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靴好き必見!イタリアのラグジュアリーブランド「ALBERTO GUARDIANI」で見つけたアーティスティックなパンプスとは?
オンラインショップを含めてあちこちのお店を探し回り、やっとお目当ての品を見つける......ファッションに限らず、お買い物でこのような経験をした方もいるのではないでしょうか?
今回は、イタリアのブランド「ALBERTO GUARDIANI(アルベルト・ガルディアーニ)」の靴に一目ぼれしたライターによる、素敵な出会いのレポートをお届けします。
イタリアは「靴マニア」に嬉しい国!その理由とは?
「イタリアが好き!」という方の中には、ファッションが好き、アートが好き、という方も多いと思います。そして、ファッションが好き、という方の中には何よりも靴が好き、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「靴マニア」とまではいかなくても、心ときめく美しいハイヒールに目を奪われたことが一度はあるという経験がある方は多いと思います。
イタリアは革加工の技術が発達していることもあり、靴の名店が数多く存在し、靴の工房や工場も他の国では考えられないほどあちらこちらに点在しています。これにより、イタリアンシューズブランドが発達していったことはもちろんですが、イギリスブランドやフランスブランドの靴も裏返してみれば、「MADE IN ITALY」の文字を見つけることができるはずです。
私は自他ともに認める「靴マニア」の部類で、観賞用の靴を集めたりしています。最近は少々落ち着きましたが、ストレスが溜まると新しい靴を買って、部屋の中で箱から出したりしまったりして心を癒していた時期があったのです(笑)。
そんな私が心奪われる観賞靴には、ある共通点があります。それは......ヒールの部分。ヒールがまるでアートピースのように凝ったデザインのものが、たまにハイブランドのコレクションから登場するのです。
ときには「えっ!」というようなお値段のものもあるので、どんなに欲しくても買えないときもあるのですが、洋服やバッグに比べると靴は一生懸命働けば買うことができる......そんな夢が詰まっているファッションアイテムです。
私は体重の増減もなかなか激しいのですが、靴の嬉しいところは体型を気にせず試着することができる、全ての女性に優しいアイテムという点。スーパースリムなサイハイブーツなどは除いて、ですけどね。
"靴愛"を語りだすと、とても字数が足りなくなってしまいそうなので、ほどほどにしておきたいと思います。
靴マニアのライターが一目惚れしたイタリアンブランドのパンプスとは?
さて、今回ご紹介する「ALBERTO GUARDIANI(アルベルト・ガルディアーニ)」は1981年にスタートした靴ブランドです。
ルーツを辿ると、アルベルト・ガルディアーニのお父さんであるディーノ・ガルディアーニ氏も靴工場を経営していたとのことなので、靴のブランドとしてのスタートは1940年代までさかのぼるともいえますね。
私が初めてその存在を知ったのはもうかれこれ今から15年ほど前でしょうか......。ずいぶん前の話になってしまいますが、いつものように世界の美しい靴の画像を夜中にネットサーフィンで画像検索していた時のことです。
夜中の眠気も吹き飛ぶほど衝撃的なデザインのパンプスの画像が飛び込んできました。それが「ALBERTO GUARDIANI」のリップスティックヒールでした。ヒールの部分が真っ赤なリップスティックの形になっていて、一見靴としてはシンプルなのに、強烈なインパクトを与えるデザインです。
すぐさまブランド名を調べ、Webサイトをチェックし、オンラインショップがあるということを発見。そしてリップスティックヒールのお値段も調べ(当時は確か400ユーロぐらいでした)、カートに入れる、のボタンを押しそうになったのですが「これは実物を見て、できればお店で履いてみてから手に入れたい」と思い、オンラインショップでの購入は見送ることに。
その後も何度かミラノへ行っていたのですが、タイミングが合わなかったり、違うブランドの靴を買ってしまっていたり......となかなかお店に入る機会もないまま時は流れ......2017年のお正月です。
ついにその時はやってきました。
その日はフィレンツェに滞在していて日帰りでミラノまで買い物をしにきたのですが、なんだか思ったようなものに出会えないまま手ぶらで帰路につこうとしていたところ。いつの間にか移転していた「ALBERTO GUARDIANI」のお店の前を通りました。
これは、もう今日ここで買う運命なのだわ。と、ドキドキしながらお店へ入ります。
ショーウィンドーに並んでいるのはどちらかというとスポーティーなラインナップで、歩きやすそうなデザインの靴が多い模様です。
リップスティックヒールは無くなってしまったのでしょうか?
ついに出会えたリップスティックヒール
ありました!
