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スペインで黒トリュフを楽しみに行きたい2つの町

世界三大珍味のひとつに数えられているトリュフ。日本ではあまり知られていないかもしれませんが、スペインはフランスやイタリアと肩を並べる黒トリュフの生産国です。
シーズンは11月下旬から3月。産地では黒トリュフに関するイベントを開いたり、レストランが特別メニューを提供したりしています。今回は黒トリュフの産地であり、観光も楽しめる2つの町をご紹介します。
目次
黒トリュフ生産が盛んなテルエル県
スペインでもっとも黒トリュフの生産量が多いのは、アラゴン州のテルエル県です。特にその中心になっているのがサリオンという町で、FITRUFという国際トリュフ見本市も開かれています。
サリオンの辺りは標高が約1000mと高く、石灰質でアルカリ性かつ水はけのよい土壌で、夏は乾燥して冬は寒さが厳しく、黒トリュフが好む条件なのです。昔から黒トリュフは自生していましたが、現在では栽培技術が進み生産量が大幅にアップしました。
テルエル県の県都テルエルのレストランでもシーズン中には期間限定の黒トリュフメニューを楽しむことができますが、テルエルについては11月に当サイトで書いたばかりなのでご覧ください。
ここでは敢えてテルエル県外の町を紹介したいと思います。
歴史を感じる天空の町モレージャ
まずはモレージャ。モレージャはアラゴン州との州境に近いバレンシア州内陸部に位置する歴史ある小さな町です。山間の天空の町として、またスペインでもっとも美しい町のひとつとしても知られています。
山の上部が城壁に囲まれた町になっていて、頂上にはお城がそびえ立つ、なんともフォトジェニックなのです。
城壁の中に足を踏み入れて旧市街を散策すると、そこここに中世の面影が見て取れます。お土産屋さんや飲食店が並ぶメインストリートは一部屋根付きの柱廊歩道になっていて趣あり。
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<黒トリュフを使った贅沢でおいしい一品>
モレージャ周辺でも黒トリュフが採れるので、この辺りのレストランでシーズン中は黒トリュフづくしのコースを堪能することができます。
モレージャ
見どころはサンタ・マリア教会や難攻不落と言われた城跡
モレージャでぜひ訪れたいのは、サンタ・マリア教会です。13世紀から16世紀に建てられたゴシック様式で、教会内の彫り細工などに目を奪われます。私は、山間のこんな小さな町に立派な教会があるんだ!と驚きました。
なんでも昔はバレンシア王国内で重要な町だったそうです。お城は正確には要塞跡なのですが、上まで登るとモレージャの町やそれを囲む山々を望むことができます。ちなみに、19世紀初頭のスペイン独立戦争時には、ナポレオン軍の攻撃に長らく耐え抜いた難航不落の要塞だったそうですよ。
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<お城へと続く道。ここまで来たらもう一息>
モレージャの問題は交通の便はよくないことでしょうか。公共の交通機関を利用する場合は、カステジョンから平日のみバスが1日2便運行しています。
所要時間は約2時間。またビナロスからは月火水のみ1日1便の運行です。ペニスコラと組み合わせたい方はこちらが便利かも。詳しくはバス会社のサイトをご覧ください。
ロマネスク建築と黒トリュフでソリアを楽しむ
次にご紹介したいのがソリアです。ソリアはカスティーヤ・イ・レオン州のもっとも東に位置し、アラゴン州に隣接する県です。なんとEUでも有数の人口密度が低い地域で、県都ソリアも人口はたったの4万人。ここでも近年は黒トリュフの栽培が盛んで、黒トリュフツーリズムにも力を入れています。
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<夜にはライトアップされるサント・ドミンゴ教会>
ソリアの見どころはといえば、ロマネスク建築。この建築様式は10世紀末~12世紀にかけてのものなので、この時期にまだイスラム勢力下にあった地域では見られません。よってスペイン北部に集中しています。
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<回廊跡が美しいサン・フアン・デ・ドゥエロ修道院>
市内にはファザードがすばらしいサント・ドミンゴ教会やサン・フアン・デ・ラバネラ教会、サン・フアン・デ・ドゥエロ修道院などでロマネスク様式を目にすることができます。
黒トリュフづくしのコースに舌鼓
ソリアの町でもシーズン中は黒トリュフ関連のイベントが開かれ、レストランでは黒トリュフづくしのコースが提供されます。日本では高価なイメージがある黒トリュフも生産地で食べるとそこまで高くないので、舌鼓を打ついい機会だと思います。私は過去に2度ほど黒トリュフづくしのコースをいただきましたが、80ユーロ前後でした。
ソリアはマドリードからバスで2時間半の距離。少々ハードではありますがマドリード滞在中にランチを食べに日帰りで行くことも可能です。治安も良く、こじんまりとしていて散策しやすい上、歴史を感じる雰囲気ある町なのでおすすめです。
なお、私は毎年11月頃に開かれるバレンシアのグルメ食品見本市で生産者さんから直接シーズン初めの小さな黒トリュフを買い、シンプルに目玉焼きやカルボナーラにふんだんに使ってささやかな贅沢を楽しんでいます。
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<黒トリュフの簡単な食べ方。チーズとオリーブオイルと一緒に>
黒トリュフのシーズン中にスペインにお越しの方は、ぜひ産地で黒トリュフ料理をお楽しみくださいね。
ソリア
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田川敬子(Keiko Tagawa)
- 1996年スペインにひとめぼれ。以後何度も渡西し、2002年春に夢がかなってスペインで日系企業に就職。その後現地企業を経て、現在はオリーブオイルソムリエ/テイスターやライターとして活動中。




























