
公開日:
最終更新日:
知らなかったでは済まされない!タイで強化されたアルコール規制

2025年11月8日から、タイではアルコールに関する規制と罰則が大幅に強化されました。観光客の中には「旅行中だから大丈夫」と軽く考える人もいるかも知れませんが、改正では外国人旅行者も取り締まり対象に含まれています。
実際に違反すれば、罰金1万バーツ(約4万2,000円 2025年11月現在)という高額な罰則が科せられる場合もあります。「知らなかった」では済まされない。タイを訪れる前に、現地でのルールをしっかり理解するため、ぜひ最後までご一読ください。
目次
タイでアルコール規制罰則強化の開始
![]()
<2025年11月8日から施行>
今回の改正は、2025年11月8日付で内務省公示第487号として正式に施行されました。特に注目すべき点は、これまで"慣例的に"見逃されていた外国人旅行者にも厳格に適用されるようになったことです。
公共の場所での飲酒や、SNSへの飲酒関連投稿は問題視される可能性が高まりました。タイ観光警察は「違反者に国籍の区別はない」と明言しています。今後は路上で缶ビールを開けただけで摘発される可能性があり、今回の法改正は「観光客への警告」としての意味合いが強いとも言われているのです。
4つの注意点
![]()
<観光中にやってはいけない行為>
それでは次に、特に注意すべき4つのことを知ってください。
1. 販売・購入時間の制限
午前11時〜14時、17時〜24時以外は販売禁止を再徹底し、例外を認めないと発表されています。手軽な場所であるコンビニやスーパーでも販売できず、レジで断られるのは法律上の義務です。
2. 公共の場・路上での飲酒
寺院、公園、駅、歩道、車内などでの飲酒はすべて禁止。歩きながらの飲酒はもちろんのこと、車内では同乗者でも飲酒はできません。特にどこまでが公共の場であるのかは、タイでは多くの場合は警察官の判断によりますので、人が集まる場所での飲酒は避けた方が無難となります。
3. SNS投稿への注意
飲酒シーンをSNSに掲載すると、アルコール広告とみなされ処罰の対象になる可能性があります。個人投稿でも、商品ラベルやブランド名が写り込めば違法と判断される場合があります。
また、写真を撮ってSNSに上げるだけでも、「飲酒行為の奨励」と誤解されるおそれがあります。特に商用目的であれば脱税その他の可能性を含め、厳重な取り締まり対象といわれています。
4. 特定日の販売禁止
仏教行事(マカブーチャ、アサラハブーチャなど)は終日販売禁止が原則、選挙日前日及び当日は、時間を限定して販売禁止。外国人観光客も免除されません。
思わぬ落とし穴
![]()
<注意すべき場所とは>
特に注意したいのは、コンビニ前のベンチやビーチ沿いの歩道、屋台ゾーンです。多くの観光客が「屋外だしこの程度は問題ない」と思いがちですが、これらはすべて"公共の場所"と考えた方が無難です。
さらに、指定されたレストランを除いて、許可時間外に酒を出すと違法となり、提供した店と客の双方が罰せられます。規制が強化され罰則もあることから、もしレストラン側に無理強いしてアルコールを提供させた場合、複数の処罰が同時に課される可能性は考えておくべきです。観光途中では絶対にやらないように注意しましょう。
24時間OKな例外エリアもある
![]()
<空港の一部やホテルのレストラン>
例外的に、空港内の免税エリアや国際線ラウンジ、認可を受けたホテルバーなどは24時間販売・提供が許可されています。ただし、購入した酒を外で飲むことは厳禁です。
例えば、スワンナプーム国際空港の免税店では、酒類は封印された状態で販売され、出国まで開封は認められません。観光地でも同様に、「店の中だけOK」「持ち出し禁止」というルールが徹底されています。安易に考えないように注意したいものです。
まとめ
海外では"その国のルール"が絶対です。タイでは、宗教や文化を背景にしたアルコール規制が法制度として整備されており、観光客もその枠組みの中で行動することが求められます。今までのタイとは違っていること、またアルコールに多少なりとも寛容な日本とは全く違うことを理解しておきましょう。
「旅を楽しむこと」と「法を守ること」
ルールを理解し、現地社会を尊重することが、安全で楽しい旅行の思い出深い経験となるのではないのでしょうか。
タイ
関連記事
Rankingタイ記事ランキング
-

大里康正
- 風彩光真 光と影の写真家、世界を歩く旅作家で、日本の全都道府県を3周し各地を観光取材。テレビ番組への写真提供、新聞社からの取材多数。現在はタイ在住。世界遺産を含めたタイの有名な見どころ、そしてあまり知られていない驚くような素晴らしい観光地も紹介していきますよ!




