女優ミラー(ライトが周りにたくさんついているアレです)をモチーフにしたステージに、サンダルタイプが美しいラインを見せつけるようにディスプレイしてあります。
興奮して自分がライターをしていること、この靴を10数年前から欲しいと思っていたことなどをお店の人に伝えると、店内の写真撮影の許可も頂くことができました。
取材、と称しつつも完全に自分の趣味でウットリ......というよりも、ニヤニヤしながら靴を眺める私にお店のスタッフも苦笑いですが、「履いてみたら?サイズを言っていただければ持ってきますよ」と言ってくれたので、遠慮なく自分のサイズを伝えます。
私が欲しいと思い続けていたのは、奥にチラっと写っているパテント(※)に赤いリップスティックヒール。
パテントの艶感とリップの艶かしさがリンク......それはもう素敵なデザインだと憧れ続けていたものですから「コレ!絶対にコレ!」と決めていました。ところがこちら、私のサイズが欠品中だとか......。
じゃあスエードのタイプはどう?と聞いてみたのですがこちらもない。
せっかくここまで来たのに!と悔しい気持ちになりましたが、お店の人が持ってきてくれたのはこちら。
※編集部註......パテント(パテントレザー)とは、エナメル加工を施した皮革のこと。
ちょっと思っていたのとは違うのですが、おすすめしていただいたポイントとしては「このタイプはヒールが少し低いから実用性がある」とのこと。
なるほど!
いつも観賞用と言って箱から出したりしまったりして楽しんでいる靴も、それはそれで素敵な宝物なのですが、実際にパーティーや女子会のときに快適に履けたらバリューは2倍にも3倍にも膨れ上がります。
実際にヒールが高い方で私のサイズよりハーフサイズ下のものを履いたところ、(小さいから当たり前なのですが)きついし歩きにくかったのですが、ヒールが低いタイプで自分のサイズにピッタリのものを履いてみたら、これは十分お出かけに愛用できそうな快適な履き心地。
つまり、デザインと実用性を兼ねた素晴らしい靴だということを認識したのです。この時点でもうほぼ購入することは決めていたのですが、私の心をさらに鷲掴みにする遊び心が隠されていました。
サービス精神いっぱいのカラーバリエーション
オプションでこんなカラーバリエーションのリップスティックを選べるとのこと。
冒頭にも熱く語りましたとおり、私はヒールのデザインが凝った靴が好きなのですが、それを履かない理由は「すり減ったり傷がついたりしたら交換ができないから」というのが最大の理由なのです。
今まで実用とデザインを兼ね備えている、と思って買った靴の数々もヒールが傷んでしまったので交換したい...と購入した店に持っていっても「このヒール自体のお作りがもうないので......。」という対応で悲しい結末に終わったことがあるのです。
でも、このリップスティックヒールは交換ができる!素晴らしすぎます。何なら最初から何本かまとめて買っておけばいいんじゃない?とさらにテンションがあがる私でしたが、さらに驚きの発言が。
「黒のリップスティックは最初からついてるからね。」
「!!!!」
なんというサービス精神。ということは、ラインストーンがついているタイプを通常のタイプに交換することもできる?と聞いてみたのですが、それは残念ながらできない構造になっていました。
ラインストーンの部分がネジ代わりになっています。特別な工具なども必要なく、気軽に取り替えができるのも魅力的です。
ショップの人が言うには「あなたが欲しがっていたパテントの黒はネットにはサイズがあるからどうしても欲しかったらネットで買うこともできるよ」とのことでしたが、せっかく親切に色々見せていただいたので、ラインストーンがついたタイプを購入することにしました。
ところが、およそ半年後の2017年の5月現在(執筆時)では、ネットストアからはリップスティックヒールが消えている状況です。
確かにお正月にはお店で購入できましたので、近々もう一度ミラノへ行ってリップスティックヒールの所在を確認してきたいと思いますが、「そんなの待ってられない!」という方は、ミラノのCorso Venezia(VIA SPIGAの開始地点の大きな通りです)のショップへ行って、チェックしてみてくださいね。
ALBERTO GUARDIANIは、まだ日本ではあまり知られていないブランドですので、靴好きなお友達にも自慢できるコレクターズアイテムになるかもしれません。
店舗情報
店舗名:アルベルト・ガルディアーニ(ALBERTO GUARDIANI)ミラノ店
住所:Corso Venezia, 6, 20122 Milano,
公式サイト:https://www.albertoguardiani.com/en/home.html
備考:情報は執筆時のものです。商品ラインナップについては公式サイトなどをご確認ください。
写真・執筆:Italyii ライター yukaco
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