平安時代の船遊びを再現した優美な「三船祭」

春の京都の風物詩のひとつが、毎年5月第3日曜日に嵐山の大堰川(おおいがわ)で行われる「三船祭(みふねまつり)」です。2018年の開催日は5月20日(日)。平安時代の貴族の船遊びを再現した祭りで、御座船(ござぶね)・龍頭船(りゅうずせん)・鷁首船(げきすせん)・御伴船など船上での伝統芸能が披露されます。

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三船祭は、平安時代の898年に宇多上皇が大堰川で行った船遊びに由来しています。祭り自体は1928年に車折神社の延長神事として始まりました。「三船」祭という名前は、嵐山に白河上皇が行幸した時に、和歌・漢詩・奏楽に長けた人を3隻の船に乗せて船遊びを楽しんだという故事にちなんでいるそうです。

祭りが行われるのは12時頃から15時頃までです。まず、12時30分頃に三船祭保存会が選考した、清少納言に扮した女性などの参進行列が嵐山公園中之島地区を出発。渡月橋上流の大堰川まで巡行し、13時頃に神事が行われます。そして、祭りの舞台は川の上へ。祭りのヒロインとも言うべき清少納言は「御座船」に、雅楽・舞楽を奉納する「いちひめ雅楽会」は「龍頭船」に、今様を奉納する「日本今様謌舞楽会」は「鷁首船」にそれぞれ乗船し、次々と出航します。そして、船上でさまざまな伝統芸能を奉納するのです。なんとも京都らしい雅な光景が繰り広げられます。

クライマックスは扇流しの奉納です。清少納言や同乗者たちが扇を川へ流す行事で、色とりどりの扇が水面に浮かぶ様子はとても華やか。なんと100近くもの扇が流されます。この扇は受け取るとご利益があるとされ、川岸に流れ着いた扇を拾ったり、手こぎボートで川から直接拾ったりと扇の争奪戦が繰り広げられます。ここも見どころのひとつかもしれませんね。

祭りを観覧するなら渡月橋の上流からがおすすめです。船着場があるのは東岸ですが、川を挟んで反対側から眺めることもできます。ほかでは見られない水上の平安絵巻をぜひ楽しんでください。

三船祭概要

開催日:2018年5月20日(日)12:00~15:00頃
場所:京都府京都市右京区
アクセス:京福電気鉄道嵐山本線嵐山駅から徒歩すぐ/阪急電鉄嵐山線嵐山駅から徒歩約5分/JR嵯峨野線嵯峨嵐山駅から徒歩約5分

写真提供:photolibrary

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