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テムズ河岸を気ままにお散歩。バンクサイド地区編

前回ご紹介したサウスバンク地区のお散歩コースに続き、今回はブラックフライヤーズ駅の東側、バンクサイド地区にある歩行者専用散策コースをご紹介します。テムズ川に沿って歩くだけで観光名所がいくつも押さえられる、おすすめのコースです。
まずはブラックフライヤーズ駅からスタート
近年の再開発を経たモダンなガラス張りの駅。数あるロンドンの鉄道駅の中で、テムズ川の川面の真上にプラットフォームがあるのはこのブラックフライヤーズ駅だけです。改札も川の両岸に設置されています。川辺の遊歩道は南岸側の駅入口のすぐ外側に続いていますが、駅の改札外側のエリアは鉄道利用者以外でも立ち入りができ、通り抜けはもちろん、ショップやカフェなどの利用も可能です。
テート・モダン美術館
ブラックフライヤーズ駅から下流に向かってすぐ先にある、巨大な赤レンガの建物。元は発電所だった建物を改築して2000年に開館したテート・モダンは、その名の通り近現代のアートを専門とする美術館です。
2016年には、10階建ての新館「スイッチ・ハウス」が完成(2017年に「ブラヴァトニック・ビルディング」に改名)。その人気は留まるところを知りません。
散策の途中におすすめしたいのが、本館レベル6にあるキッチン&バー。ここから眺めるテムズ川と、対岸のセント・ポール大聖堂の雄姿は最高です。飲食はしなくても気軽に立ち入れるエリアですので、是非立ち寄ってみてください。加えて、ブラヴァトニック・ビルディングの最上階にオープンしたビューイング・テラスも要チェック!こちらも入場は無料です。
ミレニアム・ブリッジ
テート・モダンの向かいにかかるこの歩行者専用橋は、英国による西暦2000年記念事業のひとつとして開通しました。橋の北側の真向かいにどっしりと構えるセント・ポールズ大聖堂まで、一直線に続く開けた視界は感動のひとこと。橋の真ん中に立って、しばし川の眺めを楽しむのも悪くありません。下流方面には、ガラス張りの高層ビル「ザ・シャード」や、タワー・ブリッジの姿も拝むことができます。
シェイクスピアズ・グローブ
ミレニアム・ブリッジからさらに先に進むと見えてくるのが、この可愛らしい白亜の円形劇場。17世紀初頭、シェイクスピアの時代に実在していたグローブ座から目と鼻の先の距離のところに、その当時の劇場の仕様を忠実に再現して建てられた半屋外劇場です。
1997年にこけら落としを行って以来、初夏から秋にかけてのみ(つまり、寒くない時期の間だけ)公演が行われています。隣接するシェイクスピアに関するエキシビションとツアーは一年を通じてオープンしています。
グローブ座からさらに東の下流方向へと歩を進めると、遊歩道はここで一旦川沿いを離れます。バンク・エンドという通りに出たら、和食風レストランのチェーン店「wagamama」の角を左折。鉄道橋の下をくぐり抜け、倉庫街のような趣のクリンク・ストリートを道なりに歩いて行けば、突き当たったところで海賊船のミニ博物館「ゴールデン・ハインド」に遭遇します。
サザーク大聖堂とバラ・マーケット
ゴールデン・ハインドの先にあるのが、サザーク大聖堂とバラ・マーケットです。サザーク大聖堂(Southwarkと書いて「サザーク」と発音)は小ぶりながら、ロンドン最古のゴシック建築のひとつといわれるその姿は見ごたえがあります。世界的に有名な食材のマーケット、バラ・マーケット(Boroughと書いて「バラ」と発音)には屋台も沢山あり、ランチにもおすすめです。
お散歩コースの一区切り、ロンドン・ブリッジ
その先のロンドン・ブリッジの橋と、同名の鉄道駅があるエリアまで行き着いたら、お散歩コースはとりあえず終了です。ロンドン・ブリッジのさらに東側には再び川沿いの遊歩道が整備されており、そのままロンドン市庁舎、タワー・ブリッジ方面へと続いています。このあたりは夜景も本当に美しく、なかでもライトアップされたタワー・ブリッジの姿は絶景です。
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ハル・リーチ
- 音楽、映画・演劇・TV、サッカーなど、UKカルチャーをこよなく愛す。2001年よりロンドン在住。以来、会社員&ものかき業を継続中。