日帰りでも行ける!神の島・久高島を訪ねてみよう|沖縄

沖縄には神の島と呼ばれる離島があることをご存じでしょうか?その名は「久高島」。

琉球開闢の祖とされるアマミキヨが降臨し上陸したと伝わる由緒正しき島で、島そのものが聖地として崇められていることから「神の島」と呼ばれているのです。

そんな久高島には沖縄本島から日帰りで渡ることができます。神の島と呼ばれるような島ですので心構えも必要です。それらを踏まえて行ってみましょう。

目次

久高島への渡り方と滞在時間を考えよう

沖縄離島の神の島と言われる久高島の美しい海

神の島と呼ばれる久高島は沖縄本島東南端にある知念岬の沖合約5kmに浮かぶ離島。残念ながら橋はかかっていないので船に乗らないと行けません。

沖縄離島の久高島へ出航するフェリー

久高島行きの船が出航するのは知念岬から近い南城市の安座間港です。久高島へ向かう際は、まず安座間港を目指しましょう。

久高島行きのフェリー時刻表 

久高島行きの船はフェリーと高速船の2種類があり、それぞれ交互に運航しているような形になっています。フェリーの所要時間は約25分、高速船であれば約15分で久高島へ渡ることができます。

久高島行きフェリー・高速船の料金と乗り方

久高島のフェリーみどりの乗船切符

運賃はフェリーで往復1,300円、高速船で往復1,480円。フェリーで乗船券を購入していた場合、差額を払えば高速船に乗ることもできます。また、高速船で乗船券を購入していてもフェリーに乗ることはできますが、差額の払い戻しはありません。

2026年4月現在で久高島行きの船は1日に6便あり、朝8:00安座間港発のフェリーに乗れば、久高島発最終便17:00の高速船の時間まで日帰りでも半日近くの滞在が可能です。

※運行スケジュールや運賃は変更になる場合があるため、お出かけ前に必ず公式サイト(久高海運)をご確認ください

日帰り滞在の目安とスケジュールの立て方

そこまで長く滞在しないにしても、例えば11:00安座間港発のフェリーに乗り、次に久高島を発つフェリーが14:00なので3時間30分くらいの滞在時間は取ることができます。久高島は自転車があれば2時間ほどで1周できる規模の島ですので、割とゆったりと過ごせると思います。

大半の方は日帰りで目指す久高島ですが、船の時刻表をよく見てどれくらいの滞在時間を取るのかをよく検討してから向かうようにしましょう。那覇空港から安座間港までは車で約50分です。

久高島ってどんな島?渡るのに心構えは?

さて先に渡り方をお伝えしてしまったのですが、そもそも久高島ってどんな島なんでしょう。観光情報を集めようにも、実はあまり大々的なプロモーションがされているわけではありません。

久高島が観光地として大々的に紹介されない理由

世界遺産である斎場御嶽(せーふぁうたき)という大メジャーな観光スポットが近くにあることに加え、そもそも観光客の目に触れすぎないように配慮されている面があるようです。それもそのはず、地元沖縄の人でも久高島は軽々しく行くような島ではない「神の島」だからです。

久高島の美しく澄んだ海

久高島が「神の島」と呼ばれる由来は、琉球開闢の祖であるアマミキヨが降臨・上陸したのがこの島とされているためです。つまり琉球自体のルーツこそがこの島であり、島自体が聖地のような扱いになっていることから「神の島」となっているのです。

今も久高島では年間を通じて多くの祭祀が行われており、その日程によっては観光客が行ってはいけない日や、島の大半が立ち入り制限される日もあります。

まずは行く予定があれば島の行事がないかをチェックしましょう。今も常に祈りが続けられている点こそが神の島たる所以ですし、地元の人も軽々しく行く島ではないという意味もこのあたりにあるのです。

久高島で守るべきルールと島に残る"古き沖縄"の姿

こうした背景があり、過去に一時期大きな観光開発の計画があったものの立ち消えとなっており、島内はリゾートホテルなどの観光施設はなく、古き良き沖縄の暮らしがそのまま残されています。

久高島で守るべきルールが手書きで書いてある

観光客向けに、島から公式にルールが設けられているのも大きなポイントです。もちろん当たり前のことを書かれているルールもありますが、島の動植物やビーチの石や砂、サンゴのかけらなど全ての自然物は持ち帰ってはいけないという点は要確認ポイントです。

そして久高島には祭祀がなかったとしても一般人が立ち入ってはいけない御嶽・聖域があるなど、観光客がイメージする沖縄とはちょっと違う場所であることはおわかりいただけるかと思います。

久高島に着いたらどうする?確認しておくことは?

