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「中国のシリコンバレー」深センは驚きの最先端都市だった

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記事投稿日:2018/05/16
最終更新日:2018/08/23

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目次

高松での出会い

今年1月、香川県を旅していたときのことです。高松から豊島行きの高速船乗り場で、切符の買い方に困っていた外国人観光客を助けたら、仲良くなりました。

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「Where are you from?」

「中国の深センです」

「え!?深センは、ぼくが中国で最も行ってみたい場所です。『中国のシリコンバレー』と言われていますね」

「そう、ベンチャー企業がたくさんあります。私は不動産会社に勤めていますが」

「今おいくつですか?」

「28歳です」

「生まれも深センですか?」

「そうです」

「じゃあ、ものすごいスピードで街が進化していく様子を、その目で見ていたんですね」

「はい。私が生まれる10年前は、深センはただの小さな村でした」

それが今や、香港を抜いて中国トップのGDPを誇る街になっているのです。

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ぼくは以前、深センに行こうとしたことがありました。しかし、羽田から深センへの直行便が思ったよりも高く、諦めていました。

「深センからどうやって香川へ?」

「深センから香港までバスで来て、香港から飛行機で高松です」

「え、香港と深センってそんなに近いんですか?」

「はい、バスで1時間くらいです」

もっと安い行き方はないのかな〜と思っていたところだったので、これはとても良いヒントになりました。羽田から香港までは香港エクスプレスというLCCが飛んでいて、時期にもよりますが、往復2万円ほどで行けてしまいます。香港やマカオも観光できるし、さらに深センまでバスで行けたら、おもしろい旅行になりそうです。

「中国の進化のスピードの速さには驚いています。深センでは、現金を使う人はもういないと記事で読みましたが、本当ですか?すべての支払いはスマホをかざして済ませるんでしょう?」

「そうです。もう誰も現金を持ち歩きません。税金の支払いも、スマホのアプリからできます。ほら、ここを押すだけ」

「税金もですか?すごいです。逆に、日本の田舎では現金がないと旅行できないから不便でしょう」

「クレジットカードが使えないお店も多いですよね」

彼と話していると、ATMでお金を引き出したり、振り込んだりしているあの手間は何なのだろう、と感じてきました。

「今年、深センに行くかもしれません。連絡先を教えていただけませんか?」

「これが私の名刺です。深センに来るときは連絡してください」

そして4月、ぼくは本当に深センに行くことになりました。

深センで見たもの

深セン行きが決まったものの、残念ながらあの中国人男性は出張中のため、再会は叶いませんでした。しかし、幸運にもこの街で働く日本人の方と話す機会に恵まれ、注目されている場所などを見学することができました。

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まず驚いたのは、街の活気。シニアは少なく、若者で溢れています。活気があり、それだけですごいエネルギーを感じました。若さはそれだけで資本です。

深センで見てきた具体的な場所についてご紹介しながら書き進めていきます。

秋葉原の30倍。世界最大の電気街「華強北」

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「華強北」と呼ばれるエリアは、秋葉原のおよそ30倍の規模の電気街で、様々なジャンルの専門的なお店が密集しています。最先端のハードウェアはもちろん、電子部品からセンサーまで、ここにくれば何でも揃いそうな印象です。

ハードウェア、つまりモノ作りに必要な部品などがここに揃っているので、試作品なども非常に作りやすい環境です。また、圧倒的に若者が多い街なので、新しいものに対する順応スピードや、起業のためのコミュニティなどにも恵まれています。

本家アメリカのシリコンバレーが「ソフトウェア」に強いのに対して、この深センは「ハードウェアのシリコンバレー」などと言われています。

アジアNo.1企業「テンセント」の新本社ビル

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WeChat(微信)というチャットアプリで知られるアジアNo.1企業の「テンセント(Tencent)」も深センが本拠地です。アジアNo.1というのは、時価総額です。

2017年に完成した新本社ビルを見てきました。近未来的な建築です。時価総額は約50兆円。トヨタ自動車の2倍以上です。

モバイル決済の分野ではアリババの「アリペイ」が圧倒的シェアを誇っていましたが、テンセントの「WeChatPay」が猛追して、ついに最近アリペイを抜きました。しかしいずれにせよ、アリババとテンセント、この二大IT巨頭により中国全土にモバイル決済が普及しました。

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現金からモバイル決済に変わるまで、わずか数年の出来事だったそうです。店員はスマホに表示されるQRコードをピッと読み取って、それで支払いは終わりです。

未だ現金が主流の日本では、いつ誰がどこでいくら使ったか、大きな動きを把握するのは難しいですが、モバイル決済はデータ化が容易なので、マーケティングにも活かされています。「現金お断り」のスーパーやコンビニなども徐々に増えてきました。

顔認証スマートアパレル店

また、昨年末に深センに誕生したという、中国初の顔認証スマートアパレル店「JACK&JONES」も見てきました。

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一段先をゆくこのお店では、モバイル決済すら必要ありません。客は入店時に顔認証登録を済ますと、支払いは顔認証で行えるようになります。「顔認証決済」です。また、スマート試着室に入ればその人に合ったコーディネートの提案をしてくれます。推薦された服を選んだ後は店員を呼び試着するか、QRスキャンからブックマーク保存して、直接ネット上で購入することも可能だそう。アパレルに限らず、今後顔認証を利用したお店が増えるでしょう。

余談ですが、羽田空港では昨年10月18日から日本人のみ顔認証での入国審査が可能になりました。今回帰国時に初めて利用したのですが、パスポートをかざし、機械に顔を向けるだけで、一瞬で通過できました。非常に良いシステムです。

たった数日の滞在で、ほとんど外面しか見ていないので、まだまだ深センについて深く話すことはできませんが、事前に見聞していた事柄が自分の中でより鮮明になりました。実に興味深い街です。

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この記事を書いた人
中村洋太
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記事投稿日:2018/05/16
最終更新日:2018/08/23

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