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オープンジョーとは何のこと? 利用するメリットや買い方ガイド

オープンジョーは、「行きと帰りの空港をあえて変える」ことで旅のプランに柔軟性を持たせられる航空券の買い方です。旅行上級者がよく実践している購入方法でもあります。
たとえば日本からパリに飛び、帰りはローマから日本へ戻るような旅程なら、パリ~ローマ間は列車や別便で移動しつつ、ヨーロッパを横断するように楽しめます。
この記事では、オープンジョーの基本的な仕組みや周遊航空券・ストップオーバーとの違い、利用するメリット、JALやANAを例にした買い方、さらに具体的な旅程例までをわかりやすく解説します。
目次
オープンジョーとは
海外旅行の計画を立てていると、「往復航空券」以外に、さまざまなチケットの組み方があることに気づきます。オープンジョーはその1つで、海外の複数都市を効率よく巡りたい人にぴったりの仕組みです。
オープンジョーの定義
オープンジョーとは、往復・周遊航空券のうち、「往路と復路の発着地のいずれか、あるいは両方が異なる地点になる」行程を一枚の航空券としてまとめたものを指します。
英語では「Open Jaw」となり、訳すと「開いた顎」という意味になります。ルートを線で結ぶと、V字型に口を開けたような顎の形に見えることから、この名前が付いています。
具体的に説明すると、
- 行き:A空港→B空港
- 帰り:C空港→A空港
のように、BとCの間は鉄道やバスなどを使って自分で移動し、A→BとC→Aの飛行機での移動だけを一枚の航空券としてまとめるのが、代表的な例です。
オープンジョーではない例
一見、オープンジョーに見えても、実は当てはまらないケースもあります。
たとえば、
・東京→パリ(→リヨン→パリ)→東京
途中で鉄道を使って別の都市に行ったとしても、航空券が単純往復ならオープンジョーではありません。この場合は一般的な往復航空券に分類されます。
・東京→パリ→ロンドン→東京
すべての都市間を飛行機で移動し、その航空券がセットになっている場合は「周遊航空券」と呼びます。一方、オープンジョーは『パリからロンドンへは自力で移動する』というように、行程の一部に飛行機に乗らない区間があるものを指します。
シングル・オープンジョーとダブル・オープンジョー
オープンジョーには大きく分けて、「シングル・オープンジョー」と「ダブル・オープンジョー」の2種類があります。
- シングル・オープンジョー
往路と復路の発着地のうち、どちらか片方だけが異なる組み合わせです。
例:成田→パリ/ローマ→成田(行きの到着地と帰りの出発地が違う)
- ダブル・オープンジョー
往路・復路の発着地が双方とも異なっている組み合わせです。
例:東京→パリ/ローマ→大阪(行きと帰りで日本側もヨーロッパ側も別の空港)
ただし、ダブル・オープンジョーは航空会社や運賃の種類によって、利用できる地域や距離にルールが設けられていることがあるので注意しましょう。
オープンジョーのメリット
オープンジョーの魅力は、「移動のムダを省きながら、訪れたい都市を効率よく回れる」ことにあります。複数の都市を旅したい人にとっては、時間と体力、お金のバランスを取りやすい選択肢になるはずです。
まず大きいのが、「同じ場所に戻る必要がない」という点です。 例えば、パリからローマへ移動したあとまたパリに戻ってから日本に帰国するより、ローマからそのまま帰国できた方が当然ながら移動時間も交通費も抑えられます。
ヨーロッパなどでは、都市間を鉄道やLCCで移動しやすいため、「行きはパリ、帰りはローマ」のような組み方ができればとても合理的です。
また、「周遊航空券ほど複雑なルートは組まないけれど、2~3都市は回りたい」というときにもオープンジョーは向いています。訪問都市を絞ることで、1都市あたりの滞在時間をしっかり確保しつつ、往復航空券より自由度の高い旅ができます。
まとめると、オープンジョーは移動に時間をかけるより、「少しの移動でじっくり滞在したい」というタイプの旅行者と相性がいい航空券の買い方です。
他の航空券との違い
オープンジョーに似た言葉として「周遊航空券」や「ストップオーバー」があります。これらはそれぞれ少しずつ仕組みや使いどころが違います。ここを押さえておくと、自分の旅行に合った買い方がしやすくなります。
オープンジョーと周遊航空券の違い
周遊航空券は、複数の都市を「すべて飛行機でつなぐ」場合に利用する買い方です。
- A→B→C→A
のように、各区間がすべて航空券の一部として組み込まれています。
一方、オープンジョーは、その中の一部分をあえて「飛行機以外の移動」に開けておく形です。
- A→B(飛行機)/B→C(鉄道など)/C→A(飛行機)
というように、「地上移動」を含めることが前提になります。
周遊航空券は飛行機の区間が増えるぶん便利な一方で、運賃が高くなったり、ルールが複雑になりがちです。
オープンジョーは「飛行機+自分で手配する移動」を組み合わせることで、費用を抑えたり、自分好みのルートを作りやすいという特徴があります。
オープンジョーとストップオーバーの違い
ストップオーバー(途中降機)は、長距離路線の途中にある都市で、24時間以上の滞在を入れることを指します。
例えば、
- 日本→ドバイ→ヨーロッパ
というフライトで、ドバイに数日滞在してから次の都市へ向かうようなケースです。
ストップオーバーでは、基本的に「出発地」と「最終目的地」は行きも帰りも同じままで、その途中にある都市で24時間以上の"長めの乗り継ぎ"を入れるイメージです。
それに対し、オープンジョーは「行きと帰りの空港そのものを変える」仕組みなので、「寄り道」ではなく「行き先を分ける」イメージに近いといえます。
ストップオーバーについて詳しくは、こちらの記事もご確認ください。
>>ストップオーバーとは何のこと? その意味や上手な使い方について解説
