公開日:
最終更新日:
ローカルに人気!ポークチョップの専門店
ギリシャ人は肉料理が大好き!
ギリシャはエーゲ海のイメージから、魚介類をよく食べる印象ですが、実はお肉が大好きで、お祝いごとやイベントにはとにかく肉。普段の食事にも魚よりは肉をよく食べます。ギリシャでよく食べるお肉を、日本人含め外国の皆さんに聞いてみると「ラム」と答える人がほとんど。でも実は豚肉の消費量が一番多いかもしれません。もちろんラムもよく食べるけれど、一般の家庭で一番よく使うのは、牛、豚、鶏。特にあちこちで見かける国民的ファストフードのスブラキ(串焼き肉)やギロス(ギリシャ版のケバブのような肉料理)は、豚肉が基本です。
アテネ中心エリアで人気の老舗はここ!
スブラキをはじめとした焼肉料理は、一年中本当によく食べられます。結構こだわりもあって、ギリシャの人はみんなそれぞれお気に入りの店があるのですが、アテネで豚肉のブリゾーラ(ポークチョップ)と言えば、一番有名なのが中心エリアにある「テリス」。ヴァルバキオス・アゴラ(中央市場)そばの、スパイスショップや肉加工品店の立ち並ぶエヴリピドゥ通りをプシリエリア方面にまっすぐ歩いて行ったところにあります。
70年代終わりにギリシャ北西部のヨアニナからアテネへ出てきた兄弟が開いたこのお店。今回十数年振り(!)に行ってみたのですが、当時と変わらない雰囲気でした。見ての通り、昔ながらの食堂といった感じのお店なのですが、客層はとても幅広いんですよ。著名人も一般人も、地位の高い人も労働者も、ローカルもツーリストも、みんながテリスのブリゾーラを食べにやってきます。
ここで食べるのはただひとつ、ポークチョップです
テリスではメニューらしいものはなく、席につくと「何人分?」と聞かれるのがお決まり。何しろ、出している料理はブリゾーラだけ!そして、ほんの数品のサイドディッシュのみです。難しい注文はなしなので、旅行者にもハードル低めです。
テリスのブリゾーラは、薄めに切られたものが山盛りになって出てきます。豚肉はオーナーの出身地に近いアルタ産。添えてあるポテトは冷凍ではなく生のものを揚げています。上質な炭を使って焼き上げたブリゾーラは、オレガノがふわっと香り、シンプルな味付けながらも安定の美味しさ。ボリュームがあるし......と、控えめにオーダーしたのだけど、結局ペロリと食べられ、追加オーダーしてしまいました。
絶対はずせないサイドディッシュは?
欠かせないサイドディッシュは、「カフテロ」または「カリオリキ」と呼ばれる料理。
北ギリシャの「ブユルディ」という料理のテリス版で、大きなステンレスの皿に、刻んだトマトと青唐辛子、フェタチーズを重ね、オリーブオイルをたっぷりかけて炭火グリルでさっと焼き上げた一品です。これがブリゾーラにぴったり!まさに黄金の組み合わせなので、ぜひお試しを。
もっと野菜をたっぷり食べたいなら、定番ホリアティキ・サラタ(グリークサラダ)もどうぞ。大ぶりにカットされた野菜がとてもみずみずしく、さっぱりと美味しいです。
※画像は、フェタチーズ抜きで注文したものです。
パンも、ビールやワインも進みまくりです!ギリシャのパンは小麦の味わいがしっかりと感じられ、なかなか美味しいんですよ。オリーブオイルたっぷりのカフテロをつけて味わってみてください。
店舗情報
"ΤΕΛΗΣ"(テリス)
住所:86 EvripidouStreet, Koumoundourou Square, Athens
電話:(210)324-2775
営業時間:昼~深夜まで
Rankingギリシャ記事ランキング
-
アナグノストゥ直子
- アテネ在住。主婦業の傍ら、ライター、リサーチャー、コーディネーターとしても活動する。ブログ「ギリシャのごはん」にてギリシャ料理レシピやおいしい話題を発信中。