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ドバイで学ぶUAE建国の歴史!エティハド博物館
ドバイにはたくさんの観光名所がありますが、魅力的なのは奇抜な建物や砂漠だけではありません!2017年1月にオープンした「エティハド博物館(Etihad Museum)」も、せっかくUAEを訪れたのであれば是非足を運んでいただきたいスポットの一つです。UAEの歴史というよりは、UAE建国の歴史や他国との関係を学べる施設となっています。
こちらの博物館はパールジュメイラの近くに位置しており、辺りは港で働く人々で賑わっています。私たちは車で行きましたが、バスでも行けるみたいです。駐車場は地下に完備されているので、暑い日でも安心!ドバイ博物館やジュメイラモスクにも近いので、そちらを訪れた際エティハド博物館へも立ち寄ると良いかもしれません。
不思議な建物!何の形だろう?!
ちょっとドラ焼きのような形をしています。
この日はちょうどUAEの年末のような祝日でした。博物館の敷地内はガラリとしていて誰もいない...開館しているのか不安でしたが、地下の駐車場にはしっかり車が停まっていました。駐車場からエレベーターで地上へ上がると直接博物館入り口に繋がります。そこに機械がいくつかあるのですが、チケットはそちらで購入するのではなく、奥の方へ進んだところにある受付で購入します。
アバヤを来た女性が優しく簡単な博物館の説明をしてくださいます。入館料は5歳以下は無料、24歳までの学生はAED10、大人はAED25です。残念ながら無料ではありませんが、日本に比べると安い!といった感覚です。
無料ツアーに参加してみよう!
午後12時からと夕方5時からの2回、無料ツアーが提供されています。参加を希望する場合には、待ち合わせ時間になったらロビーに集合するだけ!ツアー時間は約1時間です。
ツアーでしか見れないシークレットプレイスがある!?
ツアーはすべて英語で行われます。ゆっくり話してくださるので英語が話せない方でも全く問題ないと思います。ツアーの始めにガイドさんから簡単な説明がありますが、内容は「館内はどこも写真撮影が許可されていて、僕の写真(カンドゥーラを着ているガイドさん)を撮ってもいいよ!このツアーでしか入ることのできないパレスにも案内するから楽しみにしておいてね!」と彼もとてもフレンドリーでした。
実はこれ、紙とペン!
この建物は1971年にUAEが建国された際に交わされた契約書を、ふんわり折り曲げた形からインスピレーションを受けてデザインされたそうです。私はてっきりパール漁を意味する貝殻かと思っていました!そして契約時「7つの首長国が同盟にサインをし、共に国を支え続ける」という意味を込めて、その時使用されたペンを意味する7本の柱がこの博物館全体を支えているのです。
小さい旗と大きい旗
この大きな旗は博物館が作られる際に建てられたものですが、この小さい方はオリジナルで、この旗の前でUAEの国父シェイク・ザイードをはじめとする、その他首長国の代表が共に建国同盟に対しての誓いをたてました。下の画像は博物館内で見つけた画像ですが、以前はこの旗の向こうは海だった為、現在も水が溜められ当時の名残をとどめたデザインになっています。
RAK(ラスアルカイマー)は少し遅れて1072年初頭に同盟に合意したので、この写真に写っているのは実は別の方だそうです。
ユニオンハウスの過去と現在。
大きな博物館の横に建築されているこの丸い建物が、UAE建国同盟が契約された場所です。UAEの人々にとっては母国の始まりを意味するとても大切な建物です。
1971年と変わらぬ姿で保存されています。
待ちに待ったシークレットプレイス!
無料ツアーに参加しないと入ることのできない場所、それがこちらのゲストパレス(ゲストハウス)です。地下道があり博物館と直接繋がっています。VIPゲストは外を歩くことなく行き来できるそうです。パレスはオリジナルのものをリノベーションしてありますが、デザインは当時のものそのままを表現しているそうです。
早速、中に入ってみよう!