魂のふるさと久高島へようこその島の案内図

久高島の周囲は8kmほどの小さな離島です。前述のとおり、久高島は観光客向けに開発されていない島なので公共交通機関、タクシーなどはありません。島内を観光するのであればレンタサイクルを使う方がいいでしょう。

久高島のレンタサイクルがたくさん並んでいる

久高島のレンタサイクルのパンフレット、お知らせ

レンタサイクルは通常のママチャリタイプだけでなく、電動アシスト付きもあったりします。また3人乗りの電動トゥクトゥクや4人乗りの電動ゴルフカートのレンタルも可能です。久高島はほとんど高低差がないので普通の自転車を借りても問題はないかと思います。

ゆっくりと島を1周したとしても2時間ほどで戻ってこられるようなロケーションです。そして久高島の集落はフェリーが着いた徳仁港の周辺のみで、少しだけ商店や飲食が可能な店舗もあります。

観光スポットは島全体に点在していますが、基本的にトイレが集落内にしかないので注意が必要です。飲料水の確保や、観光に出かける前のトイレは必ず済ませてから出発するようにしましょう。

五穀発祥の地「イシキ浜」

イシキ浜へ向かう大きな南国の木に囲まれた道

イシキ浜への向かう白い道

集落を過ぎ、島の東海岸沿いを走っていると見えてくるのが「イシキ浜」です。

イシキ浜の立て看板、案内版

ここは久高島でも非常に重要なスポットのひとつ。この浜は遥かニライカナイから五穀の種が入った白いツボが流れ着いたという、五穀発祥伝説の神聖な浜なのです。

モンパノキ、ミズガンビの群生が見られ浜イシキ浜の海岸

モンパノキ、ミズガンビの群生に覆われた海浜植生が見られるこの浜は、波打ち際までゴツゴツしたサンゴの岩礁と、その間を埋めるような真っ白い砂が特徴的な浜です。

イシキ浜の岩場と美しい海

東の方角に面しており、遠くニライカナイを望む浜でもあります。

イシキ浜の岩と海の景色

そもそもニライカナイとはここ沖縄や奄美群島を含む南西諸島で信じられている、東の海の彼方にあるという理想郷のこと。神々が住むところでもあり、生命が生まれるところでもあり、亡くなった人が戻るところともいわれるニライカナイ。

イシキ浜の岩の上にある御先と刻まれた石碑

沖縄の各地には遥か彼方のニライカナイの神々を拝む拝所が遠く東の海を見渡せる浜や海岸の崖上、丘の上などに設けられています。

浜の一角、岩の上には「御先」と書かれた小さな石碑があります。祭祀に使われる場所なのでしょうか。

イシキ浜の砂浜の景色

ニライカナイに一番近いのがここ久高島。ニライカナイからツボが流れ着いたとされるイシキ浜は非常に重要な地であり、琉球国王もここを訪れた際は東の海へ拝礼したと言われています。

イシキ浜の波打ち際に広がる海

美しい浜ではありますが、どこか神秘的な雰囲気もただようイシキ浜なのです。

アマミキヨが降り立ったハビャーン(カベール岬)

アマミキヨが降り立ったハビャーンの景色

南北に細長く伸びる久高島の北端にある岬がカベール岬。地元ではここをハビャーンと呼んでいるようで、こちらも久高島では重要なスポットのひとつです。

ハビャーンまでの大きな木に囲まれた森の道

このハビャーンまでいたる道で「ビロウの杜」と呼ばれるエリアになっており、白砂のまっすぐな道の両脇を沖縄でよく見るヤシ科の植物、ビロウが連なっています。

ハビャーンまでの広い森の道

ビロウの森の中を道が走っていると言った方がよいでしょう。とにかく南国っぽい雰囲気に満ちていて、自転車で走るととても気持ちのよい道です。

ハビャーンへの道のり、クバが左右にある白い道

ビロウは沖縄ではクバとも呼ばれており、天の神様がビロウを伝って地上に降りてくると言われ、神木のような扱いです。そのため御嶽や拝所ではよくビロウの木を目にしますし、神事にもビロウの葉が使われることが多かったりします。

他にも葉っぱは生活で使うさまざまな道具に、幹は家を作る材料などにも使われてきたことから、ビロウは沖縄の人の生活に密着した木といえます。

島の最北端ハビャーンの岩に波がうつ景色

ビロウの杜を走り抜ければ、島の最北端ハビャーンに到着します。

岩場と海の景色

岩場から真っ青な海が広がる

琉球創生の祖、アマミキヨが降臨または上陸して、ここからアマミキヨが沖縄の国造りを始めたといわれる聖地です。

岩場に波がうちつけらえる綺麗な海

東シナ海の海を見渡せる絶景スポットですが、今も祭祀が行われる地であり、久高島の重要なスポットのひとつです。

立ち入り禁止の聖地、フボー御嶽(クボー御嶽)

フボー御嶽の入り口のみどりで囲まれた景色

神の島、久高島のフボー御嶽の案内版

神の島、久高島でも最高の聖地とされている、フボー御嶽(クボー御嶽とも)です。

立入禁止のご協力のお願いの看板

ここに関しては一般人の立ち入りは禁止で、入口から中の様子を伺うだけとなります。

フボー御嶽の木に囲まれた入り口

前述のハビャーンに降り立ったアマミキヨは棒で島の大きさを計ったところ、久高島が思ったよりも小さかったため、沖縄本島へ移っていったそうです。そして国造りの拠点として七つの御嶽を作ったと言われています。

