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フランス最北の港町ダンケルクの熱い魅力

<TOP画像:熱いダンケルクのカーニバル!© P. Lemaire>
フランスを取り囲む海はいくつかご存じでしょうか?答えは4つ。南から地中海、大西洋、英仏海峡、北海です。その名の通り北海は欧州の北方の国々、ノルウェーやデンマーク、オランダ、ドイツ、イギリスなどが面する海ですが、フランスもカレ以北ベルギー国境までの約50kmは北海に面しているのです。フランスから見れば最北のこの海岸沿いにダンケルクの町があります。
今日はこのダンケルクの魅力をご紹介しましょう。
目次
- ダンケルクの意味は「砂丘の教会」
- 映画『ダンケルク』が取り上げたダイナモ作戦
- ダンケルク中心地の見どころ
- (1)鐘楼
- (2)聖エロワ教会
- (3)ダンケルク市庁舎
- (4)ルグナーの塔
- バスは誰でも無料
- これを語らずには終われないダンケルクのカーニバル
- 参加するなら派手派手しい仮装を!
ダンケルクの意味は「砂丘の教会」
ダンケルクの名が初めて文献に登場したのは1067年のことですが、おそらく紀元800年頃から漁師がこの地に住み着き始めたのではないかと言われています。
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<ダンケルクの町と海 ©KanmuriYuki>
フランスの海岸沿いには砂丘のあるところが多いのですが、ダンケルクの周辺も例外ではありません。実は、ダンケルクという町の名前は、「砂丘の中の教会」という意味から来ています。
港町ダンケルクは、歴史の中で幾度となく所有者を変えてきました。フランドル伯領から、スペイン領ネーデルラント、イギリス、フランスと、行ったり来たりを繰り返し、最終的にフランス領に落ち着いたのは1662年のことです。
映画『ダンケルク』が取り上げたダイナモ作戦
ずっと時代を下り1940年、第二次世界大戦初期には、ダンケルクは、ドイツ軍に追い詰められた英仏軍を脱出させるダイナモ作戦の舞台となりました。陸地には退却できる場所がなく、ドイツ軍の攻撃の中、約一週間かけてありとあらゆる船舶を用い、33万8千人の兵士をイギリスへと脱出させたのです。
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<ダイナモ作戦の跡地に立つ説明 ©KanmuriYuki>
ダイナモ作戦については、多くの映像化が成されていますが、そのうち最も新しいのは、2017年に公開されたクリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』です。第90回アカデミー賞では、編集賞、録音賞、音響演習賞を受賞しています。
ダンケルクには、ダイナモ作戦についての博物館もあります。戦史に興味のある方に特におすすめです。
ダンケルク1940 ダイナモ作戦博物館
- 所在地:Courtines du Bastion, 32 rue des chantiers de France, 59140 Dunkerque
- 電話:+33 (0)3 74 06 02 81
- 開館時間:10:00~18:00(入場17:00迄)
- 休館日:12月24、25,31日、1月1日、2026年1月5日~2月7日
- 料金:大人8ユーロ、2人なら15ユーロ、学生・12~18歳は5ユーロ、大人同伴 12歳未満無料
- 公式サイト:ダイナモ作戦博物館
ダンケルク中心地の見どころ
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<ハーバーでもあるダンケルク ©KanmuriYuki>
第二次世界大戦時の爆撃被害は大きく、ダンケルクの町は大部分破壊されてしまいました。それでも町の中心には、修理改修され見るに値する建築物が複数あります。
(1)鐘楼
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<鐘楼に吊るされたカリヨンの鐘 ©KanmuriYuki>
まずは、ユネスコの世界遺産にも登録されている15世紀の鐘楼に上ってみましょう。58メートルの高さからダンケルクの町を一望できる鐘楼です。15分毎に音楽を奏でる鐘、カリヨンが吊るされた場所まではエレベータで移動できますが、屋上までは65段の階段を上る必要があります。
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<左に鐘楼、右に聖エロワ教会 、奥には市庁舎 ©KanmuriYuki>
カリヨンの音は近くで聞くとかなり大きくて驚くので、鳴る時間には少し離れておくことをおすすめします。
ダンケルクのサンテロワ鐘楼
- 所在地:Rue de l'Amiral Ronarc'h, 59140 Dunkerque
- 電話:+33 (0)3 28 26 27 28
- 料金:大人5ユーロ、7~18歳は3.5ユーロ
- 公式サイト:サンテロワ鐘楼
※開館時間・休館日は公式サイトで要確認
(2)聖エロワ教会
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<鐘楼から見る聖エロワ教会 ©KanmuriYuki>
クレマンソー通りを挟んで鐘楼の向かいには聖エロワ教会が建っています。実は、上述の鐘楼はもともとこの聖エロワ教会の一部でした。
聖エロワ教会は、第二次世界大戦で大半が損壊しましたが、ファサードと壁の一部は破壊を免れました。今あるのは、2001年から2006年にかけて修復された姿ですが、壁には弾痕がそのまま残っています。
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<鐘楼から見下ろすジャン・バール広場 ©KanmuriYuki>
