ニューヨークのブロードウェーと並ぶ世界に名だたる商業演劇街、ロンドンのウエストエンド。40を越える大小さまざまな劇場が、このシアターランドにひしめきあっています。

劇場街は道路標識も特別版！

ロンドンの繁華街、ウエストエンド地区の中、シャフツベリー・アベニューからコヴェント・ガーデン付近を中心としたエリアに広がるシアターランド。劇場地区内の通りにある道路標識には、THEATRELANDとしっかり記載されています。こちらはピカデリー・サーカスからトラファルガー広場へと向かうバス通りでもある、ヘイマーケットという通りの標識です。

ヘイマーケットには2つの有名な劇場があります。まずはハー・マジェスティーズ・シアター。アンドリュー・ロイド・ウェバーによるミュージカル大作『オペラ座の怪人』は、1986年の初演以来、この劇場で超ロングランを続けています。そしてその向かいにはシアター・ロイヤル・ヘイマーケット。こちらはストレート･プレイ(ミュージカルではない舞台演劇)を主に上演している劇場です。

意外と気軽に楽しめる劇場体験

ロンドンでは、ふらっと立ち寄った劇場の窓口で当日券をゲットして観劇、なんていうことも結構簡単にできてしまいます。超人気作品の『オペラ座の怪人』ですら、本拠地であるハー・マジェスティーズ・シアターの前に、「今夜の公演当日券あり」などという表示が出ていたりするのです。

こちらは同劇場のボックスオフィス(チケット販売窓口)。どの劇場でも、窓口のスタッフはたいてい皆、観光客慣れしているので、当日券や前売券の購入について、気負わずに相談してみましょう。ベストな席や一番格安な席など、色々とアドバイスもしてもらえます。またインターネットや電話などで事前に予約済みの場合には、ボックスオフィスでチケットの受け取りができます。

公演チケットの購入はなるべく公式ルートで

劇場の窓口に加え、観劇チケットの購入にはレスター･スクエアのTKTSチケット販売ブースもおすすめです。ロンドン市内には数々のチケット販売ショップがありますが、こちらのTKTSがロンドン劇場協会の運営による唯一の公式ショップです。ミュージカル、ストレート・プレイを問わず、さまざまな公演が適正な価格で、しかも多くの当日券は半額の値段で販売されています。

まだまだ他にも！シアターランドの通りを散策

チャリング・クロス・ロード

シアターランドのほぼ中央を南北に走っているのが、チャリング・クロス・ロードです。この通りにあるギャリック、フェニックスの2つのシアターは共に現在ミュージカルを上演中。

ストランド

トラファルガー広場から東へと伸びた通り、ストランドがシアターランドの南端となっています。アデルフィー、サヴォイの両劇場ではどちらもミュージカルをロングランで上演中です。またヴォードヴィル・シアターでは現在「オスカー・ワイルド・シーズン」を開催中で、戯曲の公演に加え、今も人気の衰えを知らない劇作家、ワイルドに関するトークショーなどが行われています。

オルドウィッチ

弧を描く姿が魅力的な通り、オルドウィッチ周辺にも多くの劇場が集まっています。ノヴェロ・シアターでは、ABBAの名曲が満載の世界的な大ヒットミュージカル『マンマ・ミーア！』がロングラン中。また近くのライシアム･シアターでも超ヒット作のミュージカル『ライオンキング』が同じくロングラン中と、ビッグネームには事欠きません。