「若者達が学べる場所を...」ルーブルアブダビ開館!
記事投稿日:2017/12/30最終更新日:2017/12/30
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一般公開の数日前からフランス大統領をはじめとするVIPゲストへの先行公開やオープニングセレモニーが行われ、花火などが上がり盛大にお祝いする様子がライブ中継で世界中に配信されました。ルーブル総本家のフランスでもプロジェクションマッピングなどを使い今回の開館がお祝いされていたそうです。
そんなルーブルアブダビが2017年11月11日、いよいよ一般公開となりました。
早速行ってみましょう!
私が美術館を訪れたのは一般公開された当日だったので、スタッフは少し慣れない手つきで誘導をしていました。サディヤット島までは車で行きましたが、駐車場がまだ出来上がっていないのか、美術館から少し離れた簡易駐車場に車を停めるよう誘導され、そこから歩いてバス停まで行き、テントの中でチケットを見せてからバスに乗せてもらう...という少し面倒な手順でしたが、今後は改善されると思います。タクシーでアクセスする場合には美術館入り口にて降ろしてもらえると思います。
バスから降りると今まで遠くからしか見れなかった噂のアミアミドームが目の前に!両サイドにはターコイズブルーの海が広がっていました。中に入る前に空港で行うようなセキュリティチェックと、再度チケットのチェックが行われます。
キラキラと7,000の星が輝く館内
この屋根は本当に不思議です。歩いていると正に"アルアインのオアシスを散歩中、ヤシの木から木漏れ日が差し込んできている"様です。雨はほとんど降らないアブダビですが、普通に美術品も展示されていますので、雨の日は館内はどうなるのでしょうかね。
館内は大きい!
館内は広くデザイン重視でサインが少し見つかりにくい上、どこも同じに見えて迷子になりそうでした。歩きやすい靴を選び、入館したらまずは地図を手に入れる事をおすすめします!
厳しいセキュリティ
やっとメイン展示場を見つけて中へ入ると、なんと!またチケットのチェック。美術館に来て3度もチケットをチェックされたのは初めてでしたが、おそらくこれも初日だからだと思います。こちらでは持ち物チェックも行われます。リュックは持ち込み禁止なので、ロッカーまたはクロークに預けます。水や食べ物もこの場で没収となります。ここまでチェックしてもらえると安心です。
さてルーブルで不思議に思ったのはお手洗いの少なさです。会場内地下にも用意されていましたが、展示会場に入る前には必ずお手洗いに行っておきましょう!
世界中の人がコネクションを感じられる展示品たち
展示品は現在12章に分かれていて、それぞれ全く違う展示方法ですが、各章は「人類の共通点」をテーマに置きながら、世界の美と歴史を紹介しています。(The First Villages, Universal Religions, Civilisations and Empires, Cosmography, Challenging Modernity など...)
私たちはこれらの作品を通して、世界中の人類はひとつであると認識する事ができます。
こうして観覧者が下を見ているのは、タイトルや説明が地面にあるからです。これもデザイン重視の結果だと思いますが、正直少し見にくかったです。タイトルや説明文はすべて3ヶ国語で表記されています(アラビア語、英語とフランス語)。作品説明文は短く核心をついていて、非常にわかりやすかったです。
単なる美術館ではなく学べるシステム
UAEの将来を担う若者たちが美術館へ足を運び、見て学べるように展示品の横にはスクリーンや、面白い3Dの説明書きが用意され、作品の詳細を詳しく知る事ができます。
子供達がいつでも遊びに来て想像力を豊かにし、彼らの興味を最大限に引き出そう!という強い想いが伝わってきます。多くの子供達が疑問があればすぐ訪れる事のできる様に13歳までは入場料は無料となっています。またルーブルアブダビは 60%の美術館スタッフを現地人(エミラティ)にする事で、若い彼らが芸術や文化に関わり、専門家などになるチャンスを与えているそうです。
日本美術もありました!
縄文土器から浮世絵、そして掛け軸など様々な日本美術も展示されていて、とても嬉しかったです。これが、あの「誰もがコネクションを感じるはずだ」という事なんだと思いました。こちらの屏風はとても大きく迫力がありました。ポルトガル人が日本に来た時の様子を描いたものでしたが、当時の様子をこうしてアブダビで今感じる事ができることが少し不思議でした。
有名なアーティストの作品の数々
ルーブルアブダビにはレオナルドダヴィンチを始め、セザンヌ、モネ、ゴーギャン、マネ、ゴッホ、北斎、ジャクソンポロックなどなど、世界的に有名で人気のアーティストの作品も沢山展示されていました。私の好きなレンブラントやアルブレヒトデューラー等の画家の作品もあり、嬉しすぎて帰宅後はなかなか眠れませんでした。
中でも何より一番人気のあったのが、こちらのナポレオンの作品でした。大きいという事もあり、やはり迫力がありますね!フランスで見た時よりなんだか彼のパワーを感じました。
その他にもタペストリーや、武器、コインなど様々な展示品がありましたが、この辺で充電が切れてしまい、写真を撮る事が出来なくなってしまいました。残念...
夕日も綺麗!
ルーブルアブダビから見える夕日も美しく、ミュージアムカフェからの眺めはとても素敵でした。各章の間にある窓から外を眺めながら少し休憩するのも良い時間でした。しかし作品保護の為か、とにかく寒いので厚着をして行ってください!私はカーディガンにスウェット、ストールをしても寒かったです。そんな中、白人さんはノースリーブにヒールなので本当すごいです。今回私は入館から帰宅までの所要時間は約5時間でした。じっくり見て回り、このくらいでしたが、カフェでゆっくりする時間や、こども美術館を見に行く時間は残念ながらありませんでした。
ギフトショップもなかなか面白かったのですが、なんとこの日はキャッシュオンリー。今後は改善されると助かりますね!
カタログは130AED(約4,000円)ディルハムで、アラビック、英語、フランス語と用意されていました。美術館カタログにしては薄くて軽い、見やすい作りになっています。
アブダビへお越しの際は是非是非ルーブルアブダビへ足を運んでみてください!日本でもフランスでも味わう事の出来ない経験ができること間違いなしです!
Webサイト: https://www.louvreabudhabi.ae/
開館時間: 10am - 8pm
入館料: 60AED(約1,800円)※1AED=約30円換算
- この記事を書いた人
Satoko Chen Arikawa - カナダ、台湾生活を経て、2016年1月からアラブ首長国連邦アブダビ在住。宝飾関係の仕事をしながら、のんびりアブダビ生活を楽しんでいます。趣味は旅行、芸術鑑賞、料理、そして食べること。
記事投稿日:2017/12/30最終更新日:2017/12/30
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