またこの聖エロワ教会には、ダンケルク出身の17世紀の海の英雄、ジャン・バールが埋葬されています。教会のすぐそばにあるジャン・バール広場にはジャン・バール像も見られます。
聖エロワ教会
- 所在地:2 rue Clemenceau, 59140 Dunkerque
- 電話:+33 (0)3 28 66 56 59
- 開館時間・定休日:公式サイトで要確認
- 入館料:無料
- 公式サイト:聖エロワ教会
(3)ダンケルク市庁舎
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<ダンケルク市庁舎のステンドグラスにもジャン・バール ©KanmuriYuki>
鐘楼から海の方向へ数分歩いたところにある赤煉瓦の美しい建物は、ダンケルクの市庁舎で、こちらもユネスコの世界遺産に指定されています。設計者はルイ=マリー・コルドニエ。中に入って最初に目につくステンドグラスには、上述のジャン・バールが1694年にテクセルの戦いから凱旋した時の様子が描かれています。
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<ダンケルク市庁舎外観 ©KanmuriYuki>
ダンケルク市庁舎は観光施設ではありませんが、後述するダンケルクのカーニバルでは中心的な役割を果たします。というのも、市庁舎の塔のバルコニーから燻製ニシンを投げる伝統があるのです。その量は合計数百キロだとか。
ダンケルク市庁舎
- 所在地:Place Charles Valentin, 59140 Dunkerque
(4)ルグナーの塔
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<ルグナーの塔 ©KanmuriYuki>
市庁舎から更に海の方へと5分ほど歩くと、魚市場が開かれるマンク広場の向こうに、これまた高い塔が見えます。これは15世紀に建てられたルグナーの塔です。とはいえ、当時のまま残るのは一階部分だけで、その他は歴史の中で増改築されてきました。
今はない城の塔として使われたこともあれば、灯台として用いられた時代もあったものです。1993年にはフランスの歴史的建築物に指定されています。通常、中は見学できません。
ルグナーの塔
- 所在地:Place du Minck, 59140 Dunkerque
バスは誰でも無料
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<マロ・レ・バンの砂浜とプロムナード ©KanmuriYuki>
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<無料バス ©KanmuriYuki>
ダンケルクの公共交通はバスですが、どの路線も無料です。もし天気と時間が許せば、ぜひ隣接するマロ・レ・バンの砂浜にも立ち寄りたいものです。広い砂浜に沿って長いプロムナードが続き、レストランや喫茶店が立ち並びます。暑い季節にもなれば、アイスクリームやゴーフルを食べながらそぞろ歩くのも楽しい過ごし方です。
マロ・レ・バンの砂浜
これを語らずには終われないダンケルクのカーニバル
お祭り好き必見のイベントは、なんといってもカーニバルです。ダンケルクのカーニバルは17世紀から続く伝統的なもの!その起源は、遠くアイスランド沖までタラ漁に出かける漁師たちをねぎらって船主が開いた祭りだと言われています。
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<市庁舎から投げられるニシンを掴もうと集まった人々© P. Lemaire>
通常キリスト教でいうカーニバルは、復活祭に先立つ四旬節と呼ばれる節制期間の前に開かれるお祭りなのですが、ダンケルクのカーニバルは、そういう起こりのせいか、もっと長い期間ほぼ3か月もの間、毎週末ダンケルク周辺のどこかの町で催され続け、最高潮の時期は更に頻繁にあちこちでパーティ三昧となるのです。
参加するなら派手派手しい仮装を!
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<鮮やかな仮装の人波© P. Lemaire>
ダンケルクのカーニバルに行く人の多くは仮装しています。顔に目立つ色を塗りたくったり、派手な衣装を着たり。お揃いの仮装がある団体も多く、よく知る人には、どのグループに属しているか装いを見れば一目瞭然だとか。
個人の仮装で一番スタンダードなのは、男性によるドラッグクイーンばりの女装です。実際、この時期になると、ダンケルク行きの電車が出る駅では、思わず振り返りたくなるような人を見かけることも少なくありません。
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<市庁舎によじ登りニシン投げを待つ人々© P. Lemaire>
ダンケルク市内で祭りが行われる日には、上述したように市庁舎の上からニシンがふるまわれます。想像がつかないかもしれませんが、この静かな町に数万人が集まるのです。
ホールなどで行われる催しではチケットが必要ですが、町の雰囲気を味わうのはもちろん無料。2026年も1月から3月までどこかしらでカーニバルが開かれているはずです。お祭り好きな方は是非どうぞ。ただし、宿泊先の手配はお早めに。
- ダンケルク観光局公式サイト:カーニバルサイト
※執筆時現在、2026年は日程は未定、公式サイトでご確認ください。
(冠ゆき)
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冠ゆき
- 山田流箏曲名取。1994年より海外在住。多様な文化に囲まれることで培った視点を生かして、フランスと世界のあれこれを日本に紹介中。




























