クリムトゆかりの景色を船で堪能!ザルツカンマーグートのアッター湖遊覧船

オーストリアの夏といえば、アルプスの湖水地方ザルツカンマーグート。オーストリアで2番目に大きいアッター湖は、画家クリムトや作曲家マーラーなどが毎年夏を過ごし、歴史に残る名作を残したことで知られています。

クリムトをモチーフにした遊覧船。船の前には「キス」の絵、側面にはクリムトが描いたアッター湖の水面のデザインとなっています。

特に世紀末の画家グスタフ・クリムトは、夏のアッター湖を愛し、毎年湖畔の様々な場所に長期滞在して、湖水のボートから気ままに絵を描いていました。彼の名画の中には、このアッター湖で描かれたものが46枚もあり、ここを訪れると、絵の中の景色にしばしば行き当たります。

今回は、そんな風光明美なアッター湖を、遊覧船に乗って湖水から眺めてみました。

目次

アッター湖遊覧船は北コース、南コース、南小コースの3種類

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船上では素晴らしい景色をのんびり楽しみます

アッター湖遊覧船には3種類あり、アッター湖の中でも避暑客でにぎわうアッターセー、カンマーと言った町を通る北コース、セイリングやウィンドサーフィンが盛んな南コース、静かな別荘地が点々とする南小コースの3種類です。

北コースはアッターセーの船着き場から出発し、カンマーへ

今回は、クリムトの足跡を辿りたいこともあり、彼の絵が多く残されている北コースの遊覧船に乗ってみました。

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アッターセーの船着き場から出発し、対岸のWeyreggへと向かいます。

Weyreggから東岸沿いに船は進み、湖畔の大きめの町カンマーに到着します。このカンマーには、クリムトが描いたことで知られるカンマー城の他、クリムト生誕150周年で作られたクリムトセンターもあります。

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カンマー城。この湖の色は、まさにクリムトの描くアッター湖そのままです。

このカンマー周辺はレストランやカフェも多く、湖畔の散歩道も整備されていますので、のんびり歩くのには最適です。

見どころ、その1

船は更に西岸沿いを進みますが、この西岸にも2つの見どころがあります。

1つはVilla Paulickと呼ばれる建物で、当時ウィーンから来た避暑客の社交場となっていました。もちろんクリムトもよくこのヴィラで社交を楽しみました。

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<遊覧船から見えるVilla Paulick>

見どころ、その2

もう1つの見どころは、アッター湖唯一の島であり、小さな城の建つLitzlberg島です。この島にある城にはゲストハウスがあり、クリムトはここで1900年から7回の夏を過ごしました。その後この辺りは避暑客でにぎわいだしたため、更に静けさを求めて2度滞在先を変え、最後には湖の1番南橋の農家に落ち着きました。

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<かわいい尖塔を持つLitzlberg城>

最後に

現在アッター湖畔は、「クリムトテーマの道」が整備され、クリムトゆかりの土地や建物、風景を巡ることができるようになっています。湖畔を歩けば、クリムトが実際に見た風景と、描かれた絵を対比して学ぶことができるように展示されています。

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展示版と共に、クリムトと恋人エミリー・フレーゲの顔はめまであります。顔はめの背後のクリムトによって描かれたアッター湖の水面と、後ろの実物の湖の色が同じ色、同じさざなみです。

文化も歴史もたっぷりの避暑地アッター湖。たまには典型的な観光地を離れて、オーストリア人に人気の土地も訪れてみてはいかがでしょう。

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ひょろ

オーストリア、ウィーン在住。10年以上暮らしてもまだ新しい発見の連続のウィーンの魅力を、記事執筆、現地調査、ネットショップなどを通じてお届けしています。国際機関勤務を経て、バイリンガル育児の傍ら、ミュージカル観劇が趣味。

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