富士山最大の火口の中に入ってダイナミックさを感じるコース

こんにちは!たびこふれ編集部のシンジーノです。

「富士山には登ってみたいけど、いきなりはちょっと不安。。。」
そんな方にぴったりのコースがあります。富士登山のエッセンスと日本一高い山の雄大さを感じることができる道、それが宝永山火口ルートです。

>>>【低山おすすめ】首都圏から気軽に行ける山登りルート15選の記事はこちら

目次

宝永山(ほうえいざん)とは?

東海道新幹線に乗って新富士駅あたりを走っていると富士山が見えますね。右側の稜線にボコッとこぶみたいなのがありますよね。あそこが宝永山です。

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宝永4年(1707年)江戸時代 徳川五代将軍綱吉の頃、富士山は噴火しました。噴火は2週間も続き、なんと江戸まで灰が降り、数センチも積もったそうです。いわゆる宝永の大噴火です。この噴火してえぐれたところが火口となり、火口の縁の高いところが宝永山と名付けられました。標高2,693メートル。それ以来富士山は噴火していないので宝永の大噴火が富士山の一番新しい噴火です。宝永の火口は3つあり(第一火口、第二火口、第三火口)一番大きい火口から宝永山の山頂までの標高差は約300メートル。その火口にも宝永山山頂にも私たちは行くことができるのです。

富士山へのアプローチルートは4つ

富士山が開いている間のたった2か月間(2018年は7/10~9/10)に富士山に登る人はなんと約30万人にも上ります。登山者に大変人気の富士山ですが、山頂にアプローチする登り口は4つあります。

<富士山への4つのルート>

  • 富士吉田ルート:山梨県側から入る一番登る人が多い銀座ルートです。お店も山小屋も充実していますが、シーズン中は大混雑です。
  • 御殿場ルート:御殿場から入るルートで山頂までの距離が一番長いルートです。復路は「大砂走り」という砂道で有名です。
  • 須走ルート:富士山は石と砂利、土の山なので樹木や緑豊かな山ではないのですが、この須走ルートだけは一部樹林帯を歩くルートです。(途中から土と砂利の道になりますが)
  • 富士宮ルート:登山口(五合目)の標高が一番高いルートです(2,400メートル)   

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宝永山は富士宮ルートから入ります。

当日の天候は。。。

このルートは、富士宮登山口(五合目)→六合目→宝永山第一火口→宝永山山頂の往復で所要時間は約3時間です。

2018年6月16日、天気予報は全国的に雨で山登りには向かない日でした。一時は中止も考えましたが、天候がやや持ち直すかもしれないという天気予報の好転にわずかな望みを託し、われら登山隊「チームK澤」はレンタカーで新宿から登山口へ向かいました。(休憩入れて所要時間約3時間)こちらが富士宮口駐車場です。真っ白で何にも見えない。。。

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富士山 山開き前の様子

登山口にはトイレ、食堂、売店があります。今年の富士山の山開きは7月10日なのでこの日はまだ人影もまばら。。。シーズン中は大混雑ですから今の時期ならではのゆったり感です。アジアからの外国人観光客もいらっしゃいました。山開き前でも六合目までは行けるんですね。こちらが登山口展望台です。

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食堂もほぼ貸切状態。昭和レトロでいい感じの食堂ですが、価格は富士山料金です。まあ標高2,400メートルの場所にあるんですからしょうがないといえばそうですが。。。

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では腹ごしらえをしていざ出発!

富士登山開始!

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富士山独特の道です。黒くて岩と土ばかりです。

六合目到着

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六合目到着です(標高2,500メートル)。やはり真っ白で眺望は最悪。。。富士山頂へはここから七合目へ向かいますが、まだ山開き前で閉鎖されていました。

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六合目から右へトラバース(山の斜面を横断)すること約15分、宝永山火口の縁へ到着。

いよいよ宝永山火口へ潜入

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ここから火口に降りていきます。

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ここが江戸時代に噴火した火口(第一火口)の底です。でも残念ながら真っ白で富士山頂も火口の様子も見えず。

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う~ん、全体像が見えないからなんともコメントできません。

さらにここから約45分登ると宝永山山頂です(標高2,693メートル)。足が埋まるほどの砂利道なのでかなり歩きにくいです。ミートボールくらいの軽石の坂を上っている感じです。

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ドラマチックな物語の始まり

歩き始めて1時間20分くらいでしょうか。

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ほんの一瞬ですが、青空がのぞく瞬間がありました。そして宝永山山頂の尾根道に出る頃には。。。

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ちょうど山頂辺りで天気の神様がほほ笑んでくれました。

尾根から見た雲海の動画をどうぞ~

高さ2,693メートルですからね。雲の上のお釈迦様になった気分です。

宝永山山頂には先客の登山グループがいらっしゃいました。

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まさかこの日、こんな素晴らしい光景を見ることができるなんて想像だにしていませんでした。

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こちらも動画ワイドスクリーンで雲海と宝永山山頂をお楽しみください。

そしていよいよ

青空は出ても富士山は現れてくれなかったのですが、なんと!

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噴火してえぐれた火口もくっきり見えてきました。

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宝永山山頂で絶景を堪能した後、来た道を下り、第一火口へ戻ってきたら再び真っ白です。

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が、こちらも雲が切れてきて火口の全容が見えてきました。火口の底からの360度を動画でご覧ください。火口の直径は約1,200メートルもあるんです。

この第一火口が一番大きく、その下に第二火口、第三火口と続きます。こちらは第二火口です。

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この写真と動画があれば、中途半端な言葉は要りません。

が、登山隊「チームK澤」のメンバーから出た次のような言葉がすべてを表しているように思います。

「今日登ってきてよかった~」

「この場所、なんにも音がしないね」

「これほど透き通った空の青さを見たことないよ」

「富士山が見えるとどうしてこんなにうれしいんだろ~!」

私たちの背中でこの感動が伝わるでしょうか?

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実は去年の夏、私は初めて富士山に登りました。その時もずっと悪天候だったのが、ちょうど山頂に差し掛かった15分間だけ青空が開けて絶景を見ることができました。

その時の記事がこちら「富士山頂で起こったたった15分間だけの奇跡」

富士山、やってくれますね。

ありがとう、また来るよ!

<タイムスケジュール>(休憩時間含まず)

  • JR身延線/富士宮駅~富士宮登山口:バスで約1時間20分
  • 富士宮登山口(五合目)~六合目:約20分
  • 六合目~宝永山火口:約10分
  • 宝永山火口~宝永山山頂:約50分

※富士宮駅~富士宮登山口バス時刻表

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シンジーノ

3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。

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