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改めておすすめ、ロンドン市バスでの観光
ロンドンを象徴するアイテムのひとつ、 赤いダブルデッカー・バス。ロンドン市交通局によって運営されているこの路線バスが、最近ますます便利になりました。
市内に数ある移動手段のなかで、バスはとにかく料金が安いのが魅力です。運賃は、乗車1回につき一律1.50ポンド。現金は使えないため、ロンドン交通局の共通ICカード乗車券、「オイスターカード」を入手するか、ICチップ付きのクレジットカードまたはキャッシュカードが必要となります。
「運賃は一律1.50ポンド」と書きましたが、昨年から導入された新しい運賃制度、「ホッパー・フェア」により、今ではバスの乗り換えが1回無料でできるようになっています。2台のバスで同じオイスターカード(またはクレジットカード/キャッシュカード)を使用し、2台目の運賃の支払い時刻が1台目の運賃の支払い時刻から1時間以内であった場合にのみ、この制度は適用されます。この場合、2台目のバスではカードを読み取り機にあてても運賃が引かれない仕組みになっているのです。これはかなりお得なシステムです。
加えて、1日中同じICカードを使用した場合、1日のバス代の上限は4.50ポンドと定められています。言い換えれば、同じカードさえ使用していれば、バスは4.50ポンドで1日どこでも乗り放題ということ。ホッパー・フェア同様、地下鉄を利用するよりは、かなり割安なオプションとなります。
移動しながら市内の観光が楽しめるのも、バスの嬉しいところです。乗車したら、何はともあれ上の階に上がってみて、一番前の席が空いているかチェックしてみましょう。ここの視界は最高!です。とはいえ、2階部分ならどの席でも、十分に贅沢な眺めが堪能できるので、一度は体験してみる価値あり、です。
バスの車体自体も、鑑賞に値するものです。こちらは改良済みの旧型車両、通称「ルートマスター」。現在、バスルート15番の一部区間でのみ運行されています。もちろん、車掌さんも乗っています!
そしてこちらは、旧型ルートマスターにインスパイアされたデザインを持つ、新型ルートマスター。主に市の中心部で数多く目にすることができます。旧型のオーブンデッキを髣髴とさせる、開閉式の後部プラットフォームがあるのが大きな特徴です。上の写真で、前を行く15番の旧型ルートマスターと、11番の新型とを見比べていただければ、なんとなく似てるのが分かるかと思います。新型では、この開閉式後部プラットフォームとともに、フロント、中央と、3ヶ所から乗り降りできるようになっています。
バスの車体の色は、常に赤とは限りません。車体全体が広告スペースとして使用可能なため、さまざまな色のバスを目撃する機会もたくさんあります。
バス停には、各ルートの主な停留所や、時刻表などが表示されています。おおよその所要時間も便利な情報です。ルートの途中までしか行かないバスもあるので、バスが到着したら、ルート番号だけではなく、そのバスの行き先もよく確認してから乗車しましょう。
バスを降りたい時は、日本のバスと同じように、降車ボタン(STOP)を押せばOKです。比較的新しい車両では、ボタンを押すと、「ディンディン」という昔懐かしい降車ベルの音が鳴るようになっています。15番ルートの旧型ルートマスターでは、昔ながらの方法で、車内上部の横一列にぶら下げられた細い紐を引いて、運転手に知らせる仕組みになっています。車掌さんいわく、「どのみち全ての停留所に止まるから、大丈夫!」とのことですが。
各地のバス停でも、設備のアップグレード作業が随時続けられているとのこと。また、2018年にはホッパー・フェアが改良され、1時間以内なら1.50ポンドで乗り放題となる予定もあるなど、ロンドンのバス網は今後もますます進化していきそうです。
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ハル・リーチ
- 音楽、映画・演劇・TV、サッカーなど、UKカルチャーをこよなく愛す。2001年よりロンドン在住。以来、会社員&ものかき業を継続中。