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80年の歴史を刻む。メキシコのチャプルテペック城
日本人が多く住むメキシコシティ・ポランコ地区のすぐ近くにあるチャプルテペック公園は、日比谷公園の40倍もの敷地面積を誇る巨大な公園です。中には遊園地、動物園、植物園、レストラン、カフェ、そして数多くの博物館が存在しています。
その中の一つが、1934年、スペインの植民地時代に別荘として建てられたチャプルテペック城です。その後、アメリカとの戦争では最後の砦となったり、フランスに侵略された際には皇帝の城となったり、独裁者であったポルフィリオ=ディアス(メキシコ人)の大統領公邸となったり・・・。
チャプルテペック城はメキシコの複雑な歴史と深く関わりを持っているお城なのです。今は国立歴史博物館(MUSEO NACIONAL DE HISTORIA)として観光スポットになっています。
公園内では、チャプルテペック城という看板を探しても見つかりません。博物館という名前で案内表示されているのでそれを頼りに行くと、小さな丘の入り口にたどり着きます。
ここが入口。見上げるとお城が少しだけ見えます。
可愛らしい列車に乗って上ることもできますが、私は歩いて上りました。15分くらいで到着。景色も良いのであっという間でした。
お城はなかなかの広さです!手入れされたお庭があったり、景色の良いテラスがあったり。
オフィス街のレフォルマ通りも一望できます。正面に見える6本の柱はアメリカとの戦争時に、6人の少年が命をかけて国旗を守ったことをたたえたもの。
お城の中にも、英雄として銅像が建てられています。
像の奥に見えるのはチャプルテペック公園の大自然と都会的な街並み。そして奥には山も見えます!大都会でありながら、自然と密接した街だなぁと改めて感じさせられます。日本では高層ビルの合間から山が見えることはほとんどありませんよね。
室内はヨーロッパ調の素敵なデザインになっています。
当時の豪華な家具や装飾品なども展示されています。どれだけ贅沢な暮らしをしていたのかが伝わってきますね。
しかし素晴らしい城の外では貧困にあえぐメキシコ庶民がいたのも事実。博物館には、文字が書けなかった芸術家たちが、絵を通じてさまざまなことを訴えようとした印象深い壁画も多く飾られています。
壁画の前に建つだけで恐ろしい気持ちになるほどの迫力です。このように、時代の流れが分かる展示も多いのでメキシコの歴史を学ぶにも良いスポットだと思います。
帰り道にはチャプルテペック公園を散策するのがおすすめ!至る所で野生のリスにも出会えます。リフレッシュしたい時に私もよく足を運ぶお気に入りスポットです。
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鴨下ゆかり
- メキシコ在住のフリーライター。ヨガインストラクター。 旅行、カフェ巡り、お酒が大好き!