストラン。

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正面玄関を入るとレッドカーペッドが迎えてくれます。

水、木、金、土曜日はガイドつきのツアーがあり、劇場内部を案内してくれます。水、木、金曜日は午前11時、午後1時、3時、5時。土曜日は午後2時と3時にツアーが出てきます。水、木、金曜日の午前11時と午後5時、土曜日は午前11時には英の話すガイドさんが案内してくれます。所要時間は約1時間。

サンパウロ市立劇場 
http://theatromunicipal.org.br

ショッピングライト

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市営劇場正面向かって右側にはアニャンガバウの谷(Valé do Anhangabaú)が広がります。元々、サンパウロにはたくさんの川が流れており、この場所もアニャンガバウ川(Ribeirão Anhangabaú)が流れていました。市営劇場の下には、劇場の建築家であるラモス・デ・アゼヴェドを記念した広場(Praça Ramos de Azevedo)があります。市営劇場の斜め前にあるヨーロッパ調の建物、ショッピング・ライト(Shopping Light)は1929年に建てられました。サンパウロ州の電力会社、エレトロパウロのオフィスビルでしたが、今はショッピングセンターとして多くの市民に親しまれています。

サンパウロ市庁舎

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ョッピング・ライトと市営劇場の間に架けられ、アニャンガバウの谷の上を伸びる高架橋はヴィアドゥト・ド・シャ(Viaduto do Chá)。市内で最も古い高架橋で1892年に完成しました。この高架、スリが多いことでも有名なので気をつけて!高架橋の先にはサンパウロ市庁舎が建っています。

パトリアルカ広場・サントアントニオ教会

さらに直進すると見えてくるのはパトリアルカ広場(Praça da Patriarca)。白い大きな門のような建物が目印です。

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この広場の片隅に、サント・アントニオ教会(Igreja Santo Antônio)がひっそりと建っています。サンパウロ州によって歴史建造物に認定されているこの教会は16世紀に建てられ、市内で最古の教会の一つです。

セー広場とセー大聖堂

パトリアルカ広場の前を通るリベロ・バダロ通り(Rua Líbero Badaró)を南に下るとサンフランシスコ公園(Largo São Francisco)があります。公園の周りにはサンフランシスコ教会とサンパウロ州立大学の法学部の建物が建っており、

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サンパウロ大学の法学部

それらを右手に見ながらベンジャミン・コンスタント通り(Rua Benjamim Constant)を進むと、セー広場に到着します。この広場にはサンパウロ市の0キロ地点を示すモニュメント、マルコ・ゼロ(Marco Zero)があります。

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セー広場。真ん中に立っているのがマルコ・ゼロ(0キロ地点)

広場を見下ろすようにそびえ立つのはセー大聖堂。1913年に着工され、完成まで40年かかりました。

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セー大聖堂

サンパウロ誕生の地、パテオ・デ・コレジオ

大聖堂に向かって右側にある通りを北に進むと、パテオ・ド・コレジオ広場(Largo Pátio do Colégio)に着きます。ここはサンパウロ市の誕生の地。1554年の1月25日に、イエズス会の宣教師に伝道所の設立を記念するミサが執り行われました。最初の教会はわら屋根の粗末な小屋だったと伝えられています。現在目にする白壁の建物は1970年代に改築され、サンパウロ誕生と伝道の歴史を伝えるアンシエタ歴史博物館(Museu Anchieta)として一般公開されています。博物館の地下には元々あった地下墓地もガイド付きで訪れることができます。最初に洗礼を受けたインディオの遺体もここに安置されていました。今日、遺体は全て博物館に隣接する教会とセー大聖堂の墓地に移されています。

https://www.pateodocollegio.com.br

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右側が教会。歴史博物館の入り口は建物向かって左にあります。

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歴史博物館の建物には気持ちの良い空間のカフェもあります。

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カフェ・コン・レイチ(カフェオレ)とポン・デ・ケージョ(チーズパン)で一服。

ウォーキングツアーPart2は...

ここまで、徒歩で30〜40分ほどで見て回れます。次回はサンパウロの街を一望できる展望台がある高層ビルのファロー・サンタンデール(Farol Santander)、グレゴリオ聖歌を聞くことができ、パイプオルガンも有名なサンベント教会(Mosteiro de São Bento)、サンパウロ庶民のショッピングストリート、ビンチシンコ・デ・マルソ通り(Rua Vinte cinco de Março)、そして市営市場メルカードムニシパル(Mercado Municipal)をご紹介します。お楽しみに!

※編集部註:本記事は2018年10月に公開しましたが、2021年5月に修正しています。

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織田典子

パリで6年半過ごした後、結婚を機に2011年からサンパウロで暮らしています。二女の母。夫と共に立ち上げたEbisu Filmesの映像製作プロジェクトに関わりながら、10年以上続けているヨガを広める活動をしています。

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