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メキシコのスイーツ案内!甘いだけじゃない"ローカル菓子"の魅力

メキシコのお菓子と聞いて、どのようなイメージが浮かぶでしょうか。カラフルで派手な色? 胸やけするほど甘いもの?
メキシコのお菓子はそれだけではありません。日本人の口にも合うものがたくさんあり、土地によって特色があるのでバライティも豊か。
今回は海沿いのユカタン半島から首都メキシコシティ、観光客に屈指の人気を誇るオアハカまで、メキシコ各地で味わえる甘味をご紹介します。
目次
- まずはこれ!メキシコ定番おやつのチュロス(メキシコシティ)
- 地元民に愛されるアイスクリーム(メキシコシティ)
- 国民的パン、コンチャ(メキシコシティ)
- 街歩きの疲れを吹っ飛ばす、チリの爽やかシャーベット(メキシコ全土)
- やさしい味わいに包まれるホットチョコレート(オアハカ)
- カリブ海を感じるストリートスナック(ユカタン半島)
- さいごに
まずはこれ!メキシコ定番おやつのチュロス(メキシコシティ)
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<メキシコシティの街>
首都メキシコシティに複数店舗を構える「EL MORO(エル・モロ)」は1935年開業のチュロスの老舗。
メキシコでは夕食後にチュロスを楽しむ人が多く、本店は24時間営業。週末の夜には行列ができるほど大人気です。
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<シナモンたっぷりのチュロス>
外はさくさく、中はふかした芋のようなホクホク感。軽やかに食べられて、小腹を満たしたいときにぴったりです。
メキシコではチョコラテ(スペイン語でココア)と一緒に楽しむのが主流。チュロスは甘さ控えめなので、甘党の人はチュロス×チョコラテのコンビネーションを試してみてはいかがでしょうか。
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<アイスコーヒーやカフェラテなどドリンクメニューも充実>
メキシコらしいドリンクを味わうなら、マサパンを使ったラテもおすすめです。マサパンはピーナッツを使ったメキシコの伝統菓子。スーパーやキオスクなどで販売されています。
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<バラのパッケージが特徴的なマサパン>
マサパンはそのまま食べてもおいしいのですが、単体だとかなり甘いので、筆者はラテでいただくほうが好きでした。ピーナッツの脂質たっぷりでカロリーは気になりますが、その背徳感も相まって満足度の高いお味です。
Churreria El Moro Centro
- 所在地:Eje Central Lázaro Cárdenas 42, Centro Histórico de la Cdad. de México, Centro, Cuauhtémoc, 06000 Ciudad de México, CDMX
- 営業時間:24時間営業(祝日は変更の可能性あり)
※メキシコシティ内に複数店舗があります。Googleマップで「EL MORO」と検索して近くの店舗を探してみてください。
※店舗によって営業時間は異なります。
地元民に愛されるアイスクリーム(メキシコシティ)
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<アイスクリームショップの外観>
「NEVERIA ROXY(ネベリア・ロキシー)」は1946年創業のアイスクリーム店。ポップな配色と、どこか懐かしいレトロな店内が特徴的です。
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<フレーバーは30以上!>
滞在中に何度か訪れていくつかの味を試しましたが、お気に入りはチョコレート。老舗らしいシンプルな味わいで、手作りの素朴さがあります。口当たりは濃厚でねっとり、チョコレート特有のリッチさも感じられます。
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<もっちりとした見た目も可愛いです>
印象的だったのは客層。次々にお客さんがやって来て、みんな自分のお気に入りがあるのか迷いなく注文。受け取ると席には座らず、食べながら店を去っていきます。
訪れる人は近所に住んでいそうなエプロン姿の女性や、スーツの会社員らしき人ばかり。きっとこのお店は、忙しい日々の中にあるちょっとした休憩スポットなのでしょう。手慣れた所作が、まさに"地元に根づく店"という印象でした。
Nevería Roxy - Tamaulipas
- 所在地:Av. Tamaulipas 161, Colonia Condesa, Cuauhtémoc, 06140 Ciudad de México, CDMX, メキシコ
- 電話:+52 55 5256 1854
- 営業時間:11:00〜20:00
※メキシコシティ内に複数店舗があります。Googleマップで「Neveria Roxy」と検索して近くの店舗を探してみてください。
国民的パン、コンチャ(メキシコシティ)
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<メキシコのパン文化を語るうえで外せないコンチャ>
コンチャはメキシコに古くからある菓子パン。ふわっとしたブリオッシュのような生地の上に、砂糖・小麦粉・バターで作る甘いクッキー生地をのせて焼き上げます。
焼き上がると表面の模様がコンチャ(スペイン語で貝殻)のように見えることからこの名がつきました。味はメロンパンに近いです。
懐かしさを感じる味わいから、「おばあちゃんの家の味」「学校帰りに買うパン」というイメージもあるそう。
スーパーやパン屋さんで気軽に買えるので何度か食べましたが、そのときは特に魅力を感じていませんでした。
しかし、メキシコシティの「Santas Conchas(サンタス・コンチャス)」は別格でした。
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<サンタス・コンチャスの店内>
地元の人に勧められて訪ねたのですが、おいしいコンチャはここで味わうべきだと思いました。生地はメロンパンよりも、ふわっと軽くやわらかで、思ったより甘くない。
大きさに「全部食べられるかな?」と思いましたが、ぺろり。テイクアウトして朝ごはんにも良さそうです。
