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多言語アイランド台湾!台湾語とは?
九州ほどの大きさの島にたくさんの民族が住む台湾。新幹線で流れる中国語→台湾語→客家語→英語のアナウンスにも象徴されています。台湾語の国語として使われている中国語は北京語なのですが、中国大陸で使われている北京語とは発音や言い回しが少し異なります。そして文字も大陸では簡体字なのに対して、台湾では繁体字です。
例:実→實、学→學、会→會(前:簡体字、後:繁体字)
それでは台湾語とは一体何なのでしょうか? 「台湾方言」とも言われていますが、中国語(北京語)とはまったく別物で、福建省で生まれた福建語がベースになっています。現在、戦後大陸から渡ってきた外省人の多く住む台湾北部や、若者たちの間では次第に使われる機会の少なくなってきた台湾語ですが、南部の方では年配の方を中心に日常的に使われています。いろいろな民族の住む台湾では、台湾語の他に客家語や原住民語などローカルな言語があり、学校で学ぶ国語(中国語)とローカル語を子供の頃から操っているバイリンガルな人が多いのです。
第二次世界大戦の終了までの50年間、台湾は日本の統治下にありました。その影響で小さい頃日本語を勉強して、流暢に話すことができるお年寄りもいます。また台湾語には当時の名残が残っています。例えば、タクシーの運転手のことを"うんちゃん"と呼んだり、おじさん、おばさん、オートバイやおでんなどなど...。
代々親から子へと、日々の会話を通して受け継がれていく台湾語には、文字がありません。台湾語の発音に近い漢字をあてたり、同じ意味の中国語で、台湾語の発音を付けたりして表現することもありますが、そもそも中国語とは登場場面が違うのです。
例えば、こんにちは。中国語では"ニーハオ"、台湾語では"リーホゥ"と言いますが、台湾語をいつも使う人にとって挨拶と言えば、"ジャッパーボェー?"(ご飯食べた?)の方が自然なのです。また中国語の別れの挨拶"ザイジェン"(再会)も使いません。先に帰るね~といって去っていきます。そう思うと、台湾語というのはお国柄を加えた独立した言語の様な気もしますね。
台湾を訪れる時、中国語(北京語)を使えばなんでも事足りますが、人と仲良くなるきっかけ作りに台湾語を勉強してみるのもおすすめですよ。また、困った時に日本語を使ってみたら意外と通じたり、日本人とわかると懐かしそうに昔の話をしてくれるお年寄りに出会ったりと、言葉とは旅をより思い出深いものにしてくれるものですね。
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ロータス
- ニーハオ!!2007年より台湾在住! 台湾の老街(ラオジエ)での雑貨散策とB級グルメ食べ歩きが得意。 南国のんびり暮らしのブログを発信中。