ウィーンから一番近い温泉地オーバラーの「テルメ・ウィーン」

オーストリアは、温泉大国です。アルプスの方にはバート・ガースタインBad Gasteinなどのスキー&温泉の保養地がある他、ウィーンの近くにも、バーデンBadenやフスラウVoeslauと言った、ローマ時代の歴史的な温泉地も数多くあります。オーストリアにはお勧めの温泉がたくさんありますが、今回はウィーンから一番行きやすい、その名も「テルメ・ウィーン」をご紹介します。

「テルメ・ウィーン」は、ウィーン市内10区にあり、バーデンより更に行きやすいロケーション。温泉保養地オーバラーOberlaaは1974年からありますが、2010年に大幅に改装され、巨大な温泉施設として生まれ変わりました。

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「テルメ・ウィーン」は、広大な敷地に26の披露浴槽と24のサウナ室を持つ、オーストリア最大の温泉施設として、2011年と2014年には、ヨーロッパ健康&温泉賞のベスト温泉部門で金賞を獲得しています。

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「テルメ・ウィーン」入り口ホール

このテルメは、テーマごとにいくつかのエリアに分かれています。「体験の石」エリアは、ファミリーゾーン。温水プールでファミリー連れが目いっぱい楽しめるよう、ウォータースライダーや飛び込み台、遊び場などが充実しています。

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露天風呂(巨大屋外温水プール)も複数あり、内部の浴槽から温水の通路を歩いて、寒さに触れないまま屋外に出ることができます。

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また、静かに温泉を楽しみたい大人のために「静けさの石」エリアもあります。洞窟のようなデザインの薄暗く神秘的な浴槽でのんびりと横になり、ゆっくりと温泉の効用を心行くまで楽しむことができます。

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「子供禁止」の看板の立つエリアは、大人専用でのんびりゆったり。

この施設では、複数の巨大な浴槽の他に、休息用のベッド、ラウンジ、子供用プレイルーム、図書館、映画館まであり、一つの街の様です。

また、別料金ですがサウナエリア、美容エリア、フィットネスエリアも充実しているほか、レストランやカフェも。特に、この温泉保養地の名を冠する有名なカフェ「オーバラー」の本店がありますので、甘いもの好きの方はぜひカフェにも立ち寄ってみてください。

ここで、オーストリアの温泉に入られる方にいくつか注意事項をご紹介しておきます。

①入場料

ここのテルメでは、入り口で登録して、チップ入りの腕輪を受け取り、出る時に清算する仕組みです。サウナなどの別料金エリアに入る場合は、入り口のゲートを通って利用し、後で清算します。タオル、ガウン等はレンタル、購入どちらも可能です。

②更衣室とロッカー

更衣室は男女共同です。ロッカールームに入ると、入り口でもらった自分のロッカーのナンバーを探します。ロッカールーム内には、所々に着替え用のブースがあるので、その中で水着に着替えます。荷物はロッカーに入れ、チップを使ってカギを掛けますが、バスタオルやサンダル等必要なものは温泉の方に持って行きます。

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ロッカールームの様子。右手の少し色が濃くなっている広めの扉を開けると、着替えのブースになっています。

③お湯の温度

日本の温泉よりぬるく、36度くらいの水温の浴槽がほとんどです。日本人の感覚で入ると多少肌寒く感じるくらいですが、1時間ほど入っていると温まってきます。どうしても寒い方は、サウナへどうぞ。

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屋外の浴槽には、屋内からお湯の通路を使って出ます。

④サウナ

オーストリアのサウナは全裸混浴が基本ですが、「テルメ・ウィーン」には男性専用、女性専用、混浴と3種類のサウナがあります。フィニッシュサウナ、スチームサウナ、赤外線サウナなど、様々な種類があります。

定期的に「アウフグス」と呼ばれるプログラムがあり、係の人がサウナの熱せられた石に水を掛け、発生した水蒸気の熱気をタオルなどで掛けてくれます。少し上級者向きですが、熱いサウナ好きの方は体験してみてはいかがでしょうか。

少し日本の入浴習慣とは異なる、オーストリアの温泉ですが、慣れれば心も体ものんびりします。勇気のある方はぜひ温泉だけでなく、独特のサウナ文化も楽しんでみてください。

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ひょろ

オーストリア、ウィーン在住。10年以上暮らしてもまだ新しい発見の連続のウィーンの魅力を、記事執筆、現地調査、ネットショップなどを通じてお届けしています。国際機関勤務を経て、バイリンガル育児の傍ら、ミュージカル観劇が趣味。

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