ウィーンの新名所「タイム・トラベル・ヴィエナ」は、新感覚体験型アトラクション

ウィーンに新しくできたアトラクション、「タイム・トラベル・ヴィエナ」は、一言でいうと「ウィーンを舞台にした新感覚体験型アトラクション」。従来の観光施設とは異なり、アミューズメントパークのような臨場感でウィーンの街の歴史と今を感じることができる、一味違った観光地です。今回はそのワクワクドキドキ体験をレポートしてみます。

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アミューズメントパーク感覚の観光地

2015年にウィーンの中心地に新しくできた「タイム・トラベル・ヴィエナ」。入り口に蝋人形が立っていて、受け付けから地下に潜る構造から、ちょっと入るのをためらってしまうような外観ですが、入ってみたら驚きの連続!ウィーンの歴史をバーチャルに体験できる不思議な空間です。

IMG_2221.jpgタイム・トラベル・ヴィエナの入り口

タイム・トラベル・ヴィエナは50分間で8つのアトラクションを巡り、それぞれの時代にタイムトラベルする形式のガイドツアーになっています。ツアーガイドはドイツ語を話しますが、日本語を含む10か国語のオーディオガイドが付いていますので、誰でも楽しむことができます。

ツアーは20-30分間隔で出発しますので、直接受け付けに行っても構いませんが、インターネット予約した場合は割引があります。

5D映画やマルチメディアショー、アニマトリック蝋人形やバーチャルライドなどを通して、まるでその時代に旅したかのように、ウィーンの歴史をリアルに体験できるようになっています。これから順を追ってご説明しますが、前情報無しで現地でビックリしたい方は、ネタバレにご注意くださいね。

ウィーンの過去にタイムトラベル

受付から地下に潜ってまず通されるのは、地下二階の酒蔵。この薄暗い場所は、修道院が所有していた歴史ある地下室です。まずここで、ウィーンの歴史を彩る有名人モーツァルト、「女帝」マリア・テレジア、美貌の皇妃エリザベート、精神科医フロイトなどの紹介があります。

過去のウィーンをネズミや鳥になって駆け回る5Dシアター

次に案内されるのは、5Dシアター。このツアーで最も記憶に残るバーチャルライドです。3Dメガネをかけて17世紀以前のウィーンの歴史を、文字通り肌で感じることができます。

ローマ時代は鳥の視点から、マルクス・アウレリウス・アントニヌス帝の埋葬を見下ろし、ペスト時代はネズミの視点から建設中のシュテファン大聖堂の塔に駆け上がり、トルコ包囲の時代はまた鳥になって、今はなきウィーン市壁の上空を飛び回り、トルコ軍とウィーン市民の戦いを体験します。

今まで文献や絵画でしか見たことのなかった歴史が、見たこともない角度や視点からリアルに再現されていて、その臨場感は鳥肌モノです。

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ハプスブルク家の皇帝、皇后たちとの謁見

更に、次のアトラクションでは、「女帝」マリア・テレジアや皇帝フランツ・ヨーゼフの蝋人形に謁見しながら、ハプスブルク家の衰勢を学び、モーツァルトやシュトラウスと共にウィーンナーワルツなどのウィーンの音楽が体験できます。

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ウィーンナーワルツ体験

第二次世界大戦の防空壕体験

タイム・トラベル・ヴィエナでは、近現代史にも力を入れています。第二次世界大戦の防空壕体験は、第二のハイライトと言えるでしょう。

ウィーンの防空壕を再現した小部屋に入り、爆撃のサイレンを聞き、暗闇の中で地面の揺れを感じ、敗戦のラジオ放送を聴くという、かなりリアルな体験です。(この体験は閉所恐怖症やトラウマのある方などは外で待っていることができます。)個人的には、同じ敗戦国として、当時のオーストリアの敗戦時の様子や、国民感情が手に取るように理解でき、非常に貴重な体験でした。

更に、第二次世界大戦で連合軍4か国に4分割にされた占領下のウィーンの様子と、1955年の有名な独立宣言についての展示も、この国の成り立ちを知る上で非常に重要です。

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フィーグル首相の有名な独立演説の場面を再現した蝋人形

観光では見られない、現在の美しいウィーン

最後のアトラクションは三つめのハイライト、「魔法の馬車」です。ウィーンを走る観光馬車「フィアカー」に乗り、今のウィーンの街を駆け回る、夢のようなバーチャルライドです。

最後にはちょっとしたサプライズもあり、衰退と繁栄、戦争と栄華を繰り返して現在の姿になったウィーンについて考えさせられます。

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「魔法の馬車」のアトラクションは、実際の馬車のような椅子に座って楽しみます。

おわりに

実際に歴史の中に入り込み、肌で体験したような不思議な感覚に陥る、タイム・トラベル・ヴィエナ。二つのバーチャルライドと、防空壕体験は、文字では説明できないほどの衝撃を受けました。

ウィーンの歴史を臨場感たっぷりに感じたい方は、ぜひ一度体験してみてください。言葉にできないような感動を味わうことができますよ。

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ひょろ

オーストリア、ウィーン在住。10年以上暮らしてもまだ新しい発見の連続のウィーンの魅力を、記事執筆、現地調査、ネットショップなどを通じてお届けしています。国際機関勤務を経て、バイリンガル育児の傍ら、ミュージカル観劇が趣味。

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