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2018年のソウル明洞のミレナリオはオリンピックの年らしく彩られています
去年も明洞(ミョンドン)ミレナリオを紹介しましたが、以前の記事を見ると当時は「ろうそくデモ」と呼ばれる大規模なデモ中だったんですね。日本でもニュースになり、記憶している方もいるでしょう。NHKのニュースでは約30万人(韓国政府の公式発表数)と言っていましたが、デモ側の発表では100万人を超えていました。
目次
「ろうそくデモ」とは
朴クネ前大統領と崔スンシルの癒着発覚、いわゆる「崔スンシルゲート」と呼ばれる一大スキャンダルから始まりました。次から次へと明かされる青瓦台(韓国大統領官邸)の内部腐敗は、まるで壮大なドラマを見ているようで、韓国民はTVに釘付けでした。
実際私も、あまりの腐敗ぶりにめまいがしたのを覚えています。外国人の私でさえそうなのですから、韓国民の怒りは頂点に達し、青瓦台の前で抗議する人々が集まり、とうとう100万人以上のデモにまで膨れ上がりました。
2016年10月頃からデモが始まり、12月9日国会で弾劾決議案が可決され、朴クネ大統領は退陣に追い込まれました。
2017年12月ドイツのフリードリヒ・エーベルト財団の人権賞を受賞
ドイツのフリードリヒ・エーベルト財団の人権賞は、1994年に制定されました。今までに民主主義、人権、平和の促進に貢献した23カ国の団体や政治家、ジャーナリスト、活動家などが受賞している非常に名誉な賞です。
「ろうそくデモ」は模範的な方法で、民主的な参与権の平和的な行使と集会の自由、生きた民主主義を世界に刻んだとして、この賞を受賞しました。そして、その賞を受賞したのは、デモに参加した韓国の国民であるということ。これが何よりも、このデモの素晴らしさを伝えているのではないでしょうか。
とはいえ、交通機関は麻痺し、主要な観光地がデモで閉鎖されていたので、観光客は非常に大変だったことでしょう。
年末年始のソウルの様子
前置きが大変長くなりましたが...。今年は、昨年とは打って変わって静かな?年末年始を迎えています。
いつもゴージャスで恒例の新世界百貨店は、巨大クリスマスツリーをセンターにしたカラフルな演出!これはプロジェクションマッピングかと思ったら、ネオンだけで演出しているようです。技術はどこまでも進歩しますね〜。
そして今年は、ロッテヤングプラザに巨大スクリーンが設置され、演出方法が変わりました。装飾はヤングプラザからAVENUEL(アヴェニュエル)方向へ施され、今までと違った雰囲気に仕上がりました。
そして、今年は平昌(ピョンチャン)オリンピック!!!
なので、ヤングプラザのいつもの位置には、オリンピックのマスコットである白虎の「スホラン」と、パラリンピックのマスコットであるツキノワグマの「バンダビ」が鎮座しています。
韓国で白虎は守護動物として神話に多く登場します。「スホラン」という名前は韓国語で「守護(スホ)」の「ス」と「虎(ホランイ)」の「ホ」、開催自治体である江原道の民謡「旌善(チョンソン)アリラン」の「ラン」を組み合わせたものだそうです。挑戦精神や情熱を持ち、守護動物らしくオリンピックに参加する選手、参加者、観衆を守ってくれるマスコットです。
ツキノワグマも白虎同様、韓国の神話に多く登場する動物です。「バンダビ」という名前は韓国語で「ツキノワグマ(バンダルカスムコム)」の「バンダ」と大会を記念するという意味の「碑(ビ)」を組み合わせたものだそうです。強い意志と勇気を持ち、仲間との強い絆を象徴するマスコットで、パラリンピックに参加する選手が自分の限界を越えた活躍を出来るよう応援してくれるそうです!
そして、百貨店本館の前にはアーチが設置され、ちょっとした工夫がされています。韓国のミレナリオは、毎年ソルラル(旧正月。今年は2月16日)まで彩られます。
奇しくも「ろうそくデモ」から「平昌(ピョンチャン)オリンピック」へ、平和のバトンが手渡されたように感じます。どうか平和な世界が訪れますように祈りながら、今年も宜しくお願い致します。
平昌(ピョンチャン)オリンピックに来られる方も多いと思いますが、ソウルにも足を伸ばしてくださいね〜!
<参考までに>
- オリンピック日程:2018年2月9日(金)〜25日(日)
- パラリンピック日程:2018年3月9日(金)〜18日(日)
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COZ
- 初めて韓国の地を踏んだン十年前の懐かしさが忘れられず、とうとう永住権まで取得。主人は韓国人、子供なし。奮闘と葛藤の飽きない毎日を過ごしています。