オープンジョーを活用した旅程の例
具体的なルートを考えてみると、オープンジョーがどんな旅に向いているのかがわかりやすくなります。ここでは3つの例を見ていきましょう。
1. 東京→パリ→ローマ→東京
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- 行き:東京→パリ(飛行機)
- 地上移動:パリ→ローマ(鉄道やLCC)
- 帰り:ローマ→東京(飛行機)
という組み方です。
この場合、航空券としては「東京→パリ」と「ローマ→東京」が一枚のオープンジョー往復にまとまり、パリ~ローマ間は別手配になります。
パリでは美術館や街歩きを数日楽しみ、その後イタリアへ移動して、ローマで歴史的な遺跡巡りやグルメを堪能する...という流れが自然に作れます。戻りのために再びパリに戻る必要がないので、移動のムダが少ないのがポイントです。
2. 東京→ドイツ→ベルギー→オランダ→東京
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ヨーロッパの鉄道網を生かした、やや長めの旅の例です。
- 行き:東京→フランクフルト(またはミュンヘンなどドイツの主要空港)
- 地上移動:ドイツ→ベルギー→オランダ(鉄道で北上)
- 帰り:アムステルダム→東京
というオープンジョーの組み方です。
ドイツでは古城やビールを楽しみ、ベルギーではチョコレートや街並み、オランダでは運河の街歩きや美術館を楽しむなど、少しずつ文化の異なる国を、列車でゆっくり味わう旅になります。
この場合も、日本からは往路がドイツ、復路がオランダとなるため、ドイツに戻らずに旅を終えられるのが利点です。
3. 福岡→釜山→ソウル→東京
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近場の韓国でも、オープンジョーを活用できます。往路・復路の発着地が双方とも異なる、ダブル・オープンジョーです。
- 行き:福岡→釜山(飛行機)
- 地上移動:釜山→ソウル(KTXなどの高速鉄道)
- 帰り:ソウル→東京(飛行機)
まず釜山で海辺の街の雰囲気や市場を楽しみ、その後ソウルへ移動してショッピングやグルメ、エステなどを満喫することができます。韓国は都市間の移動が比較的短時間ですむので、初めてのオープンジョー体験にも向いたエリアです。
オープンジョーの航空券の買い方
実際にオープンジョーを利用するには、航空会社や予約サイトの「複数都市」「周遊」「オープンジョー」などのメニューから検索するのが基本です。
JALやANAの国際線予約画面には、「オープンジョー」という名前の独立したメニューはありませんが、代わりに「複数都市」や「周遊」といった項目を選択することで、オープンジョーの行程を検索・予約できます。
- JALの場合
予約トップ画面の「国際線」タブから、「複数都市(周遊・オープンジョーなど)」を選択します。
- ANAの場合
検索条件の設定画面で、「複数都市」というボタンをクリック(またはタップ)します。
これらを選択すると、行き(第1区間)は「東京→パリ」、帰り(第2区間)は「ローマ→東京」といったように、空港を個別に指定して検索できるようになります。
同じエリア内の都市同士であれば、行きと帰りの空港が違っていても一枚の特典航空券としてまとめられる場合があるので、予約の際に確認してみてください。とくにヨーロッパのように都市間移動がしやすい地域では、オープンジョーを活用しやすいはずです。
ただし、
- 距離やエリアに制限がある(例:行きの到着地と帰りの出発地が同じ大陸内でないと1枚にできないなど、航空会社ごとのルールがあります)
- 使用できる運賃種別やマイルのルールも要確認
- 途中の地上移動区間は自分で別途手配が必要
と、上記3点は注意が必要です。
具体的な条件は航空会社やチケットの種類によって異なるので、予約画面や利用規約でしっかりと確認し、不明な点は問い合わせ窓口で確認しながら手配するのが安心です。
オープンジョーに関するQ&A
最後に、オープンジョーを検討するときによく出てくる疑問に答えていきましょう。
LCCでもオープンジョーはできる?
LCC(格安航空会社)の多くは、一般的な意味での「一枚のオープンジョー往復航空券」という形はあまり採用していません。
その代わり、「片道航空券を組み合わせて、結果的にオープンジョーのような行程を作る」という発想になります。
たとえば、LCCで「東京→パリ」の片道と「ローマ→東京」の片道を別々に買い、パリ~ローマは鉄道で移動する、といった組み方です。
一枚のチケットではない分、乗り継ぎトラブルなどは自分で対応する必要がありますが、価格面ではメリットを得られやすくなります。
国内線でもオープンジョーは可能?
国内線でも、条件次第でオープンジョーと同じ考え方の旅程を組むことは可能です。ANAのマイル特典航空券などでは、国内線区間でのオープンジョーを認めている例があります。
たとえば、「東京→札幌/函館→東京」のように、北海道内を鉄道やバスで移動しつつ、行きは札幌、帰りは函館から飛ぶといったケースです。
有償航空券でも、「複数都市」検索を使うことで、出発地・到着地が異なる往復を組める場合がありますが、すべての運賃で自由にできるわけではありません。
「国内でオープンジョーをしたい」と思った場合は、まずは希望する航空会社のサイトで複数都市検索を試し、ルールや運賃条件を確認してみましょう。
オープンジョーを利用してみよう!
オープンジョーは、「行きと帰りの空港を変える」というシンプルな工夫で、旅程のムダを減らし、複数都市を効率よく楽しめる便利な仕組みです。
周遊航空券やストップオーバーと上手に使い分ければ、時間や予算、行きたい場所に合わせた「自分だけのルート」をデザインしやすくなります。機会があったらぜひ検討してみてください。
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