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スリと窃盗にご用心-中国・北京の場合
中国・北京のスリや窃盗は香港等の他の観光都市と比べればまだましなほうなのですが、それでもある程度の注意が必要です。北京で地下鉄などに乗るとお分かりの通り、ある人たちはリュックを後ろではなく前にしょってスリに対処しています。もっとも北京の地下鉄などはまだまだ安全で、財布をそれと分かるところ(ズボンの後ろポケット等)に入れておかないとか、そもそも財布は取られるものという前提のもとにダミー(小銭等を入れておく)と合わせて財布を二つ持つなどのスリ対策が時と場所によっては必要でしょう...
ですがスリ対策でもっと大切なのは恐らく、周りに常に注意を払うということです。スリの人というのはスリはうまいかもしれませんが、不思議なもので顔つきや目つきまた表情が独特なため、すぐにそれと分かる場合がほとんどです。それで「この人なんだか変」「何この過度のなれなれしさ」などと感じたら、すかさずその場から離れましょう。それが無理なら財布を手で握りしめるなりすれば、恐らく大丈夫でしょう。まあそれは相手がスリであるならば、の話ですが。
一方でもし窃盗に遭ってしまうような場合、ここに財布がありますとばかり財布を握りしめるのは当然逆効果です。そして相手は恐らく刃物を持っていますので、抵抗しないほうがいいでしょう... ちなみに事後に警察に駆け込んでも、恐らく何も戻ってきません... それで最初から高額の現金や金目のものを持ち歩かないようにします。
中国・北京に実際に住んでみると、スリはともかく窃盗は日常茶飯事です... その多くは自転車盗等の置き引きなのですが、中でもよく知られているのが電動自転車のバッテリー盗難です... 新し目のバッテリーであれば少なくとも数百人民元(日本円で1万円前後)はするでしょうし、相手にとっては持ち運びがしやすい上、ただの鉄の棒や木の棒等の簡単な工具で簡単にカギをこじ開けられるそうなので、アパートやマンションの階下にバッテリーを付けっぱなしで電動自転車を置いておくと翌朝にはバッテリーがもうないなどという憂き目に遭うかもしれません...
先日も電動自転車で自宅に戻った折、階下においてあるお隣さんの電動自転車の様子がなんだかおかしいと思ったら、案の定やられていました... お隣さん曰く「いやカギを二重にしていなかったんでね(元あるカギだけだとこじ開けが可能)」と結構さばさばしていましたが... いや二重にしていても何の保証もないわけで... でその日以来、我が家の電動自転車のバッテリーは毎晩自宅に持ち帰りです... 重さが20kgあるので、買物帰りで買物かごを抱えつつ子供をだっこしバッテリーを持って3階の自宅まで上がるのは正直きついのですが仕方がありません...
そんな折、ある友人が拙宅の玄関横にある変な記号を発見。これってもしかしてもしかすると窃盗団の暗号???と怖くなると共に、中国人の妻が最近になって家のカギが見つからないから落としたのかもしれないと言っていたのを思い出しました... またカギを変えようかどうしようか(前にも別件でカギを変えている)と思案しながらネットで小偸記号大全つまり空き巣のマーキングを検索していると、妻が突然「カギ、あったわ!」。で変な記号の意味を調べたところ...「没銭(金がない家)」って、それはまあその通りだなーと本件は妻と笑って一件落着でした。
いや笑い話で一件落着に正直感謝しています。というのも中国の某観光地に住む友人などは窃盗に遭って、買ったばかりのiPad3プラスお財布プラス2台のスマートフォンをやられてしまいました... 中国・北京においでの皆さんにおかれましては、他の場所より危険は少ないものの、やはりスリと窃盗にはくれぐれもご用心いただきたいと思う次第です...
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ぺきんせいかつ
- IT屋として中国・北京に長期出張中。結果、ライター業や現地コーディネーター業がいつの間にか生業に。現地にいないと分からない中国人視点から見た中国の真相を、日本の皆さんにお届け中。