琉球開闢七御嶽のアマミキヨにまつわる御嶽群は、琉球王朝時代から重要な拝所になりました。

七つの御嶽は沖縄本島南部に集中しており、特に久高島を含む南城市には四つの御嶽が固まっています。

自然に囲まれた斎場御嶽の石碑 

二つの巨大な岩が重なる三庫理

三庫理を目の前にしてちょうど左手に海が見える森

その中には世界遺産で有名な斎場御嶽も含まれています。斎場御嶽の象徴的な神域である、二つの巨大な岩が重なる三庫理(さんぐーい)はよく旅行雑誌に掲載される有名スポットです。三庫理を目の前にしてちょうど左手に海が見えており、その海には久高島が真正面に見えるのです。

三庫理へと続く道の途中にある久高島の遙拝所

三庫理へと続く道の途中にも久高島の遙拝所がわざわざ設けられており、久高島が特別な存在であることがひとめで分かると思います。

三庫理へと続く道の途中にも久高島の遙拝所から先に海がみえる

久高島にも七御嶽の一つがあり、それこそがフボー御嶽なのです。内部の見取り図などで紹介されていますが、円形の広場があり、そこでは12年に1度行われていた、沖縄屈指の神事「イザイホー」の舞台としても知られています(現在は後継者不足などにより途絶えています)。

そのほかの散策スポットなど

久高島の散策スポットの案内図

さて、こじんまりとした久高島ですが、観光地化している島ではないため基本的に自転車で周遊するような流れになろうかと思います。ここまでご紹介した以外で島に点在しているスポットをご紹介しておきます。

森の中のたつ巨大なガジュマルの木

まずはイシキ浜からハビャーンに続く道の途中にある、巨大なガジュマルの木です。特に名前が付けられているわけではありませんが、あまりの迫力に立ち止まってしまうこと間違いなし。

かなりの樹齢を重ねているであろう巨大なガジュマルからは多くの気根が垂れ下がっており、神秘的な雰囲気が漂っています。

路にヤグルガーの立て看板がたっている

島の西海岸沿い、集落に近いエリアにヤグルガーと呼ばれるスポットがあります。沖縄の言葉で「ガー」とは井戸や湧き水を意味しています。

森からヤグルガーに向かう道のり

階段から真っ青な海が見える絶景

ヤグルガーの岩場のスポット

特に説明は書かれていませんが、このヤグルガーは聖なる泉とされていて、久高島開闢の伝説にも登場しています。前述のイシキ浜が五穀発祥の地ということはお伝えしましたが、種の入った白い壺を拾えたのはこのヤグルガーで身を清めたら手にすることが出来たという伝説だったのです。

今も祭祀の時には神人たちが禊をする場となっています。湧き水自体は岩の間に控え目な感じに溜まっているような感じです。

海を目の前にして車両立入禁止の看板

海への階段、海を見下ろせる

岩の間からヤグルガー、湧き水がわいている

ヤグルガーからさらに集落寄りの海岸沿いにはミガーと呼ばれる湧き水スポットもあります。沖縄、とくに離島となると生活水の確保は大きな問題です。

標高もない島ですので川もありませんし、昔はこうした湧き水が貴重な生活用水だったのです。今もこうした水場を大切にしていることを訪れればよく分かります。

湧き水スポットはいずれも海岸沿いの崖下にあり、そこへ向かう際の海の美しさが際立っているので見逃さないでください。

沖縄離島の神の島、久高島の美しい海

久高島には離島ならではの美しいビーチが点在しており、ついつい泳ぎたくなってしまいますよね。しかしここは神の島、浜自体が信仰の対象になっているため、どこでも泳いでいいというわけではありません。

そもそも観光客がマリンレジャーを楽しむような趣旨の島ではないのです。とはいうものの、唯一泳ぐことが許されている浜があります。それが港の近くにあるメーギ浜です。

こじんまりとした波穏やかなビーチですが、ここだけは泳いでも大丈夫。しかしながらビーチの監視員やクラゲよけのネットなどもありませんので、すべて自己責任の上での遊泳が原則となっているのでご留意を。

まとめ

神の島といわれる久高島は観光客が思うような沖縄ではないかもしれません。しかし、沖縄の人たちにとってはとても重要な島であり、特別な島になります。くれぐれも訪ねる時の心構えだけはお忘れなきように!

久高島

  • 所在地:沖縄県知念久高 久高島
  • アクセス:安座間港からフェリー約25分、高速船約15分、那覇空港から安座間港まで車で約50分
  • 公式サイト:久高のシマ時間 

※記載の情報は2026年4月現在のものです。最新情報は公式サイトをご覧ください。

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