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<近年の流行はコンチャのサンド>
中にアイスやフルーツなどトッピングも可能。がっつり甘いものが食べたい気分なら、ぜひ試してみてください。
Santas Conchas Condesa
- 所在地:Av México 49, Colonia Condesa, Cuauhtémoc, 06100 Ciudad de México, CDMX, メキシコ
- 電話:+52 55 6341 0777
- 営業時間:8:00〜21:00
街歩きの疲れを吹っ飛ばす、チリの爽やかシャーベット(メキシコ全土)
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<カップにチリがたっぷり塗られたシャーベット>
メキシコ料理に欠かせないチリは、お菓子やジュースにも使われます。ぜひ試してほしいのが「ニエベ(スペイン語で雪)」。いわゆるシャーベットで、街角の屋台で買うことができます。
真っ赤な見た目に「辛くないの?」と思う人も多いでしょう。ひと口にチリと言っても種類はさまざま。激辛のものから香りづけのものまで幅広く使われます。
ニエベにかかっていたのはほとんど辛味のないタイプ。香り高く、タマリンド(メキシコ料理で定番の果実)や塩などもブレンドされているのか、甘酸っぱくて、ほどよい塩気が絶妙でした。
多くの土地は乾燥していて日差しも強いメキシコ。街歩きで少し疲れたときにニエベを食べると、すっと気分が上向きます。
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<からりと晴れているメキシコの空>
この気候だと「やっぱりチリが欲しくなるよなあ」と納得。それぞれの土地に根づく食べ物は必然から生まれているのだと感じました。
ニエベの屋台はメキシコ各地で見かけるので、出会ったらぜひ。
ホットチョコレートでやさしい味わいに包まれて(オアハカ)
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<ふんわりとした泡立ちが魅力のホットチョコレート>
メキシコの魅力といえば、地域ごとに個性があること。街並みやカルチャー、自然の多様性に加え、各地にユニークな食文化が根づいています。甘味も同じで、発祥の地で味わうとより魅力を感じられるでしょう。
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<オアハカの街並み>
中でもオアハカは先住民人口の比率が最も高く、古い文化が今も色濃く残る土地。オアハカの食で外せないのがチョコラテ(スペイン語でココア)。
原住民の伝統的な飲み物として親しまれるほか、儀礼や祭事にも用いられてきた歴史の深いドリンクです。
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<チョコレート屋さんの店内>
1956年創業の「 Chocolate Mayordomo(チョコラテ・マヨルドモ)」は、オアハカ発祥の老舗チョコレートブランド。
材料は焙煎カカオ・シナモン・アーモンド・砂糖のみというシンプルさで、伝統の製法を受け継いでいます。
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<注文すると目の前でモリーニョという木の棒でくるくると攪拌してくれます>
じわじわとカカオの香りが立ち上がり、なんともいえない幸せな気分になります。
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<混ざったら、一気に注いでふんわりとした口当たりに>
「おいしそう!」と少し興奮していると、注いでくれたスタッフのおばさまがにこにこ。愛嬌たっぷりに目を合わせてくれるのは、オアハカならではの人柄だと思います。
その温かい笑顔はチョコラテにも通じるよう。素朴でくどくなく、優しい甘さ。ほっとする味わいの中に、ほんのり香るシナモンが異国を感じさせてくれました。
Chocolate Mayordomo
- 所在地:Francisco Javier Mina 219, OAX_RE_BENITO JUAREZ, Centro, 68000 Oaxaca de Juárez, Oax.
- 営業時間:7:00〜21:00
カリブ海を感じるストリートスナック(ユカタン半島)
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<カリブの島の風景>
カンクンやトゥルムなど、カリブ海沿いを訪れるなら試してほしいのがマルケシータ。
ユカタン半島発祥のストリートスナックで、薄いクレープ生地を専用の鉄板でパリッと焼き、巻いた内側にチーズや甘いソースをトッピング。メキシコの他の土地ではほとんど見かけなかったので、筆者はユカタン滞在中に何度も食べました。
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<小さな屋台で販売しています>
昔からのスタイルは、薄い生地にエダムチーズを削り入れる形。屋台ではさらにトッピングが選べ、人気はヌテラやカジェータ(ヤギ乳のキャラメルソース)。
筆者のお気に入りはヌテラ。生地に薄く塗ってくれるので重すぎず、チーズと合わさって甘じょっぱくなるのが癖になります。
外はサクッと、中はヌテラがほどよく染みてしっとり。食感と味のコントラストが絶妙です。オレオやクリームチーズを足せば、ジャンクな味も楽しめます。
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<夕暮れのカリブ海>
マルケシータは片手で持って歩きながら食べるのに最適。カリブの海沿いを歩き、甘じょっぱい香りが夜風に漂う瞬間は、決して派手ではないけれど特別な思い出になるでしょう。
ストリートに点在しているので、歩いているとどこからかふわっといい香りがするはず。見かけたらぜひ試してみてください。
さいごに
メキシコを訪れたら、タコスやセビーチェなどさまざまな料理を楽しむはず。甘味にも、旅の疲れを癒すものから伝統を感じるものまで幅広い魅力があります。
つい料理にばかり目が行きがちですが、手軽な甘味もぜひ味わってみてください。
※営業日、時間帯は祝日は変更の可能性があります。
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maryo
- のんびり世界一周中。読んだ人が旅情に浸れる、そんな温かい記事をお届けします。




