以外とシンプルな内装であまり大きいゲストハウスではありませんが、上品で素敵な空間でした。
Sheikh Rashid bin Saeed Al Maktoum、現在ドバイの王様であるMohammed bin Rashid Al Maktoumのお父様のオフィス。
300名のゲストをおもてなし出来る宴会場。最後に使用されたのは博物館オープンの時。
私たちはVIPゲストのように地下から直接博物館へは行くことができないので、別の通路を使って博物館へ戻ります。ここから先は博物館内のツアーとなるので、自由行動を希望する方はここでツアー終了となります。結局最後に残ったのは私たちを含め4名ほどでしたが、館内ツアーもとても面白かったので、もし時間がある方はツアーの前に一度さっと博物館内を見て歩き、館内ツアーにも是非参加していただけるとガイドさんも喜んでくれると思います!
とにかく広々とした館内!広々としたスペースに贅沢に展示された7つの首長国代表者たちの持ち物。それぞれのセクションにはディスプレイがあり、シェイカについて学べるようになっています。実はこの博物館、展示物はあまりありません。見るより画像、動画、文章で学ぶという形式になっています。
ミニシアターもある!
館内には2つのミニシアターがあります。アラビア語の音声に英語の字幕で日本語はありませんが、流れだけでも楽しむことが出来ると思います。この画像はその映像の一部分でドバイとアブダビのシェイカが初めてUAE建設について話した場面だそうです。砂漠の中にポツンとあるテントの中でコーヒーを飲みながらのミーティング。今のUAEからは想像できない映像でした。
日本とUAE 外交の歴史
UAEが建国されてまもなくアブダビに日本領事館が設立され、石油や車の輸出入で両国の絆を深めてきたUAEと日本。展示品の中には日本や他国とUAE外交の歴史が学べるセクションがあります。地図でJAPANをタッチすると、年代順にUAEと日本の国際関係に関する画像が出てきます。中には1990年5月シェイクザーイド大統領が国賓として来日した際撮影されたものや、1995年1月に、皇太子同妃両殿下がUAE御訪問されたときのものがありました。またその他にもインドやアメリカそしてイギリスとの外交の歴史を学ぶことができ、とても面白く歴史を学べるシステムでした。
最新技術で感動を!
流石2017年にできたばかりの博物館。今までに見たことのないような技術で大人から子供までを引き込む設計になっていました。中には使い方が難しくてどうしたら良いのかわからない展示までありました。
カテゴリー別に分かれたキューブを動かすと、メニューが選べます。子供が届くように足元にはきちんと台が用意されていました。
純金箔の壁!
1971年に交わされた契約書が展示されていました。さすがUAE!キラキラしています。ゴージャス!大人は壁に触れてもいいそうです。
いよいよツアーもクライマックス!
最後にガイドさんが説明してくれたのは、画像左に見えるナミナミの柱。実はこの柱は地上にあるユニオンハウスの真下を意味するらしく、博物館内の展示品は全てそのユニオンハウスを囲むように展示されていたんですね!面白い!
ツアーが終了してもまだまだ見るものがたくさんあり、結局閉館までおよそ5時間たっぷり費やし参観しました。
疲れたらカフェやレストランで休憩!
館内にはレストランやカフェも用意されていて、食事をしたりお茶を飲みながら休むことができます。カフェのジュースは少し高いですが、口コミによるとレストランはリーズナブルなのだとか。
全てを見て回るには少し時間が必要ですが、UAEの歴史に興味のある方は是非一度訪れてほしい博物館です。
Etihad Museum
1 Jumeirah St - Dubai
Instagram(Dubai Culture):https://www.instagram.com/dubaiculture/
開館時間: 10:00 am to 08:00 pm
※本記事は2017年11月に公開しましたが、2021年8月に修正しました。
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Satoko Chen Arikawa
- カナダ、台湾生活を経て、2016年1月からアラブ首長国連邦アブダビ在住。宝飾関係の仕事をしながら、のんびりアブダビ生活を楽しんでいます。趣味は旅行、芸術鑑賞、料理、そして食べること。