世界遺産ホイアンの夜を気ままに散歩

ベトナム中部のホイアンは、ベトナムを代表する人気の世界遺産の町。外国人観光客が朝から晩まで行き交っていて、近年は日本人観光客の姿もよく見かけるようになりました。そのホイアンの観光としての見どころは、17世紀に交易として栄えていた町の面影が残る旧家や、華人の集会所、博物館などとなります。日中は日差しが強いので、なかなかゆっくりと観光できないかもしれません。そんなときは、夜にもう一度訪れてみてはいかがでしょうか。博物館や集会所などは閉館していますが、夜のホイアンを歩くと、それだけで異国情緒を味わうことができます。

日本人ならどこか懐かしく感じる、そんな町を歩いてみたいと思います。

ランタンが灯る町。ホイアンの夜を歩く。

IMG_2502.jpgホイアンの町を歩くなら、まずは目貫き通りのチャンフー通りから歩くのがいいでしょう。夜の帳がおりたころ、通りの頭上に吊るされているランタンに明かりが灯ります。ランタンがホイアンに伝わった起源はよくわかっていませんが、交易時代の17世紀頃に中国もしくは日本が伝えたという説が有力。当時このチャンフー通りと反対側のグエンティミンカイ通りには、それぞれ大規模な中国人町と日本人町があり、ベトナム人を含めて三者交流を深めていたとされています。ホイアンの町を歩いていると、どことなく懐かしく感じるのはそのせい。旧家、ランタン、食べ物、雰囲気と、どれにおいても随所に日本の伝統を感じることができます。

IMG_2205.jpgホイアンは世界遺産といえども、現在でも人が暮らしています。彼らのほとんどは観光客相手にお土産店を開いたり、屋台を営んだりして生計を立てています。屋台をみると、中国漢字がいたるところで見られるのは、ここにはいまだに多くの華人が暮らしているからです。ホイアンは17世紀に交易の港町として栄えました。その際多くの中国人商人がここに住み、その血筋はいまでも絶えることなく生存しています。日中に中華系の集会所に行けば、彼らの生活の一端を見ることもできます。ちなみに、日本はその後、徳川家康公による鎖国政策のため、日本人商人は皆帰国することになりました。

屋台グルメもしっかりと堪能しよう

IMG_1725.jpgホイアンの道端には露店や屋台がたくさんあります。「お腹を壊さないか心配だなあ」という意見もあるように、何を食べるかは自己責任となりますが、筆者の考えとしてはどこで何を食べてもお腹を壊すか否かは五分五分。せっかくホイアンに来たのだから、小綺麗なレストランだけではなく、一度は屋台グルメも体験していってほしいところです。

オープンエアのカフェ&レストランで良き時間を

IMG_2434.jpgこちらもホイアンの夜には是非体験していってほしい時間。チャンフー通りやグエンタイホック通り、バクダン通りといった大通り沿いには、御覧のようなカフェ&レストランがあり、テーブル席は外にはみ出してオープンエアとなっています。ここに腰かけて、お酒を飲みながら通りを行き交う雑踏を眺める。日本ではなかなか味わえない時間をおくることができます。アルコールが苦手な方はベトナムコーヒーを啜るというのも悪くありません。

女性必見。薄暗い雑貨店は何だか魅惑的

IMG_2508.jpgチャンフー通りやグエンタイホック通り、レロイ通りにグエンティミンカイ通りにはたくさんの雑貨店が並んでいます。しかし、どのお店も冷房はありませんので、日中の日差しが強い時間帯だと、汗をかきながら雑貨を物色することになり、少しつらいこともあるでしょう。そんなときは夜に再び訪れるのがおすすめ。気温が下がり、過ごしやすくなっているのでゆっくりとお土産雑貨を選ぶことができます。どのお店も店頭にランタンの明かりが灯り、その薄暗い店内には数多の雑貨が揃っています。

名物灯篭流しはマストで体験を!

IMG_2376.jpg昭和を感じずにはいられない「灯篭流し」が体験できるのは、トゥボン川沿いを走るバクダン通りの日本橋傍。夜になると灯篭を売る売り子が客に声をかけはじめます。1個50円程度と安いです。灯篭を買うと、細長い竹竿か鉄棒を渡されますので、先端のホックに灯篭をひっかけ、ゆっくりと川の水面に浮かべます。静かに浮かぶ灯篭は時間をかけて川の向こうへと揺られて浮かび、その光景は本当に幻想的。その風景を見るためだけでも夜にホイアンに来る価値があります。子供から大人まで楽しめますし、何より一生の思い出となることでしょう。是非マストで体験していってください。

ホイアンの歴史を満喫

中部旅行者の多くはホイアンを訪れるかと思います。しかし、ダナンから日帰りで行くことができるため、夜のホイアンは見逃されがち。もしホイアン観光をメインに置くのであれば、いっそのことホイアンの町周辺にホテルをとるのもいいでしょう。ホイアンが繁栄した交易時代の風景をバクダン川に映し、穏やかな夜の時間を堪能していってください。

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古川悠紀

ホーチミンに移住して自由気ままに生きています。ライター業と取材を生活の糧にしているためベトナム全土を駆け回っています。趣味はバドミントン!

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